見出し画像

「事業」とはなにかを定義してみた

僕の仕事は、事業創造支援だ。

改めて「事業」とは何なのかについて考えてみた。

事(こと)を業とする、と書いて事業。

事とは何か。これはサービスや製品のことではなさそうだ。

僕が定義した事とは「課題解決」である。

世の中の、誰かの課題を見つけ解決することではないだろうか。

事を成す、などと言うことがあるが、何か世の中を変えるような事を行う時に使われる。この世の中を変える事とは、世の中の課題を解決することと言い換えられる。

では、業とは何か。辞書的には「反復して、継続的に行うこと」と書かれているが、僕の定義は「価値を届け続ける仕組み」とした。

課題を解決すると価値になり、価値提供を一過性で終わらせることなく、継続的に届けていくようにすること。広く届けられるようにすること。これが業の本質なのではないだろうか。

お腹の減った子供達に、何か食べ物を届けるという事を成しても、継続的にその行為が行えないと一過性の課題解決で終わってしまう。お腹の減った子供達に食べ物を届け続けるという仕組みができてこそ、本当に彼らの役に立つことができる。

一方、誰かの課題は解決できているが、その行為により別の課題を生んでしまうこともある。誰かは喜ぶけど、誰かが悲しむ事業。そのような事業は事業と呼べるのだろうか。

僕は違うと思う。誰かは喜ぶけど、誰かが悲しむ事業は、長い目で見ると継続性がない。いつかその提供価値は薄らいでいく。継続性がないと事業とは言えない。

またお金の視点がないと思ったかも知れない。僕はお金は仕組みの一部だと思っている。継続的に活動するためにお金が必要なのであれば、その仕組みの中に誰からお金をもらうのか、の視点も必要になる。ただ、お金を主眼に置くのではなく、あくまで課題解決がメインテーマだ。

改めて、事業とは何かを僕なりに定義すると、「課題解決という価値を届け続る仕組み」である。

こう定義すると、「自分たちの事業はどんな課題解決をして、どのようにその価値を届け続けているのか?」という問いが浮かぶ。

その問いを投げかけたときに
「本当のその事業は課題解決ができているのか」
「提供価値は下がっていないか」
「継続することだけに執着していないか」
そんな厳しい疑念も湧いていく。

もう一度言葉を再定義すると、世界の解像度がぐっと上がる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?