見出し画像

問題を解決する人と課題を引き受ける人

(2021.1.29メルマガ「michinaru通信」より)

こんにちは、michinaruの菊池です。

水曜日、SOCAIL WORKERS LABという団体の主催するイベントに登壇させてもらいました。

ソーシャルワーカーとは、ソーシャルワークをする人のことで、医療・福祉の世界では馴染みのある言葉。

社会生活を営むうえで、何らかの困りごとを抱えている人たちと関わり、より良く生きるための支援を提供する対人援助職のこと。

ただ、ここでのソーシャルワーカーとは資格や職能を表す「Doing」でなく人としてのありようを表す「Being」の肩書きとして位置づけています。
 
「ソーシャルワーカー」という概念を介して、多様な人びとが出会い、関わり合い、問い、学び合うそんな社会実験的なプロジェクトが「SOCAIL WORKERS LAB」とのこと。

 
もちろん私はこの道の専門家ではないのですが、20年来の親友でもあるこのプロジェクト主催の今津君にサポートしてもらい、これまで私がどんな関心を持って何に取り組んできたのかお話しさせてもらいました。


その中で、皆さんから一番反響があり、質問も多かったことについて書きたいと思います。

 
私がmichinaruという会社で「変化を起こす挑戦者を創りたい」という想いの背景には、これまで採用や育成の場面で感じていた問題意識が根底にあります。

それは

一般的に「優秀」と言われる人たちの多くは、与えられた問題を解くことが上手な人が多いけど、周囲に転がっている問題を自ら拾って解決に向けて動き出す人は少ない

ということ、でした。


問題解決力が高い人は多いけど
課題解決力が高い人は少ない、と私は表現しました。

この課題解決できる人こそが私たちの目指したい挑戦者です。


あえて、問題と課題という言葉を分けているので少し説明しますね。


問題とは、理想と現実の間にあるGAPのこと。

問題は、理想と現実を阻んでいる要因なので、たくさん挙げられます。どれを解くのが一番良いか分からないけど、存在するものです。

だから問題解決とは、そのたくさんの問題の中から、誰かに与えられた問題を解く力のことだと私は考えています。


数学が将来何に役立つか分からないけど、先生がやれと言っているから、とか、成績が下がるから、といった理由で勉強を頑張って難問が解けるようになる。

そんなイメージ。


課題とは、そのたくさんの問題の中から解くべきだと自ら設定したもの。課題解決とは、自らの動機で動き出しその課題を解決すること。

 
先生は数学をやれと言っているけど、数学よりも環境保護に関心がある自分は社会が大事だと思う。

社会の勉強から環境保護で取り組むべき課題を見つけ解決に向けてうごく、というイメージ。

今の世の中は、会社が決めたこと、上司がやれと言ったこと、業界の慣習でやることが決まっていること、そこに疑いを持たずに、如何にスピーディーに如何に上手に解くか、ばかりが磨かれているようでなりません。

(もちろんこのことも大事ですが)

そのイベントでは、半数以上が福祉や社会学といったことに関心のある学生さん達でした。

彼らの未来とは、私たちが積み残した問題、もしくは知っていながら放置した問題が山積する未来でもあるのだなと思いました。


電車の中で転がっている小さな空き缶はにとっても迷惑です。

自分のものでなくても椅子から立ち上がって拾って捨てる。

そんな小さな行為でも、立派な課題解決活動だと私は思います。

 
イベントで話ながら、改めて

目の前にあるのに放置している問題を一人でも多くの人が、自らの課題として取り組むことで未来は変わっていくと思いました。


当日のやりとりの様子を、事務局の方がTwitterでまとめてくださっているのでよろしければご覧ください。

https://twitter.com/swlab_official?fbclid=IwAR12adn2--uRUV3gTLv9eHWWzUUGq0VVYkpik8M6GuYCRjg5yyF4fZfuE6w


メルマガの登録はこちらから

https://sv4.mgzn.jp/sys/reg.php?cid=Q206709

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?