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✒️軟骨無形成症の洋服作り奮闘記…No.4【 告知 】

【2023年10月13日】軟骨無形成症のネットショップ【GAGO-276-】がオープンいたしました。この日を迎えるまでには、長い長い道のりがあったこと!そしてこれから先、誰かが軟骨無形成症のための洋服製作にご興味を持ってくださったときに、少しでも参考になればという気持ちで、記録として残しておこうかと思います。

◆告知

我が子が私のもとへ来てから1週間、正常分娩&安産ということもあり5日で退院し、自宅に戻り通常の生活に戻りつつある中、退院時に渡された大きな病院への紹介状…東京世田谷区にある国立成育医療研究センターへの受診案内。自宅に戻られてから早めに行かれてください…とのこと。

まぁ、頭は大きいけど、手足は少し短いけど、よく寝るし、よく動くし、上の子の時とさほど大差はないような感覚でいました。
そして、子供の様子や予定を見て家族で紹介された病院へ出動。とても混んでいると聞いていたのでかなり早めに家を出ました。まだ時間は早く診察時間ではなかったけど、駐車場はすでにいっぱいでしたが、なんとか停めることが出来ました。
病院が開いて初めて入った院内…大きい…明るい…綺麗…そして、至るところに子供が好きそうな遊び場や仕掛けが工夫されていました。
受付を済ませ指定された場所に移動。スムーズに名前を呼ばれ看護婦さんによって身長や体重、頭の大きさなど素早く計ってくださったお陰で、泣くこともなく、渡された小さな紙を持って次なる診察科に向かっているときに、目を疑うような光景に衝撃を受けました。

重度のお子さんが、色とりどりのいろんな形の車椅子に乗って、広い待合室の前に待機されていたのです。指定された診察科に進むにつれその数はますます増え続けていきます。いろいろな不安の中、やっとの思いで辿り着いた診察科に名前を告げ、手渡された呼び出し機器を手に新入りの私たちは空いている隅っこのソファーで、その子達を凝視していいものか分からず、黙って視線を合わさないように座っていました。その間にも次から次へと運ばれてくる新生児のベットに乗せられてくる小さな赤ちゃん。
→後に我が子もそのようにして、次から次へと診察や検査などを受けて移動していくことを知るのです。

救われたのは上の子が飽きてしまい、その場を離れることが出来たからです。あまりにも多くの衝撃を受け、情報処理が追いつかず、不安は増すばかりでした。
ジュースとお菓子を食べている上の子の隣でベビーカーにすっぽり収まって眠っている次男くん。いろんなものを見た後だということもあり、どうなるんだろうとここへ来て、初めて恐ろしいくらい不安になりました。ただただ時間が過ぎるのを待っていたと思います。
今の状況を何も分からない上の子が
はい、どうじょ。
とマイブームであるお菓子をくれるたびに、私のプラス思考のスイッチが入っていくのです。本当に長い時間が過ぎ、次男くんのオムツ換えを済ませ受信機のベルがなる頃には、『よし、頑張るか』という復活を遂げておりました(笑)

呼ばれた場所は《内分泌科》です。初めて《内分泌科》を受診することになり、初めてお目にかかる先生は落ち着いた声と優しい笑顔で出迎えてくださいました。最初に渡された小さな用紙を渡し
『手足の延びが良くないと、先生の方からお聞きしてますよね?』とベビーカーの上で洋服を脱がせながら話されました。手足を触り、頭を計りパソコンに入力。今から検査をするので指定された場所に行って、次男くんを看護婦さんに預けてください…と。
待合室に戻りソファーに座っていると、看護婦さんが来られ、今後の動きを説明してくださいました。レントゲンを撮るということでしたが、レントゲン室に入る前に検査のために寝かしつける作業があったのです。20分ほどかけて暗い部屋の中で寝かしつけた後、眠っている間での検査となりました。
たぶん30分ほどの検査を終え、次男くんを受け取り、みんなで一緒に内分泌科に戻り、暫くすると名前を呼ばれ、診察室へ…。
席に着くとレントゲン画像を見せながら、
『お疲れさまでした。やはり軟骨無形成症ですね』と正式に告知。ここで初めて軟骨無形成症という病気とちゃんと向き合うことになるのです。
→後にもっと細かい検査をしてもらいました。

実は、出産前に【手足の短い病気】という検索で軟骨無形成症という病気を調べていたので、驚くことはありませんでしたが、《胃がないかも…》と言われていたにも関わらず、胃があったということもあり、もしかしたら大丈夫…ギリギリでも大丈夫なのではと微かな期待もありましたが、結果は期待通りにはいきませんでした。
でも、大丈夫です!どの言葉も受け入れる準備は出来ていましたから…(笑)

ここから始まった、軟骨無形成症の洋服製作。アパレルの経験もなく、ミシンも家庭科レベルの普通の主婦がどのようにやってきたのか、そして洋服製作を通して見えてきたものや伝えたいこと、お話しできる全てを共有して活かしていただければ幸いです。

この記事が優しい世界に繋がっていることを願って…

→次回へ続きます。



ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。
私はこれまでの過程を糧に、何も分からない洋服製作の道へと足を踏み入れました。そんなに甘い世界じゃない…そぅ思われるかもしれませんが、年齢に関係なく始めようと思ったタイミングが始めやすいタイミングでもあると感じています。
私は洋服製作に対する思いは人それぞれでいいと思っています。なぜなら目指す着地点が人それぞれ違うと思うからです。
好きな洋服に対して愛をもって進む人、身近な不便さを少し便利に工夫するために考える人、洋服を通して消費者側の笑顔を見たくて作る人、洋服をお金のツールとして使う人、洋服を通して名を揚げたい人…。それはどれも正解で、どれも間違いじゃないと思っています。いろんな経験やたくさんの人に出会うことで、途中で考えが変わったっても別にいい。そして、その着地点に行き着くまでの道のりも経験も人それぞれで良いと思っています。どんなに素晴らしくても、どんな武勇伝があっても他人の人生は生きられないし、その人の生き方は、その人が選んだ生き方が正解になると思うからです。それが=成功となるかはまた別の話ですが…(笑)
ただ、いろんな経験をされた方の話しやたくさんの情報が得られる本などは、素晴らしいと思いますし、プラスの面もマイナスの面も自分の思考を明確にするためには必要でとても大切なことと感じています。
みなさんが今目指す着地点に、それぞれのいろんな形で辿り着くことを願っております。
そして、今の私が目指す着地点に辿り着くまで、ぶれずに自分自身と会話しながら活動していきたいと思っています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

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