サラリーの語源「塩🧂」とは?
アマルフィ土産で、ラベンダー入りというなんともロマンティックなお塩を頂いた。
まだ封を開けてないけど、
ガラス瓶越しに紫のつぶつぶがとても可愛らしい🪻
なんに使おうか?
しばらく想像だけでご飯3杯くらいいけそう。。。嘘、言い過ぎた
塩はイタリア語で Sale サーレ
そしてサラリーマンの「サラリー」は、
古代ローマ時代の兵士が報酬として受け取っていたのが「塩 Salary」だったから。
という話、
どこかで聞いたことありますか?🧂
🧂 🍉 🧂 🍉 🧂
ラテン語で塩は Salarium
( salarius の中性名詞、sal salis 「塩」から派生)
例文: お塩とってくださいな♪
伊語 Passami il sale, per favore.
ラテン語 Da mihi sal, quaeso.
ラテン語の Salariumが〜〜〜
→ 伊語 Salario
→ 英語 Salary
→ サラリー、報酬給与
英語だと Salary は給料や俸給の意味ですが、
イタリア語で給料は StipendioとSalario の2種類の言い方があります。
Stipendioは賃金というニュアンス、
Salarioは給料。
Stipendioは英語のwageみたいな感じですかね?
『イタリアの塩は美味しい✨』
イタリアに来たばかりの頃、
口に含んだときに感じたのは
しょっぱさより甘さ。。。
というか日本のそれより「まろやかな感じ」だった。
今でも日本に帰ったとき
いわゆるスーパーで売ってる一般的なお塩を舐めて感じるのは
「しっかりしたしょっぱさ🍙」
なんというか
例えるなら『演歌的な日本海の塩!』🌊🌊🌊 という感じ。笑
どっちもそれぞれ美味しい。
けど、確実に味が違う。
そしてイタリアのは精製が日本のより緩いんでしょう。。。
ふわっと海水浴のような青さが臭う⛱️
昔々、シチリアでドライブ中
トラパニの方へ行った帰り
ちょうど夕焼けごろトラパニの塩田のそばを通りかかった。
遠くの空がオレンジから紫色に染まっていく真っ白な塩の畑は人通りがなく、
今よりもっと粗雑で素朴で閑散としていて、
私たちは躊躇せず、
塩田の長閑な塩の山脈の中に入っていった。
地元のイタリア人に
「まだ生成されてない塩って舐めたことある?」と言われ、
私は恐る恐る小高い塩の山から小さな塩の粒子を一粒つまみ、口に入れてみた。
『しょっぱエグい!』
んだけど。。。
やっぱりほのかに青っぽい甘さが舌先に残る。
なんだか懐かしい味わい✨
そうして辺りを見ると
夕焼けは紫色に飲み込まれ、
頭上に遠く広く薄青い空が広がり肌寒く、
どこからかカモメの鳴き声と
薄い月がぶら下がっていた景色に、
とても遠くに来てしまったような
なんだかすごく淋しく感傷的な気分になったのを今でも覚えている。
その数年後、
モーリシャスに行ったとき、
海岸線からちょっと山の中腹に入ったところで
ある塩田に出くわした。
その塩田はこじんまりとしていて、その真ん中あたりに人が一人、絵画のように鍬みたいなものに寄りかかって立っていた。
ツヤツヤした褐色の肌の女性で
ニコニコと笑顔がチャーミングな人だった。
彼女とその塩田のとても自然な感じが素敵で写真に収めたい!と思った私。
カメラを掲げて写真撮ってもいいか?と遠目にジェスチャーで聞くと、
やっぱりジェスチャーで
手先で「おいでおいで〜」と手招きしてくれる。
塩田体験2回目の私。
ホクホクと、またしても塩田の中に入っていく。
トラパニよりずっと整備されてて歩いやすい。
でも、
トラパニの夕暮れ時の肌寒かった塩田と違い、
日光がガツーンと照りつけ、暑い塩田は太陽の照り返しがひどく、浅いプールのような塩田が連なるそこは眩暈がするほど塩っけで息苦しかった。
かろうじて、私の麦わら帽子は日陰を作ってくれているものの、
薄く海水が張られた水面がダイヤモンドみたいにキラキラギラギラと光り、慣れるまで目も開けていられない。
塩の香りもとてもキツイ。。。
すべてがスローモションになってるような、
まるで凝縮された海水のゼリーの中にいるようだった。
そんなノロノロと近づいていく私たちを
のんびりと朗らかに待っていてくれたお姉さん。
あまり観光客は通らないのか?
とても気さくな彼女は、ニコニコと、耳障りの良いフランス語で身振り手振りいろいろ説明してくれる。
でもほとんど何を教えてくれてるのか
私にはさっぱりだ。。。苦笑
だけど根気強く、耳を傾ける。
だって、彼女は仕事の手を止めて、
通りすがりの私たちに、親切にも塩田についてきっと詳しく説明してくれているに違いない。
あぁなんてモーリシャスの人たちはこんなにもフレンドリーでみんな優しいのだろう。
でも…
あとで聞いたら…、
塩田の説明じゃなくて、どのあたりのビーチに行けば良いよ♪とか、あそこの有名な白いビーチはもう行った?綺麗だったでしょう!とか勧めてくれてたらしい。なーんだ、そっちかい!笑
そしてお決まりのように、
「まだ生成されてない塩って舐めたことある?」と言われ。笑
「出来るなら、ちょっと食べてみたいです♪」
嘘も方便(イタリア語では「Bugia Bianca 白い嘘」と言う)
ではないけど…
味見をさせてもらえることになった。
すると
丹精込めて作ったであろうその塩田の出来立てのお塩を、
彼女はふっくらした手のひらにのせて持ってきてくれた。
指先でほんのちょっと摘むと
水分を含み、少しベチョっとしている。
そして、
ワクワクしながら指先ごと口に含む。
すると!
トラパニの小高い塩山から失敬した時の、
粗くガリっと硬く、冷たく、青いお塩を想像して口に入れた私は驚いた!
それはなんとも言えない温かさでふわっとしていて、
とてもしょっぱいのに苦味のない、スッキリした味わいだった。
粒子は荒いけど、
本当にすーごく美味しい!✨
で、いまだに、なんでそう思ったのか分からないけど…
「彼女の汗みたいだな✨」と思って、
唯一自信を持って発音できるフランス語で『セ・トレ・トレ・ボン!』と言うと、
ぎゅっと抱きしめてチュッチュと頬で挨拶してくれたのを覚えている。
あの時の写真、
現像して、どこへいったかな…
🧂 🍉 🧂 🍉 🧂
イタリア語の慣用表現に『塩 Sale』 を使う言い回しがいくつかある。
例えば、
Lui è senza sale....
直訳> 彼は塩が入ってない…
慣用表現> 彼ってなんか冴えないよね…
ほかにも、
Prendi con un granello di sale (con un pizzico di sale)
直訳> 一粒の塩(ひとつまみの塩)でもって理解しなさい
慣用表現> 自分の想像力使って/アレンジして考えてみなよ
※辞書で調べたら「頭を使って〜」
「最低限の常識を持って〜」とある
日本語では使わない表現なのに、
なんか「あー分かるわ〜」となるのが面白い🍉🧂
補足:
あと、英語の『安売りSale』はイタリア語語源ではなく、古英語のSalaが由来。でさらに辿ると、古いゲルマン語族の言語の「販売」を意味するもの。だそうな。なるほど〜。
だけど、もっともっと辿ると、ラテン語の塩の取引〜販売〜とかに由来することもあるのかな???これ以上調べるのは面倒だけど💦ちょっと気になるなー…知ってる方どうかお教え下さい✨
💁Grazie di essere venuti a leggere.
✨皆様も良い1日をお過ごしください✨