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レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドで曼荼羅チャートをつくる

曼荼羅チャートという手法がある。

野球で前人未到の記録を作り続けている大谷翔平選手が使っていたとされる。

これをアレンジしてレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドと掛け合わせ、自分のアクションプランを作るというワークを考えてやってみた。

ワークの進め方

※レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドの基礎演習を済ませていること(基本的なやり方やブロックの意味づけの仕方がわかっている)ことが前提となります。
※個人単位(自分の目標)でもグループ単位(集団・組織の目標)でも進めることができます。ひとりでもできなくはないですが、集まって行う方が、お互いに説明し合うなかでいろいろなことに気づく可能性が高まります。

(1)大・小のプレートを用意して重ね、中央においた小プレートの上に「私(たち)のありたい姿」を表現したモデルを作る。
 ※プレートは必須ではなく紙やフェルトでもよいが、プレートがあった方がモデルの重心を気にせず表現できる。
 ※グループを対象にして行う場合には、まず個々でモデルを作り、それを説明し合った後、そこから一つの共有モデルにします。共有モデルにするプロセスは意外と難しいので、トレーニングを積んだファシリテーターの助けがあるとより安心です。

それぞれのプレートの大きさはもっと大きいサイズでもいい。
小さくても、モデルの意味づけさえすれば、結構表現できる。

(2)自分(たち)の「ありたい姿」になるために欠かせない要因や条件をモデルを複数(4個)つくり、大プレートのどこかに配置する。
 ※実際に作ると、要因や条件ではなく、次の(3)で作るアクションを作ってしまう場合がある。その場合には最後に調整させればよい。

4つの要因、条件を配置したところ。

 なお、4個は表現スペースと多角的に考えることを意識させることから設定した数字である。4個以上の要因を抽出してモデルに表現させるやり方もある(グループで行うときには人数以上の要因をモデル化させてもいい)。
 そのときには、以下のようなプレートの組み合わせにすると良いと思われる。

大・中・小の組み合わせ

(3)先程作った要因、条件をそれぞれ満たすための「取り組み」をモデルで表現させ、プレートの四隅に配置する。
 ※隣り合う2つの要因、条件を同時に満たす取り組みを表現させるという縛りを入れてもいい。

4つの取り組みを配置したところ(完成)

(4)「ありたい姿」←「要因や条件」←「取り組み」というストーリーができているか確認する。必要に応じて、モデルの配置や表現などを整え、修正する。

ワークの流れとモデルの配置

 ここまでの流れと配置を示すと以下のようになる。

各問いから生まれたモデルの配置構造

 複数人で一つの曼荼羅を作る場合には、もっと多くの要因や条件、取り組みを検討できると思われるので以下のような配置を意識するのが良いだろう。

複数名で作る場合。曼荼羅っぽくなってきた感じ。
一つの取り組みは一つの要因を狙ってもいいが、できるだけ複数を狙うものを考えさせるのが良い。

 この曼荼羅チャート作成ワークであるが、「目的ー手段」のブレイクダウンをするワークともいえる。そのような思考方法の訓練としてもいいだろう。

少し注意しておきたいこと

 全体的に少し注意しておきたいこととして、社会環境の変化についてはあまりワークの中で意識させていないことがある。
 そのため、社会との関わりを考えることが強く求められる個人のワークの場合には、事前にどこかで社会環境の変化を意識させたりインプットさせておく必要があるだろう。作った後に、特に「取り組み」がどれだけ状況依存的なのかについてチェックを入れる必要がある。
 個人ではなく、組織や集団について考える場合においても同様だ。このワークでも「目的ー手段」の関係が見えてくるので一種「戦略計画」的なものが出てくるが、環境に変化要因が多く、かつ大きな影響力を持っている場合にはそれらの影響を検討することが必要になるだろう。

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