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読書note ⑤ 老子

【タイトル】 世界最高の人生哲学 老子
【著者】   守屋 洋
【ツール】  audible
【読了日】  2022年11月

オススメ度 ♡♡

以前から気になっていた老子の哲学。
わかりやすい本はないかと思っていた矢先に目に入った一冊だった。

老子の哲学はわかりにくいと言われるが、それは彼の著作のわかりにくさにある。
老子の思想を引き継いだ荘子の著作からもわかるように、その思想自体がわかりにくいわけではないと思う。

老荘思想を通じて私が感じるのは、「中庸の美徳」とでもいうものだろうか。
尖りすぎてはいけない、欲張りすぎてはいけない、過ぎたるは及ばざるが如し。
上に立ってもおごらない、強くなっても力を使わない、偏らず調和を善とする。

全てにおけるバランスの妙。
これこそが、本当の「強さ」なのだと。

この本、老子の思想解説という意味ではとてもわかりやすくて良いのだが、著者が現代に照らし合わせて自説を語る部分が、どうにも余計な気がしてしまう。
そもそも、著者の政治思想や社会の見方が自分とは異なるので、せっかく老子の教えを理解して「そうだよなあ」と納得しても、著者の見解の段になると、「いやー、それはちょっと違うんじゃない?」となってテンションが下がるのだ。

というわけで、個人的には♡ふたつ。
そのあたりが気にならない方は、ぜひ。

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