本記事は、ラスムセン・コンサルティングが発行しているメールマガジンTHE GAZETTEのバックナンバーを、日本語訳をしながら、コメントを加えながら読んでいくシリーズの一つである。レゴ®︎シリアスプレイ®︎のファシリテーター・トレーニング修了者向けに書いている。
この記事の引用元原文はこちらのPDFから読むことができる。
今号はインドでのレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドを使ったワークショップの普及が題材となっている。そしてインドであっても普及についての基本的な課題は変わらない。レゴ®︎シリアスプレイ®︎に懐疑的な人々を「やってみよう」と納得させることである。
突破口
この成功の物語は、繰り返し企業を訪問して売り込みやデモセッションを繰り返すことから始まっている。特にデモセッションは重要である。コンパクトな時間でレゴ®︎シリアスプレイ®︎を体験してもらうとともに、その意味やワークショップの成功イメージまで固める必要があるからである。その点で、ワークショップをするよりも難しい。
途中で出てくる「オペレーション・マントラ」という表現がとても良い。その国の文化とうまく融合した表現だと感じる。日本でも、日本の文化や思考に馴染む(もちろん、より効果が発揮される)着地点のスタイルを作れないだろうか。SGPを「川柳」表現にするとか、ランドスケープを庭園的なスタイルでまとめあげるとか…今の時点では冗談めいて聞こえるかもしれないが、探究するには「遊び」の感覚が欠かせない。
なお、この記事の横のコラムには、この記事を寄稿してくれていたであろうArun Raoのポートレイトと紹介が掲載されている。
クライアントからの声
両者ともグローバル企業であるが、その担当者から好意的なコメントをしっかりと収集しているという点が素晴らしい。これが次の機会につながっていく一つのポイントであろう。
レゴ®︎シリアスプレイ®︎を手に入れる
最後に、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドのトレーニングの日程を紹介しているが、横のコラムに以下のような興味深いコメントと、関連論文へのリンクが貼られている。
リンク先の論文は、ハーバード・ビジネス・レビューのページにある「幼稚園児のようにイノベーションを起こせ」というタイトルの短い記事である。かなり刺激的なタイトルだが、内容としては、企業の中でクリエイティビティを引き出すには幼稚園児が置かれている環境(いろいろな道具が用意されていて、自由にそれを扱い、気軽に友達のところにも遊びに行ける)を用意して、とにかく自由な発想でトライ&エラーを繰り返させるように導くべきという内容である。
その自由な発想のトライ&エラーが「プレイ」であり、ユニリーバのR&Dディレクターが気づいた企業に必要な「発想」なのだということだろう。