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月9ドラマのように、、、、#2ヤマタカ捺染工場さん(山口さん)

はじめに

昨夜の月9ドラマを学校のみんなで話してワクワクする感覚「昨日のドラマ見た?」みたいなそんなラフな感覚で僕らにとって本当は身近な生産者にテーマを変えてワクワクしながら聞いてほしい
そんなお話...

ヤマタカ捺染工場
創業50年

今回の目的とヤマタカ捺染工場さんについて

今回、ヤマタカさんを取材した目的は、僕たちと同じ若い人達に向けて、生産者の今を伝えるという事です。以前、八王子ファッション協議会のイベントでお世話になり、今回のインタビューを受けていただく事になりました。 

ヤマタカ捺染工場は、主にネクタイ・スカーフ・ポケットチーフなどのシルク生地への染めや、Tシャツ・パーカーなどの顔料プリントを行なっています。

インタビューを受けてくださったのは八王子ファッション協議会にも入られているヤマタカ捺染工場2代目の山口智己さんです。山口さんはすごく明るく気さくな方で今回のインタビュー中も終始和やかな雰囲気で進むことができました。

インタビュー

・捺染とは

Q.捺染とはなんですか?

A,.生地に模様や柄を染色『染める』事です。

Q.顔料プリントと染めはどういった違いがあるんですか? 

A.

顔料プリント=上に固着するもの                   染料=科学反応で固着するもの

染料の方は柔らかくて染み込んで、顔料は上に固着してるだけなのでTシャツとかにしても剥がれやすい。基本的に顔料は、乾かして終わりです。市販の髪を乾かす時に使うドライヤーで手作業を行う。
染料は蒸し機で一時間蒸して、その後付着しているのりを落とし終わり。作業的にもコスト的にも染料はお金がかかるため、シルクなどの高価なものに使用している。逆に綿とかチープなもの、安いものは顔料を使っている。

スタイル

Q.この仕事をやっていて『良かったなあ』と思うことは?

A.うちはTシャツが多いから着てる人を見かけると嬉しいなあと思う。

Q,昔からこの作業場を見てきて『この仕事に就きたい』と思ったことはありましたか?

A.やる気がなかったので…(笑)偏見なんだけどね、2代目はほとんどみんなやる気ない…(笑)渋々やるって感じが既定路線だね。こんな回答でごめんね(笑)

Q.こだわりや譲れないことは?

A.失敗しないことだね。やっぱり思いとかってよりも失敗しないこと。失敗したら向こうにも迷惑かけるし。納期がきついのもあって…。今日出し、荷物が昨日きて、今日の夕方には仕上げて出さなければいけない納期もあるので、納期が1日もないっていうのは多くて結構ひどい…。なのでその短い時間で失敗を出さぬようこだわっています。

Q.これから工場としてチャレンジしたいことってありますか?

A.チャレンジしたいことは特にないんだけど、今のままを保つ
こちらから発信できる新しいことがないので、言われたことには対応していきたい。なるべく。こっちから何かしたくてもできないってのが職人だと思うので…

Q.ネットを拝見して社風が『自由』と書いてあって山口さんとマッチングしていてすごくいいなと思ったのですが…?

A.目指しているのはホワイト企業、スーパーホワイト目指してます(笑)ある程度今日はここまでやるって決めたら、一生懸命そこまでやって早く終わる。ココまで出来たらコレもアレも追加は嫌いで、1分でも早く終わらせます。

若者と生産者

Q.僕達はこうして生産者の方々に向けてスポッットライトを当てて活動してるんですが、こう若い人達が生産者に対して関心を持っているのはどのように考えていますか?

A.正直嬉しいし、そういう人が増えてくれないと商売成り立たないし…(笑)八王子ファッション協議会もだけど若手に活性化してもらわないとどうしようもないので。
うちも、学生さんが来たりするんですけど、そういうものに力入れていきたい。ファッション協議会も昔は月額3000円だったんだけど、1000円にしてみんなに入ってもらおうとした。敷居を低くして若手を育てなきゃいけない、それでないと協議会の意味がない。    

ある程度もう横の繋がりはあるので、新しくクリエイターを育てたい。協議会にもデザイナーとか全然いないので、若い子たちに入ってもらってデザインとかできたものを工場で作れたらいいなと思っています。

※八王子ファッション協議会・・・詳しくは月9ドラマのように、、、、#1へ

Q.ネットで拝見したんですが、工場見学を誰でも気軽に行けるようしているのは、そういう人達(若者)に向けてということですか?

A.そうですね。正直、今プリントしてるところから取る、奪うってなるとお金を下げなきゃいけないからそれなら新しくブランドを立ち上げる若い人と付き合っていた方が少し大変だけど手っ取り早い。

Q.体験とかも行われてるんですね!

A,.全然子供とかもやったりして簡単に刷っているけど、意外と簡単に刷れないので、寝かせてしまうとベチャ〜っと汚くなってしまったり、立てすぎるとかすれちゃって今度は色が出なくなっちゃたり、意外と簡単にやってるけどさじ加減が難しかったり、そういうのも体験してみるとB品ができて『ふざけんな』って言ってくるやつもいるし…(笑)

実際に体験してみて人の手でやるってことは失敗も出てしまうことも分かってもらえる。

Q.二葉ファションアカデミーに講師として行かれてるとお聞きしました。そちらも若手育成のために?

A.そうですね。お互いに僕も勉強になることも多いいし、学生は知らないがために無駄にやる。
うちら長年やっている人はこの色は作っても無駄だとかっていう経験則からものを話すんだけど、学生っていうのは無駄を疲れずにやるからそういうところから”新しいもの”が生まれたりとかするんじゃないかな
その中で僕が知っている知識を添えるとお互いに得じゃないかなと思うので。

🌟Series Question

Q.八王子って好きですか?

A.八王子は基本的に好きですね。昔は嫌いで、八王子から出たくてしょうがなくて色んなところに行っているうちに外から見て、八王子っていいなと思えるようになって来た感じ。

Q.19歳の時に僕は新しい自分に出会ったのですが、山口さんは19歳の時何をしていましたか?

A.鹿児島で学生してたんで、毎日海行って~日焼けして~野球やって~って感じだったかな(笑)勉強はまったくしてなかったし正直仕事する気もなかった(笑)

Q.八王子の美味しいお店はありますか?

A.う〜んご飯か〜。俺麺とかもダメでさ〜、う〜んスイカバーかな(笑)

Q.将来の夢や、やりたいことのない若者にメッセージやアドバイスをお願いします。

A.夢とかを持ってなくても何かやっていれば見つかるから、無理に探すことないんじゃないの?という気が…。
僕もこれが夢でやっていた訳じゃないから、大学は工業だし車いじってたし、でもいつの間にか流れてこれをやっている訳だしみんなやっている事が好きになっていくんじゃないのかな?夢に向かって頑張るのもなかなか疲れるし(笑)

『やりたいこと見つかったら頑張ればいいんだし目標を無理に掲げる必要はないよ。』


まとめ

今回はいい意味でこれまでに抱いていた工場のイメージとはかなり違うものになりました。
今までは硬い職場でTHE職人さんというような怖さが少しあったのですが、ヤマタカさんではその社風と山口さんの人柄がそのイメージをぶち壊してくれました。工場が身近になったというか、ラフに捉えられるようになりました。                                

そしてなんと言っても若手育成に対して本当に積極的に行動されていてありがたいの気持ちばかりでした。
きっと僕らだけではなく、色んな人がそれぞれの形とやり方でアパレルの道に行くことを夢に見て日々を頑張っていると思います。
僕は今このように直に生産者と会うことで想うことは、服に対しての価値観は一人一人違うものかもしれませんが、何かしらの”新しい感情”と出会えることは間違いないと言うことです。

僕が保証します。なのでもしこれを読んで会ってみたいや話しを聞きたいと思ってくださったら気軽にお声掛けください。
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