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ドイツの森の幼稚園で実習している自分が、森の幼稚園に関する6つの質問について答えてみた!


BFDのセミナーの開催場所に行くのに、結構時間がかかったので、サクッと質問に答えようと思った👇

日本にもけっこう全国的に森のようちえんがあって、
『日本の森のようちえん』では、
森のようちえんをつくった園長さん17名が、
みんな同じ質問に答えるかたちで語っている。

Q1 なぜ森のようちえんをつくったのですか?
Q2 子どもたちにどんな成長をしてほしいですか?
Q3 森のようちえんで何をめざしていますか?
Q4 何を心がけて子どもたちに向き合っていますか?
Q5 保護者に伝えたいこと
Q6 あなたにとって森のようちえんとは?

森のようちえんと保育園留学


“現時点”での自分なりの答え👇
(随時、改善していきたい…)



Q1 なぜ森のようちえんをつくったのですか?


作ってないので、回答省略。

Q2 子どもたちにどんな成長をしてほしいですか?


幼児期というのは子どもの身体的な発達が盛んに行われる時期なので、うんと体を動かせる環境が子ども達にとって大切だと思う。

森という自然環境(カテドラル効果、緑色が持つ色彩効果、バイオフィリア効果、森が神経面に与える影響、森が健康面に与える影響、森が精神面に与える影響など)と森の幼稚園ならではの特性(登降園や食事以外はすべて自由遊び、危険と隣り合わせ、想像力溢れる遊び、異年齢保育、開放的な空間、周辺環境を直接体験など)を存分に活用して、自分の体を発展させて欲しいと思う!

ただ個人的には、「小さい頃の経験がその子の一生を決めるみたいな論調」には傾倒したくないと思っている。

以前に、ノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマン教授が、著書 『幼児教育の経済学』 の中で、教育投資の効率が一番良いのが幼児教育であると明らかにし、5歳までの教育がその子の人生を変えるみたいな論調がそれ以降に結構盛んになった。

確かにそうかもしれないが、個人的には、「人間はいつでも変われる」と思っている(人との出会いや周囲の環境の変化によってどうにでも転がるのだから当然)ので、幼児教育に期待し過ぎないようにしようと思ってます。

Q3 森のようちえんで何をめざしていますか?


「その子がその子らしくいること」です。

自分の信念として、「森の幼稚園は子ども達にとって最高のおもちゃ箱!」というものがあります。

何故かというと、前の質問で述べた森という自然環境森の幼稚園ならではの特性は、全ての子ども達の遊びのニーズを満たしてくれるからです。子ども達を見ていると、外で遊ぶのが好きな子もいれば、中で静かに遊ぶのが好きな子もいます。そんな色々な個性を持った子ども達を、その子らしくいさせることが森の幼稚園では可能です。

自分のもう一つの信念として、「子どもらしい子どもが、大人らしい大人に育つ」というものがあります。

「子どもらしい子ども」とはつまり、『今や自分のことを考えがち、熱中しがち』ということです。「大人らしい大人」とは、その逆の特性である『過去・未来、他人について考えることが出来て、マルチタスクが可能』だと考えています。

子どもの時は、「今」や「自分」のことを考えがちだし、何か一つのことに熱中する感じが多いかなと思ってます。

それが成長するにしたがって、「過去・未来」や「他人」のことに思いを馳せれるようになったり、マルチタスク的な行動がとれるようになってくるイメージがあります。

そういう風に、最初は自分中心だったのが、徐々にその範囲が広がって物事を考えられるようになるのが、「大人らしい大人」って気がするのです。

一方で、これが反対になると結構キツイのかなと思います。つまり、「大人らしい子ども」は「子どもらしい大人」になるのではないかということです。

子どもの時に、他人の事ばっかり気にしたり、過去や未来の事を考えて今を大切にできなかったり、何でもかんでもやらされたりして、子どもらしくいられずに、やけに大人びた振る舞いしてしまう「大人っぽい子ども」は、その反動で、大人になってから、今の事しか考えない、自分の事しか考えない、一つのことに固執してしまう「子どもっぽい大人」になってしまうのかなと思います。

それを裏付けるかのように『いい子に育てると犯罪者になります』という本も出版されています(https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784106106590)

その子がその子らしくいられる環境が大切なことは紛れもない事実であり、森の幼稚園はその環境を創ることが可能だと思ってます。

Q4 何を心がけて子どもたちに向き合っていますか?


個人的には、「昨日よりも今日、今日よりも明日」という『今日育』の意識を持って子ども達に向き合っています。

今日育とは、“今日”を“育”てるということです。子ども達の今日を育てることが出来たら、子ども達は過去の自分に支えられて、未来の自分へと前進していけると思ってます。

森の幼稚園は、『子ども達が挑戦できる環境を備えていて、様々な体験を与えてくれる』し、『子ども達の好奇心と想像力を刺激して、絶えない情熱を与えてくれる』場所です。

前者によって生み出される、「挑戦、成功、失敗、努力、頑張り、没頭」みたいなモノから過去が形成されるイメージ。そういう経験が、今の自分を後ろから支えてくれるのではないかと。

後者によって生み出される「夢、目標、理想、憧れ、好奇心、想像力」みたいなモノから未来が形成されるイメージ。そういう情熱が、今の自分を前へと導いてくれるのではないかと。

つまり、「今日の積み重ねで出来た過去は、今の自分を支えてくれる。今日を育てた先にある未来が、今の自分を導いてくれる。」ということではないかと思うのです。

そして、その循環を創り上げていくということが、『Führe sie nicht den leichtesten Weg, aber den schönsten.(子ども達を最もラクな道ではなく、最も素敵な道へと導く)』という言葉の中にある『素敵な道』だと思っています。

なので、個人的には子ども達をその素敵な道へ導けるような大人になれたら良いなと思います。

Q5 保護者に伝えたいこと


子どもは人生に『彩り』を与えてくれる存在ということです。

是非とも、「子どもの存在自体が周りをイキイキとさせてくれる」ということを、これまでになく美しく描いているこの絵本を読んで頂きたいです👇


個人的には、子どもと接することで、子ども達から様々な色を受け取って、自分の人生が色鮮やかな彩溢れるモノになっていく感覚があります。子ども達を相手に働くというのはとても楽しいですし、もし給料がもらえないとしても、自分は森の幼稚園の先生になりたいなと思っています。

この絵本では、子どもから大人への色付けが描かれていましたが、個人的にはその逆のこともやっていきたいなと考えています。子どもと一口に言っても様々な子どもがいますから、最初のエリーゼみたいに灰色の子どもがいたっておかしくありません。そんな子どもに出会った時に、エミールのように色付けしてあげるのが大人の役目ではないかと思います。

子どもも大人もイキイキして、それが相互に影響し合っている環境に僕は身を置きたいですね。その状態こそがまさに、「子どもと大人が同じレベルに立っていて、共に生きている」ことだと思います。

Q6 あなたにとって森のようちえんとは?


一言で言えば、

自分を表現するのに最適の手段

だと思う。

自分の中にあるものをぶつけて、満足する形にして外に出せる、唯一のモノって感じ…

だから、生きている限り、ずっと関わっていけたら良いなと思う。

“No 森の幼稚園, no life”的な…?笑


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