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【エッセイ】酔っ払いの戯言〜久しぶりに記憶を無くした話〜(1000)

先日、noteのある方と2回目のオフ会をした。

人の話を聞いて「なるほど」と納得できるのは、「事象」「その背景」「その影響」という3点セットが揃っているケースです。

「齋藤孝の知の整理力」齋藤孝(かんき出版)

本稿には事象しか出てこないが、賢い人なら背景と影響を汲み取り自分で知性を磨くことができるかもしれない。

居酒屋で話をして(生ビール換算で6杯くらい飲んだ)、大阪で3番目に大きい歓楽街をブラブラした。

若い女の子たちのガールズバーなどへの違法な客引きがいるのに自転車で巡回する警察官は見向きもしなかった。やつらは全く仕事をしていなかった。少しくらい畏れられろ。

相棒は本当にご飯を食べない漢だった。なんか私ばかり食べて申し訳なかった。つまみも酒も安い店だったが私ばかり食べているのに割り勘だった。

歓楽街の外れにオープンスペースがあった。そこの沖縄屋台で一杯700円のぼったくりオリオンビールを奢ってもらった。

再び歓楽街に戻り酔って気分のよくなった彼はピンサロを奢ってくれると言った。さすがに金の無駄なので断った。

ジャンカラに落ち着いて相当飲んだのに2時間飲み放題の部屋をとり、ふたりで交互に1990年代以降のポップスを熱唱しながらビールを数杯ずつ水のように飲んだ。

元ミュージシャンの彼は歌がうまいんだけどめちゃくちゃ声がデカかった。彼が歌っていた曲で覚えているのは斉藤和義「歩いて帰ろう」。本当に声がデカかった。私が歌った曲で覚えているのは真心ブラザーズ「サマーヌード」とポルノグラフィティ「オー!リバル」。あとは忘れた。

終電が無くなるので部屋の2時間を早々に引き上げて会計をして(私がカード払いをし、半分を彼が現金でくれた)、酔っ払ってわけがわからなくなって「〇〇さんに貰った2000円どっかいきました!(実際は小銭入れに律儀に入れていた)」とか騒いだところでビデオテープが切れるように記憶がなくなり、気づけば階段で寝ていた。

しばらく動けずLINEを見ると妻から「いつ帰って来るのか?」と。「□橋で今起きた。」と返信し再び眠る。眠る前に財布の中身を確認し、何も盗られていないことに安心し再び眠る。

1時間ほどコンクリートの冷たく硬い階段で眠り、さすがに排泄欲が睡眠欲を上回り立ち上がるとどうやらそこは妻の実家の最寄駅だった(その日、妻の実家に泊まる予定にしていた)。カラオケ屋から最寄り駅までの記憶がないことに少しゾッとして私は駅を後にした。

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