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キャリア・トランジションの難しさをレゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドで乗り越える。

 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー 2024年1月号の特集は「これからのマーケティング」であった。

 こちらの特集も興味深かったが、すぐに目を引いたのが、ハーミニア・イバーラ教授(ロンドン・ビジネススクール教授)の「なぜキャリア・トランジションは難しいのか」という論文である。

 イバーラ教授は「難しさ」を、トランジション(新たな仕事領域への移行)が制度化されていないこととアイデンティティ感覚(自分は何者か?)の喪失によるものとする。どちらも近年の多くの技術革新による変化や世界経済の不安定化によって生み出されている現象だ。

 結論を簡単に言えば、この変化の時代を生き抜いていくためには、アイデンティティ感覚が喪失しないように自ら積極的にアイデンティティを構築していかねばならない。

 アイデンティティを作り直すとき、これまで慣れ親しんだ場からある程度飛び出しつつ、同時に未来が見えないという宙ぶらりんな状態に置かれることになる。要するに大きな不安が伴うことになる。

 論文でイバーラ教授は、これを乗り越えるために、いろいろなことを試し、人脈を広げて、心から共感しあえる仲間を得ていくことを推奨している。そして、そのような経験を積み重ねながら、山あり谷あり分岐ありの一つの大きな自分の物語をつくっていくことを推奨している。

レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドに何ができるか

 レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドは、さまざまな経験を束ね、ひとつの物語を紡ぎだすことに長けている。

 特に、アイデンティティというような自分の中の特性や過去の体験が、複雑に絡み合って出来上がっているものについて、それを表現することについては強さを発揮する

 実際に、どのような表現になるのかについて知りたい方は、以下の記事をどうぞ。

 一方で「いろいろなことを試す」というリアルな場の活動については、レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドでは、当然行えない。

 しかしプログラムの組み方では、「この活動をしてみたら自分のアイデンティティがどう変わりそうか?」を想像することを助けることができる。また、いろいろなことを試した体験を振り返って自分の中の何に結び付くのかを確認するのにも役に立てることができる。

 レゴ🄬シリアスプレイ🄬メソッドは、キャリア・トランジションの飛び出し口と帰着の迎え口、そして次のフライトの作戦室のような場を提供する。その意味で、空母のメタファーがピッタリかもしれない。

キャリア探索を支える頼もしい味方

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