【LDLバディ対談】"旅するわさび屋”浅田さんとのブランディング対談
カッコ良く稼げる地方へ、志高い人が集まるコミュニティ「LDL」
LDL(Locally Driven Labs)、『まちづくり幻想』などの著者で、まちづくりの第一人者木下斉さんが所長として立ち上げたラボ。
私は「アソシエイト」という立場で、地域経済、まちづくりについて学ばせてもらっています。
「かっこいい地方を作りたい」っていう人はぜひご参加ください!
今回はそのLDLメンバーであり、静岡県伊豆市の『滝尻わさび園』の浅田さんと対談をさせて頂きました。
この記事では、人にフォーカスして、
「農家さんのブランディング、どうやってつくっていこうか?」というプロセスを綴っていきます。
おそらく、同じ悩みをもっている農家さんに少しでも参考になればと思い記録します。
滝尻わさび園のブランディングを作り直したい!
11月11日、初対談。まずはご挨拶とコミュニティの運用を教えてほしいということで予定をセットしました。その対談では仕事のこと、趣味のこと、家族のことなどを話したような。(もう内容忘れたしまった、、、)
ただ、この後、ちょっとしたきっかけでプロジェクトが立ち上がりました。
はい、浅田さんの悩みは、この先、このわさび園をどうしていくのか?
ワサビ田のブランディグを再考するプロジェクトの開始です!
まずは、進め方から考える
とはいえ、何から始めたらいいのかわからない、ってなりそうなので、以下整理しました。
STEP1 現状把握
困っていること、悩んでいることは何?
数字の把握
サイトのアクセス分析(PV、CV、ユーザーの行動分析)を知る
目標(KGI/KPI)とそのギャップを知る
あるべき姿、自分たちはどうしたいのかを考える
STEP2.課題の洗い出し
ユーザーが離脱しているポイントはどこか?
課題の見える化
STEP3.方針策定
具体的な目標設定
目標達成のための施策策定
サイト改善、リアル&WEBの販促施策
STEP4.施策実行
STEP5.振り返り
上記ステップで、月1回WEB会議の開催と、お互いのタスクを共有する管理ツール(今回はNotionを活用)を用意しました。
「将来どうありたいか」がなかなか描けない
浅田さんの悩みです。
これ、多くの農家さんが同じ悩みをもっているような気がします。
背景として、
・従業員の高齢化、10年後どうなっているのかという不安
・担い手不足
に起因しているんだと思います。
実際、2021年時点で、農業従事者は122万人のうち、65歳以上の基幹的農業従事者が70%、49歳以下の割合は11%にとどまっています。
このままでは、10年後、20年後、ほんとに日本の農家さんいなくなってしまうかも、私も同じ危機感を抱いた次第です。
浅田さんと対話することで
美味い野菜や日本固有のわさびがなくなると困る、
つくってくれている農家さんをサポートしたい、
自分にできることは何か?
そんな思いが少しずつ芽生えてきました。
以下、そもそもどうしたいんだっけ?
どうなりたいんだっけ?
という問いから始めて、
ビジョンやミッションを整理してきたプロセスです。
1つの「ブレない軸」をつくりたい
浅田さんから出てきた言葉。
「ブレない軸」
これほんと重要。
軸を持ちながら、ブランドを育てていく。
これこそ、ブランディングの本質です。
伊豆のわさび田を後世に残すのが私のミッション
天城の自然を守りたい 、
天城のわさびを後世に引き継ぐ 、
働いているひとがいきいきと働く、
これがミッション(使命)とのこと。
確かに、年々わさびの生産量も減っています。
気候変動による影響も大きな課題で、
わさびは、水温が低い清流で育つ植物であり、
水温や降雨量の変化によっては、栽培が困難になる場合があるようです。
たしかに、100年先、200年先も同じ環境であり続けるために、今の環境を守り続けることは、非常に重要ですね。
そっか、そっか、なるほどね、と11月、12月とメールやweb会議で壁打ちしながら、進めてきました。
そして、年が明けた2023年、浅田さんより…
わさびの生育が!? 一旦、立ち止まることに
昨年から収穫ペースが増えていて、わさびの生育が追いついていない、とのこと。
収穫の上限、作付け面積がきまっている農家さんの悩みですね。
わさびの生育は時間がかかります。
ブランドコンセプトを決めて、WEBサイトを更新しよう、というゴールで進めてきましたが、対外的な発信、販路拡大は一旦ペンディングすることになりました。
そして、旅するわさび屋へ
そんなわけで、11月から進めてきたプロジェクトですが、
悩める浅田さん、
年始の宣言として、「旅するわさび屋」と掲げ、
いろいろな人と会って、各地のわさび農園で意見交換すると意気込まれています。
いや〜すごいバイタリティです。とても刺激を受けます。
ブランドは育てるもの
日本各地を旅して、世界を旅することで、
新たなビジョンやアイデアが浮かんで来ると思います。
その経験もブランドの一つだと思います。
引き続き、ゆるくつながりながら、
ブランドイメージを作っていくことをサポートしていきたいと思います。
ここまでブランディング形成のプロセスを書いてきましたが、ちょっとここから、購買行動について、自分なりの結論が出たのでお伝えします。
あくまで、私見なので、n=1の意見です。
生産者の人となりで購入する
最近の食に関して、クオリティに大きな差はないと感じてきています。
webで検索しても、どれも同じに見える。
わさびの場合、全体的なトーンは、わさびの緑と空の青と土の茶色。
「伊豆 わさび」で検索して上位に表示されている農家さんのサイト、ショップ、正直どれがいいのかわからない。
逆に言うと、伊豆ブランドであれば、どこでもいいとさえ思える。
じゃあ、何を基準に選ぶのか?
私の中の結論は、
「生産者の人となりに共鳴して、購入する」
という選択基準になりました。
情報過多な時代、
結局誰から買うか?
それは
どんな人が作っているのか?
ここに尽きると思っています。
そこには、
値段でもなく、
味でもなく(とはいえ、最低限の味の担保は必要)
必要な比較要素は
人、人、人ですね。
このページは浅田さんとやりとりしたメモ書きを公開します。どんな思考で、自分の購買行動を少しだけブレイクダウンしたものです。ご参考まで
滝尻わさびの紹介
最後に浅田さん家の商品を紹介です。
本物のわさびを家で食べれる、
最高の贅沢です。
美味しい伊豆の本わさびのご購入はこちらから
以上、ここまでお付き合いいただきありがとうございます。
それでは、また。
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