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思考ルーチンとレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッド(10)「色・シンボル・画像」

 今回はこの本の中で紹介されている「色・シンボル・画像」という思考ルーチンをとりあげる。

 この思考ルーチンは、インターナショナルスクールなどで、話すことや書くことに頼らず、子どもの思考を理解したいということで生まれた方法だという。
 考えていることは比喩の力で伝えやすくなるというコミュニケーションの側面をうまく利用した思考ルーチンである。

 ある対象(概念)について
 「イメージする色を選んでください」
 「それに関連するシンボル(記号・アイコン)を選んでください」
 「それに関連する画像を選んでください」
 を順に問い、考えさせる(選ばせる)。

 画像を選ばせる代わりに絵を描いてもらうという方法もある。

 選んだら、その理由について他の人に説明して共有させるというものである。
 なお、色・シンボル・画像の3つを考えさせる順番は、決まっていない。子どもごとに選びやすいやり方が異なるからだという。

レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドにおける「色・シンボル・画像」

 「色」「シンボル」を選ぶのは、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドの派生型である「〜〜にイメージの近いブロックを一つ選ぶ」というワークにとても近い。
 レゴ®︎ブロックには、何らかの色と形があるので、一つ選ぶことによって、メッセージが絞り込まれる。ブロックの「色」だけ語れば、この思考ルーチンの「色」と同じになる。ブロックの「形」を中心に語れば、この思考ルーチンの「シンボル」にほぼ重なる効果が出る。

 「画像(絵を描く)」は、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドにおけるモデル作りにほぼ重なる。画像を選ぶよりも時間がかかるが、その分、考えていることはよりしっかりと表現できる。

 「色・シンボル・画像」はレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドが子どもの考える力を引き出し、育てるという性質があることを示す思考ルーチンであるといえる。

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