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嘘つきが教える嘘つきはこういう奴

 皆さんの周りに嘘つきはいるだろうか?嘘つきにも様々なのがいる、嘘をつかざるをえない者、嘘をついて人を傷つけても罪悪感のない者、正直者でありたいのに嘘をついてしまう者などなど、本書はそんな嘘つきになりやすい者達は果たしてどのような生態をしているのか、十数年嘘学を探求している私が解説しようという試みである。
 本書では嘘つきはこういう奴という“著者の偏見の塊であり決して必ずしもそうであるということはなく、また、科学的根拠を示すことはあまりない”という点を考慮して読んでいただきたい。つまり、科学の本ではなくジョーク本として楽しんでいただくことを念頭に置いて頂きたいのである。
 加えて、本書に載る嘘つきの特徴に自分に似たもしくは自分が当てはまるようなものを感じたとしても著者である私に文句を言うことのないようお願いしたい。ポリティカル・コレクトネスいわゆるポリコレ大好きのポリコレ信者の皮を被った嘘つきレイシストがはびこる世の中にこういった書籍が出ることは非常に珍しい。多様性を謳って出版社に横から文句を言う阿呆が多いために私の大好きなジョーク本というジャンルは衰退の一途を辿っている。ホラージャンルは特に打撃を受け、小学生時代からそういったものが大好きな私はショックを受けている。ならば時代に逆行してやろう時代の逆光に抗ってやろうという趣旨と同人誌界隈が求める“いかにも同人誌感”を出すためにこういったテーマで書かせて頂く。
 磨かれた知識と作者の我が全開で出た商業出版では怒られるけど面白い作品を書くべく素人ながら様々な人に取材を行いつつ書いた作品でもあるためぜひ最後まで楽しんで欲しい。

ひねくれ者

 嘘に関わる者同士での集まりがある。そこには色んな人がいる。出版社勤め、学者、私と同じ在野の研究者などなど、様々な人がいるがそこではどうもひねくれ者を自称する人が多いのである。
彼らと同様私も自身をひねくれ者だと思っている。ひねくれ者と自称する私たちは思うに変えられない何かがあってそれを正当化するためにひねくれ者を自称しているのではないかと考えている。例えば、私は昔から少し変だった。周りと違う、合わせたい、合わせられない、そんな悔しさを綺麗さっぱりなくすことは不可能である。
 話は変わるが人間には欲求不満をコントロールしようとする心の働き、防衛機制というものがあると精神分析学の祖であるフロイトは提唱した。
 防衛機制は九抑圧、合理化、反動形成、退行、同一視、投射、逃避、代償、昇華といった九種に分類され、その中でも合理化がひねくれ者を紐解く鍵になるだろう。合理化は不満に最もらしい理由をつけて納得するというもので、例えば好きな人に振られたとして「そんなに好きではなかった」と合理化して心の傷を浅く済ませる。
 そして、ひねくれ者の場合は何かしらの不満や変えたくないもしくは変えられない何かがあり、それを良しとするために合理化をするのである。変人であった私は変人と言われるのだから自分のキャラ付けにあった行動をしようと自ら変人になりにいった。ひねくれ者もひねくれ者という役を自らに与え、自身の考え方の肯定をし、元々ひねくれていなかった部分もひねくれて嘘つきになったのだろう。別の説を提示するならば、嘘をついたことを合理化できる癖がついているという説も考えられるだろう。
 ひねくれ者は何かしらの理由でひねくれやさぐれグレたのだ。その状態の自分を肯定的に受け止めるために合理化を日常的に行っている。「あいつは私の世界観なんて分からないよ」というような合理化をする。「意味もなく嘘をついたのはキャラクターを守るため」というような戯言を自分に信じ込ませることが出来たのなら一流のひねくれ者だ。「合わせられないのなら着いてきてくれる人だけでいい」とかそういった戯言で自分が作った世界の中に閉じこもってしまうのは誰にでもあるがそれが戯言なのはきっと自分で気づいているからつくべき嘘をつけるようにひねくれ者は自らと向き合う必要があるのかもしれない。

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