たっこちゃん、齢ほぼ80歳 #32 オリジナルTシャツを作る
たっこちゃんは私が100均のスケッチブックに描いてnoteに載せているたっこちゃんのイラストを気に入っていて、飽きもせずなんどもなんども繰り返し眺めてはニタニタしている。その姿はおもしろく、かわいい。
スケッチブックのページをめくりながら
「新作描いた?」
「もっと描いてよ」
とたびたび要求されている。
ある日たっこちゃんが言った。
「わたし、わたしの絵を描いたTシャツが欲しいねん」
冗談だと思って聞き流していた。が、その後も繰り返し言うのだ。
「Tシャツ着たいねん」
うっそ。まさかとは思うけど本気か?自分の似顔絵やで。ど素人の娘が描いたイラストの?
とはいえ、あまりに言うもんだからネットで1枚からオリジナルTシャツを作れるサイトを調べ、思っていたより安いので作ることにした。
「どの絵がいいのん?」
と聞くとスケッチブックのページを何度もめくって、これって選んだものがフラフープをしているものだった。
注文して配達されるまで3日ほどあった。
「まだかな」
「いつ届くん?」
めちゃくちゃ楽しみにしてるやん。
そしてオリジナルTシャツはポストに届いた。
なんたって私の手書きイラストなんでそれなりのもの。でもたっこちゃんはえらく気に入ったようだ。
届いてから2日経つってのに、ハンガーにかけたTシャツを目に入る位置に飾ってはしょっちゅう眺めている。
「かわいいなあ」
「いいやん」
「わたし気にいってんねん」
それはまあご機嫌で、もう1枚作ってくれという。
「Tシャツいつ着るん?」
「◯◯会(老人会)の囲碁ボールするとき着るねん」
まさかそんな。部屋着ちゃうの?私なら恥ずかしくてよう着んけど、作ってあげた娘にすればそれほど気に入ってもらえてありがたいことです。
こんなふうにたっこちゃんのことをnoteにつらつら書いていることは伝えてないし、現状これを読んでくださっている人は極めて少なく、この先私が言わなければ知ることもないだろう。
いや、願望としてはたくさんの人に読んでもらいたい。そしていつか誰かから
「noteのたっこちゃんですよね?」
なんてたっこちゃんにお声がかかる日がくるといいなあ。
さて、2着目のTシャツはどのイラストを選ぶのやら。