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詩または詞

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言葉を拾いあつめたり。
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2024年2月の記事一覧

息をとめて地上を泳ぐサバの群れ

まったくやる気が起こりません。

なんにもやる気が起こりません。

ビートニクにつまはじきにされ、貝殻模様の雲に手を振る。バッタが飛び跳ね、早咲きの桜が花開く。
時は微熱で火照る日常。買い物の言い訳にカステラを追加でかごに放り込む。

なにもしなくていいんです。なんにも。
界隈の辻褄合わせのための共通言語収集に躍起になる青年の空洞に誘い涙が落ちる。
叙情的にもなれず、形骸化されたアクションヒーロー

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眠らない天使

眠らない天使

先生がはなまる描いた時のペンの音を覚えてる。その音がもうビートになっていて、脳裏に刻まれている。

過去の現象を断片的にだが異常に覚えてる。それだけありありと発光していた時間があった。幼少期、少年期、青年期、そして今も。背中に抱いてたあの夏の入道雲が現在地点で雨を降らす。消えた年月は土に重なりあくびをする。四季が芽生え、誰かがそれを歌にし、また別の誰かが何千キロも遠くで口ずさむ。

子供の頃に描い

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