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レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドを短く体験してもらうためのアイデア〜Tree

 レゴ®︎シリアスプレイ®︎を知ってもらうための機会を増やしていくためには、メソッドを支えている理論について理解してもらうことも大事だが、それ以上に体験してもらうことが一番である。
 私も過去に体験会を数多く重ねてきたが、じっくり体験してもらうとなると30分は欲しい。しかし、最初はその30分も確保してもらえないことも少なくない。
 そこで、じっくり体験の前段階として、さらに短い時間でLSPのエッセンスを感じてもらえる方法を持っておく(知っておく)ことは無駄にはならないだろう。

 以前、諸事情で十分な時間が取れなかったときに行った方法を紹介したい。
 個人的に「ツリー」と名づけている。

 利用するのはWindows Explorer Kitである。
 その中からオレンジと濃いグリーンのみを抜き出してもらう。

 全部で12パーツだ。

薄緑のパーツ(四つ葉の形をしたものや2x1のブロック2つ)を加えてもいい。

 これを使って「ツリー」を作ってもらう。 下から上に組み上げるだけなので誰でもできる。素早くつくって20秒ぐらい。ゆっくりつくる人でも1分かからないだろう。難しいものではなく、誰でも簡単に作品をつくることができることがわかる。

 他の人も一緒に作っていたら、お互いにぜひ見比べさせてほしい。必ず一人一人違う形になっているはずだ。同じ言葉に対してであっても内在するイメージは多様であることに気付かされる。ある言葉について相互のイメージのズレを理解し、共通項を作りたいならば作品として表現してもらうと良い。ここまでが「作り・見せ合い・差に気づく」体験である。

 次に「意味づけ」の体験である。この「ツリー」は、何かを吸収しながら成長し、実をつけるツリーだとする。そしてこの「ツリー」を私に見立ててもらう。
 問いとしては「①私は日頃から何を(インプット)吸収していますか」「②何の実を成らせて(アウトプット)いますか」の2つの問いである。2つを1セットで取り扱っても良いだろう。
 パーツはWEKの残りのブロックから選んで、ふさわしい場所にくっつけてもらう。少し迷うかもしれないが1分もかからないだろう。事前に何かパーツの選び方や意味づけの仕方の例を見せるとさらに短い時間で作れるようになるだろう。

 上記の作品は私がパッと作ったものだ。これを使って次のように「インプット」と「アウトプット」の説明をする。

 「私は普段から本や論文、Web記事などとにかく「活字を読んでいる」というのがインプットである。根っこのように幅広く吸収しているとして目のパーツをつけた。アウトプットは、それらを組み合わせて作った「変わったアイデア」で黄色の透明のパーツをつけた。より多く人に渡したいという気持ちを込めて一番高いところにつけた。」

 問いに合わせてパーツをつけてストーリーを語る。これが「意味づけ」の体験である。

 だいたいここまで1対1であれば5分ぐらいで進められるだろう。ここまででブロックで表現する面白さは感じてもらえると思うが、その人の所属する組織やチームの問題について考えることの感覚まで掴ませたいとしたら、次のような問いを追加で出しても良いだろう。

 残りのパーツを使って「(このツリーに表れている)自分がさらに大きく成長するためのサポート」を5パーツほどのブロックを使って表現してみてください。

 作成は2分ほどで話してもらうことも含めて5分もかからないだろう。もし、複数の参加者相手にするのであれば「自分」を「わたしたち」にする感じだ。

 また機会があれば、短いワークを考えてみたい。

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