21年1月12日(火)「頭の中の蜘蛛の巣」

初仕事が終わり早くも5日目。僕の1週間は終わり明日は休日である。久々の労働週間であったわけだが、特筆すべき事柄があったわけではない。そこでは世界で起きているニュースに目を通しながら、粛々と我々が知っておくべき補足の関連記事を本文に付与する。それが僕の6割方占めている業務内容だ。

この仕事を久々にこなしてみて改めて実感したが実に奥が深いということだ。読者が求めている情報というのは、親となる記事によって異なる。読者層が関係するとはいえ、この情報化社会、いかに情報が武器になるのかを示しているともいえる。そういう意味ではTwitterやアプリ、それこそこのnoteといった SNSは現代人にとって不可欠であり、使いこなせねば時代に取り残されることをよく示唆している。

…なんて一丁前に格好いい感じに語ってはみたものの、つーかーれーたーー!!この仕事は実に疲れる!!主に頭が!チョコやらミルクティーを常備し、脳が糖分を必要としているのをよく実感できる。全国の地方紙にまで目を通すので見聞は広められることは認めよう。だがしかし自分の興味のない文章を読まなきゃならんのは実に億劫である。ただでさえ僕の頭のメモリー容量は少ないのだ!あまり難しい記事は読めないのだ!偉い学者の先生のコロナ感染対策に有効な知識を披露しても理解するのはとても大変なのだ!(てか理解できないことの方が多い…)。

そして付け加えると、読んだそばから忘れられる内容もなかなか多いときたもんだ。せっかく読んだのにザルのように内容が忘却の空へ舞ってしまうことがある。これは編集者としてヤバいんじゃ…と不安に思っていたら人間の脳とは実に上手く作られている。後に当該内容と関連した別の記事を読んだときにふと思い出すのだ。もちろん全文ではない。所々のキーワードが頭の片隅にポンポン置かれるイメージ。最小化したPCブラウザを最大化されるような絵柄だ。

その爪1ミリほど引っかかった単語からそれに関係する記事を見つけ出すのに1分もかからない。そうやって頭の中をうまくネットワーク化していけば知識の蜘蛛の巣が脳に巣食う気がするのだ。

そして頭の中の蜘蛛の巣に新たな事象が飛び込むと巣のネットに引っかけられ、また検索される。そんな感じで現代社会の情報と付き合っている。

情報は武器。古今東西、その入手方法は戦や外交で最も重宝されたらしい。逆を言えば相手の組織を瓦解させたいので有れば情報に一滴の毒を垂らせばいいということ。いわゆるフェイクニュース。いったん偽りの糸が紛れ込んだ蜘蛛の巣は色を変え変質し、もちろんキャッチする情報の質を低下させる。結果、人を不幸にする。僕はそんな毒を垂らすことのできる立場にいる人間なのだと自覚すると、なかなか薄ら寒いなと思った。

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