鮒寿司って卵

 新年明けましておめでとうございますということで新年祝いに鮒寿司を貪り食っているわけなんだけれど雄を買ったはずなのに卵があることに驚いているわけだ。
 鮒寿司は卵でかなり値段が決まってしまうもので、サイズよりも卵の多さが重要視される。
 買う場所によって値段、風味、味、脂のノリに違いは出るものの卵の有無で値段の上がり下がりが出るのはどこでも同じだ。
 そして私は至って庶民的な生活をおくっている為に卵のない玉あり卵なしの鮒で作られた安価な鮒寿司を買ったわけだ。値は張るが味は良いと評判の大津市にある坂本屋さんで買わせていただいた品で他の鮒寿司と比べると香りが段違いである。
 そんなところで雄と雌を間違えたのだろうか?真相は分からない。
 鮒寿司関係の話でもう一つ、昔は実家の近くにあった竜王町の竜王ふなずし工房さんに鮒寿司を買う際は行っていたのだが遠いために坂本屋さんのほうに今は行っているわけだ。
 竜王ふなずし工房は鮒寿司の味は平均的であるが通常の鮒寿司とともに酒粕に漬け込んだ切り身の鮒寿司も売っていてまた違った楽しみ方を教えてくれる。なによりサイズが大きいものが鮒寿司の中では安価な方の値段で売っているのが魅力的だ。そしてたまに販売している他の店なら1万円はくだらないであろうサイズの鮒寿司が4分の1の2500円で販売しているのもまた魅力的。これは脂のノリがかなり違って皮下脂肪の旨みと強めの酸味が食欲をかきたて気づけば最後のひと切れとなっていることだろう。
 さて、坂本屋さんの話に戻るが坂本屋さんは鮒寿司を一匹買いすると値が張るが頭だけや米だけという買い方をすると100円台で買えてお得である。注目して欲しいのは米を売っている点、よほど鮒寿司に自信がないとできない売り方でこれだけでもかなりいけるし、鮒寿司スイーツなんかやってる店ではチーズケーキの材料として使われるらしい。他にもちらし寿司に使われる場合もある。
 程よい酸味と魚から染み出た旨味がたまらない一品で一匹買いが滅多にできない私としては助かっている。

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