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レゴ®︎シリアスプレイ®︎と「対話」

 福岡未来創造プラットフォームの事業として「ふくおか対話と学びの学園祭」が行われることになった。つい先日、そのオープニング・イベントが行われた。ここでは学園祭の名の通り、いろいろな対話イベントが軒を連ねて実施される。私も、福岡在住のレゴ®︎シリアスプレイ®︎のトレーンングを修了しているファシリテーターたちと相談してその体験会を2022年3月21日に行うことにした。

レゴ®︎シリアスプレイ®︎体験会「対話を通してこれからの自分を考えてみよう」のイベントページ
https://lspkyushu220321.peatix.com

 レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドは、まさに「対話」のための手法である。

 対話については、いろいろな定義や説明方法があるが、私としては最も重きを感じるのは「参加者がお互いに自分一人ではたどり着けない答えに至るためのコミュニケーション手法」という意味合いにおいてである。

 「自分一人ではたどり着けない」というのは、皆がいろいろと答えをもちよって、そこから比較して一番良いものを一つ選ぶ感じではない。それぞれの答えの当初の意味がやりとりの中で深まり関係づけられ変容するところに対話の価値がある。対話は参加者全員による創造的行為なのである。

 そんな本当の対話を、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドは、確実に生み出す。

レゴ®︎シリアスプレイ®︎と対話

 レゴ®︎シリアスプレイ®︎では、あるテーマに沿って、それぞれの参加者が、ブロックで作品をつくり、意味づけをしてストーリーを語っていく。

 まず、お互いの作品について埋め込まれた意味を質問で掘り起こしていくプロセスが非常に対話的である。意味はブロックと語り手の関係、およびブロックとブロックの関係の中から出てくる。

 参加者は、全てのブロック同士の関係の全てを意識して作ってはいない(ブロックの数が3〜5個ぐらいで少なければできなくもないかもしれないが、通常の作品に使われるブロックの数を考えると、全てにおいて先に意味をつけるのは人間の能力を超えている 参考記事)。質問をされていく中で、作品の中で隠れた意味が掘り起こされる可能性は非常に高い。

 さらに、お互いの作品についてストーリーを聞き、自ら語るとき、お互いの作品の関係性が意識される。お互いの作品の共通点はどこか、お互いの作品が時系列で並ぶとしたらどのような順番か。お互いの作品をつなげることで新たなアイデアが生まれることもある。作品として視覚化されているので関係性も語りやすい

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 ワークの中ではお互いの作品をつなげて大きなストーリーを語ることにトライすることがあるが、そうすれば必ず誰のものでもない意味が創発する。メソッドの中のこのメカニズムが非常に優れていると私は感じる。

 そしてそういう体験をぜひ今回のワークでは感じてもらいたい。


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