他人丼

ビロウドの跳ね上がる水平線に
素人のおれはただならぬ予感
感嘆符だけの会話は界隈で湧く蚊のごとき嘶き
気味の悪い妙齢のきびだんご売りは
どちらともなく歩く九段下の九段目
めだかの学校  戸建ての真っ向
天高く付きあげる突き指の痛み 左耳に打ち込み
仕込みのバイトは深夜3時スタート
戸棚の横に包丁 早朝に変わる合図待つことなく
鼓膜が拾う心音で爆発

滑舌の悪さで変わる感覚と短絡
単に勘違い 聞き間違いのつもりのすれ違い
人生交差した瞬間こう叫ぶさよなら
ノートルダムはとうに昔  進学校の嵐  死んだとは言わず
温める卵 五体満足で頼む  マタンゴのパドル
辿るはルート 止まらずフルート
止める震えるオールナッシング

起死回生のチャンスで滑るブーツは中古屋の路地裏
次郎長の亡霊が素人 ちょんの間 ジョウロで水やり
凌辱のまなざしでジロリ  知ろうにも我が事でなく  隠す覚醒の惑星 
いざと言うときは気取ることも出来ず
肝は冷えるマイナス  思考ごともってく
区で区切る技巧 ぎこちなさも消える合理
道理  思い通りの どけどけピエロ ボケ
怪我すら許さぬ安全性は死人すらも否定
低能は排除  物分りのいい利口な大人が作る社会に理合 癒合 治癒は無音で子音

知ろうとする無自覚 生きる道は生かされる道
無知の魂コスパに費やし
死んだも同然のぼっけのルート
通る道は誰かの道 恥部さえ見せぬ
心の弱さに  似ない他人
代わる代わる他人  自分すらも他人
犯人恨むも顔見りゃ同じ
代わる代わる他人  自分すらも他人犯人恨むも顔見りゃ同じ
代わる代わる他人  自分すらも他人犯人恨むも顔見りゃ同じ代わる代わる他人  自分すらも他人犯人恨むも顔見りゃ同じ

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