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「2050年の未来を旅するワークショップ」についての雑感

 レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドを使って「2050年の未来を旅するワークショップ」というプログラムを作り、いろいろな場で体験してもらっている。

 そのプログラムでは、未来の社会をブロックで作っていく。その方法は世の中にある様々な未来予測を参加者にインプットしてもらい、その情報をもとに未来のビジネスや社会インフラ、社会の持つ課題や雰囲気などを表現させていく。

 インプットのもとになっている未来予測そのものが、現状のデータに基づいているので、現在からフォア・キャスティングして作られることになる。そのインプット情報は、実施時間の関係でやや粗めの情報である。さらに、未来社会の課題なども含まれる。そのため、参加者の情報の解釈の影響するところが大きく、結果として参加者の不安が強めに表現された社会の姿ができやすいという性質がある。

 そこに見えてくるのはその人にとって「実現したい未来」ではなく「あまり実現してほしくない未来」である。
 だから、レゴ🄬ブロックで未来を表現しよう、となるとお祭り的な心がハッピーになるワークショップというイメージを抱いてきた参加者は、反動で不満(モヤモヤ)を感じる可能性が十分にある。

 もちろん、それを踏まえて「では、あなたにとって今から大切なことは何か」を最後に考えさせるプログラムにしている。
 ただし、その最後のステップをうまくファシリテートしないと「あまり実現してほしくない未来」を見てきた意味がない。その未来は、自分の判断や今の感情に基づく情報の解釈が混じりこんだものであり、自分の判断軸や解釈の軸となる価値観を見直すことが未来を「実現したい」ものに変えていくことなのだ。
 つまり、未来を「実現したい」ものに見えてくるような自分なりの判断軸・価値観を打ち立てることが未来に向けて進むということである。

 それをこの文章のような抽象度の高い言葉を使わずに参加者に腹落ちしてもらえれば、このワークショップは成功だといえるだろう。

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