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実習先の森の幼稚園で掲げられている「一緒に仕事をしていくうえでのコミュニケーションの指針」


今週の火曜日にちょっとした会議を行い、あるグループの先生方がもう片方のグループに意見するという形となった。

で、今週の水曜日にチームミーティングを行ったのだが、1時間くらいは引き続きその問題について話し合った。

その水曜日の会議で、自分が理解できた新たな情報としては、園長先生のFは、先生L1が頻繁に休むのが気になっているということだった。確かに自分も休む日が多いなと感じていた。


先生L1は、次年度に小学校に上がる年長さんを対象にしたグループ活動の責任者の1人であり、その先生が休むことによって、そのグループ活動が取りやめになる事態が多くあった。その点に関してもストレスを抱えていると園長先生のFは言っていた。

で、水曜日の会議で個人的に結構衝撃的だったのが、園長先生のFが「今の自分の気持ちとしては、あなた達を信用することが出来ない」と言われていたこと。

そこまでの思いを抱えていたとは予想だにしなかった。会議の中で、「私たちの仕事の指針として一番大切なのは、互いに信用すること。それが出来ないのはとても残念。」と園長先生のFは言われていた。

今日の実習で、フローリアンと他の先生が喋っていた時に耳にしたのが、「先生L1は質問しても表面的なことしか答えないよね」という言葉だった。

『信用することが大事なのか』と思って、そのグループの指針が書かれている紙があるかどうか自分で探していたら、バウバーゲンの中で発見した☟

一緒に仕事をしていくうえでのコミュニケーションの指針
①互いを信頼すること
②オープンで誠実なコミュニケーションによって築かれた尊重の態度を互いに育むこと
③互いに注意深く付き合い、取り決めを守り、必要に応じて、状況に沿った行動がとれる空間を与えること。


一番最初に「互いを信頼すること」と書かれていたので、とても大切な価値観だと理解できた。

それで今日、フローリアンから突然「最近の件についてどう思うか?何か聞きたいことはあるか?」と質問を受けたのである。

実習生という立場だし、しかも外国人なので、あんまし首を突っ込みたくなかったというのが正直な気持ちではあるが、こうやって自分の意見を聞いてくれる姿勢には単純に感謝の気持ちしかない。(「会議の時は流れが早すぎて、キーくんの意見を聞く暇が無かった」と言ってくれた。)


個人的にはこのチームが「信頼」を大切にしていることを理解していたので、思い切って、「自分のことは信頼してる?」と聞いてみた…笑

そしたら、フローリアンも、その場に居合わせた他の先生も「信頼してるよ」と言ってくれたので、一安心した…笑

最近はずっとこのスタイルで仕事をしているのだが、結構満足して頂いているみたいで良かった。笑☟


対立構造を整理すると、子どもに優しすぎる先生L1とL2の仕事のやり方に、フローリアンと園長先生Fが指摘をしているという形である(これが全てではないが…)。

で、自分は「先生L1とL2の気持ちも分かるし、フローリアンの教育態度も理解しているから、どっちの立場とは言いにくい。中立かな。」と答えた。すると、フローリアンが、『どういう点において、先生L1とL2を支持するの?』と聞いてきた。

毎回思うが、フローリアンの質問は急所を突くというか、鋭いので、結構答えるのに頭を使うことが多い。笑

抽象的な部分を具体化しようとしてくる。子ども達との会話においても、そういう具体的なことを聞く質問を多用している。

とっさに自分は、「例えば、子どもが泣いている時に先生が駆け寄るという例では、もし子どもが大きなけがをしていたとしたら、駆け寄るという行為が非常に大事になる」と答えたら、『大けがした時に駆け寄るのは当たり前やね。その子が大けがしてるのか、軽い怪我をしてるのかは、そんなの分からんから、まず最初に、「なぜその子が泣いているのか?」とか「本当に助けが必要なのか?」を考える時間を持った方が良くない?その考える時間を持たずに、泣いた子どもに無条件で駆け寄る先生達の態度をキーくんは支持する?』と返された。

ここでもし自分がnoteをやっていなかったら、この返しに対して何も言うことはできなかったであろう。しかし自分は、意見をnoteにまとめておいたおかげで、それをドイツ語に訳して伝えることが出来た。

「子どもが泣いている時にすぐ大人が駆けつけることによって、その子は安心するよね。その安心が、フローリアンが目指す『子どもの自立』に対して良い影響を及ぼすっていうのを示した論文を読んだことがあるんよ。だから、個人的には先生L1と先生L2の教育的態度にも賛成してる部分はあるんよね」と伝えた。そしたらフローリアンは、『いい意見やな』と一言。

そこから議論を続けようとしたら、お迎えに来た保護者の人達が続々とやって来て、議論は自然消滅した形となった。

ていうか、読み返してみると、これって「「「赤ちゃんの時」」」じゃん!笑☟


幼稚園に通う段階の子に対しての実験ではない!もし実験したら、どんな結果になるんでしょうね…?


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