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リモートが悪いんじゃないんだよね。

何のために会いたいの?

世の中、リモートワークから、対面ワークへ戻る傾向がある。
それはそれで、いいとは思う。
「通勤の苦痛を超える何か」を得られるのであれば、むしろ大歓迎する。
転職して1.5年。その間に出社した回数は片手程度。
お客様への訪問の方が圧倒的に多い。

手段が目的化していることに気が付いていない

とある企業のとある組織での話。
「コミュニケーション(エンゲージメント)」を上げるために、各月で集まろうっていうことになり、集まった。
しかし、心の底から「あなたに会いたい」と思った人は、何人だったんだろう。自ら進んで会いたい人とそうでない人がいたと思うんだよね。
実際、会って「コミュニケーション」について討議したらしい。
でも、なにも明確な策も見いだせず、結果、通勤時間となんとなく時間が過ぎてしまった。
中には、会えるだけで、何かを得られると思っている人もいるので、そのヒトにとっては良かったのかもしれない。
「対面でミーティング」は、手段(HOW)であって、目的ではない。
もし、「コミュニケーション強化」が目的であれば、対面であることが策ではない可能性がある。

一度もあったことがない150人とのつながり

私は、この1年間、ちょっと変わったワークショップによる「集合天才伝道師(Collective Genius Evangelists)の育成プログラムの提供をしている。
実はワークショップ中も含め、150人の誰とも対面で会ったことがない。しかも、WEBで1on1したのも1回程度。
でも、繋がりは緩く強固になっている。
150人に共通しているのは、当社グループの社員であること(形態は問わない)。ただ、それだけ。
でも、部門も会社も違っても、みんなゆるく、でも相談し合ったり、助言し合ったりできる関係が続き、日々、仲間が増えている。

そこから、新しい企画や変革も生まれつつある。
Microsoft TEAMSでの繋がり、つまりWEBだけでも関係性は一定保てている。最近、ようやく「みんなで、忘年会したいね(一度でいいから、顔みたいね)」という動きが出てきた。
つまり、対面で会ってみたいという欲求(目的)が出てきたから、対面であってもいいかなと思うようになったということ。
彼らは、WEBだの対面だのに拘らない。むしろ、どうしたら、活性化できるか、より「楽しい関係性」を作って「新たなチャレンジに共に戦っていけるか」だけを重視している。
もちろん、最初からそうだったわけではない。時間をかけて、会えないという弊害を超える策をなんどもチャレンジした結果、今の発想にいたっているんだと思う。

WEB上でコミュニケーションもないのに・・・

前出の例に出した部署は、毎日、始業と終業時にコメントを入れている。
「おはようございます。業務開始します。」
・・・読まれたか、そうでないのか関係なく、ただ、同じ文言が続き、ソーシャルリアクションもない。たまに、情景や心情を加えても、何のアクションもない。
それじゃ会っても、変わんないよね。あったら、実はアイドルだったとかなら変わるかもですが(笑)

与えられた環境を最大限に活かす

ちなみに、ある組織では、朝の雑談がおなじTEAMS上でコメントとして行われている。
その機能なに?(新しい機能を使い始め)、着る物困りますね。どうしたらいいですかね・・・など
たわいもない会話だが、この人こういうこと気にするんだって分かる。
そうすると、自然にコミュニケーションが広がっていく。会議での発言が変わっていく。

往来が復活した今だからこそ・・・

「会えば、セレンディピティが起るんじゃないか。」
「SNSとか、テクノロジー苦手なんだよね。」
いつまで、昭和→平成のはじめ気分でいるんですかね。
物理的に会わなくても、簡単にゆるく長く繋がるのが可能な時代。
そういえば、昭和には文通という時間を楽しむ会えないけどコミュニケーション取る方法あったじゃない。
会えないからこそ生み出すものもあったと思うんだけどなぁ。

もう一度、どうして会いたいのか。本当に合う必要があるのか。
改めて、2022年の終わりに考えてみたいと思います。

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