透明な強さ「日本のいいところって何だろう?対話会」

「日本のいいところって何だろう?対話会」を開催しました。

--いただいたご感想の抜粋--
「今日終えてみて、私は日本の良さをすでに十分分かっている。知っている。だけれど、それが生かされていなくて、悔しいし、怒っているのだと、気づくことができました。 明治の近代化、欧米の文化は日本の良さを随分とつぶしたり見えなくさせてしまったなあと思います。」
「最初は「日本の悪い所にばかり目が行ってしまって」と仰っていたのに、我が国の良い所を挙げる段階で、大量にキーワードが出てきたことに気持ちが和みました。意識の遡上に乗っけることは大切ですね。」
「半からドンドン対話が深まり、皆が新しい気づきを得られたと思う。」
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日本、アメリカ、イギリス、ドイツ在住の方にご参加いただきました。
それぞれ海外での経験を持つなかで、日本のよさや日本らしさが腹落ちしていない、伝え方が分からない、帰国が怖い気持ちなどといった認識の共有から始まりました。

外国の文化と出会う中で、日本に対するなんとなくの良さと同時になんとなくの怖さ、を抱えていて、その正体を探っていく対話会だったのかも知れません。

画像1

画像は日本のよさについて思いつくままに書き出したマインドマップです。
始めは「文化」と「マインドセット」への言及が多く、次に「自然」の項目が多く上がりました。
しかし、あまりあがっていなかった「社会」や「教育」の項目にも着目してみると、「平和憲法」や「学校で掃除の仕方を教えてくれる」など、異文化異国での経験の中で気が付いた日本のよさが発見されていきました。

とりわけマインドセットにあたるもので、「もったいない」「仕方がない」「有難い」「お世話になります」「お先に」などといった英語に訳しにくい言葉がたくさんあがったのが印象的でした。
ここに、大切にしたい日本らしさが隠れてそうです。

その後、
「日本のよいところがより輝くためには、私たちはどうしたらいいのでしょう?」
「日本らしさを持って海外の課題を解決するには?」
という2つの問いを3グループに分かれて対話しました。

”よさ”を話そうとすればするほど、”残念”な部分に話が及びます。
例えば、「識字率や平均的学力の高さ」や「調和を重んじる」がいい面としてあげられていましたが、「個性を伸ばす教育がない」「個が出にくい」「変える勇気がない」といった問題点が指摘され、「得意を広げる」ことや「まずはやってみる」ことが大切だという話がでました。

島で平和な日本だからこそ、色々な要素のバランスが偏っているのかも知れません。
バランスが取れるとより輝けるのでは、という発見だったのかなぁ。

また、最後は「透明力」という言葉で盛り上がりました。
欧米文化圏の人たちに日本的曖昧さを説明する方法は分からないけれど、曖昧に受け入れ、曖昧に溶け込んでいく日本的しなやかな強さを大切にしていきたいと、強く思ったのでした。

「透明力」という言葉で別の視点から日本的な行動や思考を再評価してみると、異文化の中でも寛大な心で生活していけるのかも、と笑い合いながら閉会となりました。


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