ガンダムベース東京でエアブラシを初体験した

趣味の話になります。最近は、子供たちが少し大きくなったのでいくらか自分の時間をとれるようになってきました。妻の協力もあります。ありがたいことです。

さて。2作目のガンプラを作っています。HGUCシナンジュスタイン ナラティブバージョンです。1作目のRGサザビーが仕上がった3月中頃から制作開始し、ようやく色を塗るところまで来ました。3カ月ですね。まあ、平日はほとんどできなくて休日に、それも時間が取れる日だけちょいちょいやるんであんまり進まないんですが。

RGサザビーは素組+墨入れ+トップコートという方法で仕上げて、これはまあ本気で取り組むガンプラづくりとしては簡単仕上げなんですが、今回のナラティブスタインは、塗装の技術習得というテーマのもとにエアブラシ塗装にチャレンジしました。ナラティブスタインは関節部分が茶色だったり一部パーツがなぜかグリーンがかっていて、形成色が気に入らないので塗り替えたかったのです。
これは実は、将来的に、家にずっと積んである、なんと20年越し(!)の宿題であるF.S.S.のK.O.GやL.E.D.をいつか作る、という目標のためでもあります。これらは古いモデルだしそもそもの質もそんなに良くないものなので、塗装や後述するパーツの処理が必須なのです。
そんなわけなので、どれくらい手間をかければどれくらいの仕上がりになるのかというのを把握したいという側面があって、最新のガンプラに対してするにはオーバーであることはある程度承知の上で、全パーツにゲート処理と下地処理(ヤスリ掛け400→600→800→1000)をしっかりやりました(表から見えるところだけですが)。なので3カ月もかかってしまいました。

さて、エアブラシ塗装は、エアブラシ本体のみならず排気ダクトなどの設備も必要ですし、用具も必要なものが多く、また作業中は塗料や溶剤がかなり匂う(シンナー臭)など、かなり敷居の高い作業です。自宅に設備をそろえるのはかなり難しいのですが、今時便利な時代になっていて、ペイント設備を貸してくれる施設というのができているのです。
私の家のそばには、ガンダムベース東京という、バンダイが作ったガンプラの総本山みたいなところがありまして、ここにガンプラ制作コーナーやペインティングコーナーがあります。

というわけで今回ようやく満を持して行ってきたわけです。なお事前予約制で1週間前から予約できます。電話で予約します。1週間前の昼頃電話をして、土曜日の午後の時間の予約ができました。(つまりそれほど予約は厳しくはないっぽい、という感触。)

到着して、初めてであることを伝えると、インストラクターの方が詳しく教えてくれます。(ペインティングブースとは別に)席が割り振られるのでそこに荷物を置き、ペイント作業の準備をします。パーツを出して持ち手に付けて、塗料を取り出します。そこまでできたらペインティングブースに移動します(移動といっても背中合わせ程度の位置ですが)。

インストラクターが実演しながら使い方を教えてくれます。やり始めると、最初は緊張してますがだんだん楽しくなってきて、あっという間に時間が過ぎてしまいます。超絶凝るのなら別ですが、単一色を塗っていくのであれば特別難しいものではないようです。
技術としては、パーツの表面がしっとり濡れるくらいの最適な状態に塗るために塗料の濃度とパーツとの距離、またエアブラシ(もしくはパーツ)を動かす速度をどのように調整するかというところと、エアブラシ本体にセットした塗料が無くなって追加するときに塗料と溶剤の混ぜ具合をどの程度に調整するか、という2点があるのですが、貸してもらえる試し吹き用のサンプル相手にシュッシュッとやってみているうちに段々とコツがつかめてきます。

こちらが全作業が終わった後の自席の様子。めちゃめちゃ沢山塗りました。要するに、シナンジュスタイン ナラティブバージョン(ほぼ)全パーツ。塗り時間が全部で3時間くらい、これに前述の教えてもらう時間30分、後片付けに30分くらいかかっていて、実質4時間でした。
今回はかなり欲張っていて全部で4色塗ったのですが、4色4時間で、実はかなり時間に追われて作業しました。たぶん、塗り忘れているところがあったり、薄くしか濡れてないところがあったり、逆に厚塗りになっているところがあったりだと思います。本来は、薄く塗るのを2回繰り返すのがよい塗り方なのですが、1回しか塗れなかったりしました。(まだ乾かし中のため実際のところは精査できていません)。
1,2色程度にして1時間くらいで終わる分量にしてよく確認しながらゆっくり作業して、全体の回数を分けた方がよいように思います。まあこれも経験なので、いいでしょう。

4時間で、塗料の溶剤と清掃用のクリーナーの借用(というか消費した分は返せないので実質的には買うということですが)込みで2000円でした。私としてはこれは非常にお得だったと感じました。いやあ、時間単価500円。ガンプラって安い趣味ですよね。

半日楽しかったです。また行きたい。(作るものと相談しながらになりますが。)

P.S.
話の展開上載せられなかったこと。インストラクターと話しながら教えてもらったこととわたくしの考え。備忘録的に。
・新しめのガンプラであれば、ゲート処理以上の表面処理は不要で、そのまま塗装しても問題は出ない。まして、サーフェーサーなどは不要。実際今回、パーツのC面(斜めになっているところ)には表面処理をしなかったが、仕上がりは表面処理をしたところと全然区別できない。
・最終的に目的とする色を奇麗に出すために下地としてどのような色を塗るかについては、知識・ノウハウが必要。
・今回私が塗ったような程度のつるつる具合の仕上がりであれば、墨入れ前にクリアコートは不要。(ザラザラ状態で墨入れするとにじむのでそれを防止するためにクリアコートを掛けることが必要な場合がある。)
・エアブラシ塗装というのは、もともとの形成色とは違う色にしたい場合で、かつその量が多いときに有効な手段ということになる。差し色程度であれば筆塗でよいし、塗分けが必要な場合もある程度までならマスキング+筆塗でいけそう。
・すぐ使える状態で設備がそろっているというのは非常にいいことだ。エアブラシに関していうと手際よくやれば1色あたり30分でいける。これが、道具を取り出してセットして、溶剤も小分けにして...とかだととても30分とはいかない。(同じ話ははんだ付けでもいえる。電子工作室あるといいよね。)

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