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THE GAZETTEを読む(8)2013年12月号 インドでのレゴ®︎シリアスプレイ®︎を語る〜 Arun Rao(インド、グルガオン在住)より

 本記事は、ラスムセン・コンサルティングが発行しているメールマガジンTHE GAZETTEのバックナンバーを、日本語訳をしながら、コメントを加えながら読んでいくシリーズの一つである。レゴ®︎シリアスプレイ®︎のファシリテーター・トレーニング修了者向けに書いている。
 この記事の引用元原文はこちらのPDFから読むことができる。

 世界の他の地域と同様、インドでも「遊び」と「仕事」を一緒にするというコンセプトは不釣り合いなのです。しかし、私たち(FOCUS Adventure India)は、このツールのパワーを目の当たりにして、確信しました。私たちの仕事はすべて体験学習の方法論に基づいているので、レゴ®︎シリアスプレイ®︎は私たちのポートフォリオの中で手袋のようにぴったりなのです。
 課題は、話を聞いても非常に懐疑的な人々を納得させることでした。そんなとき、ロバートは私たちを導く光となり、もっともっとドアをノックするよう促してくれました。そうすれば、いずれは扉が開く。彼自身が、企業との関係を進展させる前に、潮流に逆らって泳いできた経験が、私たちの信念を支えてくれたのです。

THE GAZETTE 2013年12月号をDeepLで翻訳・筆者が修正。

 今号はインドでのレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドを使ったワークショップの普及が題材となっている。そしてインドであっても普及についての基本的な課題は変わらない。レゴ®︎シリアスプレイ®︎に懐疑的な人々を「やってみよう」と納得させることである。

突破口

 最初の突破口は、半年間、多くの企業の門を叩き、売り込みやデモセッションを繰り返した後でした。この間、私たちは、にやにや笑われたり、訝しげに眉をひそめられたりしました。しかし、ついに一人の勇敢な経営者が、オフサイトでのリーダーシップ・ミーティングのために、私たちにチャンスを与えてくれたのです。この最初のワークショップは、ある有名な多国籍企業のCEOとシニアチームを対象としたものでした。
 その日、私たちが答えようとしていた質問は、レゴ®︎シリアスプレイ®︎のアプローチに完璧にマッチしていました。私たち一人ひとりにとって、リーダーシップとは何なのか。私たち一人ひとりにとってのリーダーシップとは何か。そして最後に、リーダーシップ・チームに影響を与える多くの事柄の中で、私たちが個人的に注視すべきいくつかの重要な事柄とは何なのか。1日半のセッションで、私たちは共有モデル、ビジネスのランドスケープ、未来の出来事を取り上げ、最後にチーム全体のためのオペレーティング・マントラを発表しました。
 この物語はハッピーエンドを迎えます。このセッションをきっかけに、レゴ®︎シリアスプレイ®︎に関するビジネスが少しずつ増え、安定した流れになりました。私たちファシリテーターは、このツールを使うたびに、懐疑的な人たちを改心させるメソッドの力を実感し、信念を再確認しています。ほぼすべてのLSPワークショップは、クライアントから非常に力強い証言を得て終了しており、インド市場における私たちとレゴ®︎シリアスプレイ®︎の信頼性をさらに高めるのに役立っています。次項では、クライアントからのフィードバックの一部を紹介します。

THE GAZETTE 2013年12月号をDeepLで翻訳・筆者が修正。

 この成功の物語は、繰り返し企業を訪問して売り込みやデモセッションを繰り返すことから始まっている。特にデモセッションは重要である。コンパクトな時間でレゴ®︎シリアスプレイ®︎を体験してもらうとともに、その意味やワークショップの成功イメージまで固める必要があるからである。その点で、ワークショップをするよりも難しい。

 途中で出てくる「オペレーション・マントラ」という表現がとても良い。その国の文化とうまく融合した表現だと感じる。日本でも、日本の文化や思考に馴染む(もちろん、より効果が発揮される)着地点のスタイルを作れないだろうか。SGPを「川柳」表現にするとか、ランドスケープを庭園的なスタイルでまとめあげるとか…今の時点では冗談めいて聞こえるかもしれないが、探究するには「遊び」の感覚が欠かせない。

 なお、この記事の横のコラムには、この記事を寄稿してくれていたであろうArun Raoのポートレイトと紹介が掲載されている。

Arun Raoはレゴ・セリアス・プレイのファシリテーターとして訓練を受け、インドのFOCUS Adventure Indiaに勤務しています。 彼とRakesh Balachandranは、2011年にレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドのトレーニングと認証を受けるためにデンマークを訪れました。

クライアントからの声

インド・ユニリーバ
「素晴らしいワークショップをありがとうございました。あの後、チームは完全に充電され、元気を取り戻しました。私たちが表面化させ、議論したかった隠された厳しい問題を考えると、このワークショップは重く、感情的な2日間になり、最後には全員が疲れ果ててしまったかもしれません。
 しかし、このワークショップのおかげで本音を語り、多くのことを共有し、それでもなお前向きで活気に満ちていたのは、まさにFOCUS Adventureの運営方法の賜物です。真剣にあることについて考え話すために遊びを持ち込むという発想は素晴らしく、日々の仕事の中でもっと活用できる可能性があると思います。」
 Dr. Vibhav R. Sanzgiri氏 ヒンドゥスタン・ユニリーバ R&D ディレクター

ペプシコ・インド
「FOCUSチームとは、もう1年以上一緒に仕事をしています。彼らはいつも完璧に目標を達成してくれます。メッセージを伝え、目的を達成するために、常に新しいアイデアやエクササイズを提供してくれました。例えば、レゴ®︎シリアスプレイ®︎は非常にパワフルなツールで、ビジネス面でもチーム規範面でも、チームのビジョン策定セッションに使用してきました。レゴ®︎シリアスプレイ®︎を使った演習全体は魅力的で、脅威を与えない方法でテーブル上の議論のさまざまな側面を引き出すのに役立っています。」
 Sachin Jain氏 ペプシコ インド地区 リーダーシップ・ケイパビリティ・マネージャー

THE GAZETTE 2013年12月号をDeepLで翻訳・筆者が修正。また、コメントをした人の名前は、引用元では横のコラムに紹介されていたが、ここでは、対応関係がわかりやすいように本文の間に入れている。

 両者ともグローバル企業であるが、その担当者から好意的なコメントをしっかりと収集しているという点が素晴らしい。これが次の機会につながっていく一つのポイントであろう。

レゴ®︎シリアスプレイ®︎を手に入れる

 ラスムセン・コンサルティングは、経験豊富なレゴ®︎シリアス®︎プレイのファシリテーターをお探しのお客様、レゴ®︎シリアスプレイ®︎を自分のツールボックスに加えるためのトレーニングをお探しのプロのファシリテーターやコンサルタントの皆様のお役に立つことができます。

THE GAZETTE 2013年12月号をDeepLで翻訳・筆者が修正。

 最後に、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドのトレーニングの日程を紹介しているが、横のコラムに以下のような興味深いコメントと、関連論文へのリンクが貼られている。

 "ビジネス学生よりも、経営者よりも、多くのプロフェッショナルよりも、常にベストを尽くすチームは、幼稚園児で構成されているチームである”

THE GAZETTE 2013年12月号をDeepLで翻訳・筆者が修正。

 リンク先の論文は、ハーバード・ビジネス・レビューのページにある「幼稚園児のようにイノベーションを起こせ」というタイトルの短い記事である。かなり刺激的なタイトルだが、内容としては、企業の中でクリエイティビティを引き出すには幼稚園児が置かれている環境(いろいろな道具が用意されていて、自由にそれを扱い、気軽に友達のところにも遊びに行ける)を用意して、とにかく自由な発想でトライ&エラーを繰り返させるように導くべきという内容である。
 その自由な発想のトライ&エラーが「プレイ」であり、ユニリーバのR&Dディレクターが気づいた企業に必要な「発想」なのだということだろう。

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