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人数的優位

 喧嘩をするとき、物理戦、つまり殴り合いをした場合人数が多い方が勝ちやすい。自明の理である。
 では論理戦、口喧嘩ではどうだろうか?
 これも実は人数が多い方が勝ちやすい。これは一体なぜだろうか?
 まず一つは頭の数、脳みそが多ければその分、 別のことを考えられる。頭が違えば身体も違う、人によって歩んできた人生で何かしら得意分野があることが多い、この経験があるからこれこれには詳しくて、こうこうこんなこと専門的な事が言える、ということがあるのである。
 二つ目に人は数を見て判断を下すことが多い生き物であるということ、一円でも安いものをお金のないときは求めるし、一人でも多くの人が支持する考え方が(特に日本人は)好きである。あなたも経験があるだろうことだが多くの人が並んでいる店には目がいくものだ。このように本能的に数を意識して人間は生活を営んでいるので相手の数が多ければ圧がかかる。
 三つに仲間が多いことで考える時間ができるということがある。一対一なら口喧嘩になったとしても戦略を考えるのが簡単だったりする。基本的に一対一の口喧嘩は噛みついたもん勝ちでマシンガントークしたもん勝ちな所があるのでこちら側の発言に噛みつき続けれられれば勝ちにくくなるが、味方の人数が多ければ相手の発言の機会は減りマシンガントークを封じられる。それに二人いれば一人の論理を否定されたとしてももう一人が別の論理を持ってこればいい、それを否定できたとしてもう一人が別の論理を展開できる、なぜなら時間があるから。
 さてここまでで人数的優位が論理戦に勝利するのに有効な手段であることが分かっただろうか?
 この人数的優位が勝つという法則は嘘をつきとおすうえでも使えるテクニックである。
 嘘をつく時、複数人でつくと騙されやすい、これは前述の二つ目三つ目の要素が大きい。
 人が自分の方が多ければ相手は威圧された状態で話を聞くことになるし、仲間がいれば相手を観察してバレそうだとかバレていなさそうだなどの判断をする時間が一人の時よりも増える、もし失言をしたとしてもカバーができる、と良い事ばかりに思えてくるかもしれないがこれはとんだ間違いで人が増えることは諸刃の剣である。
 失言はカバーしたりされたりあるかもしれないが疑り深い人は失言一つで疑いを強める。失言の数は人数に比例して増えるものなのである。
 ちなみに言い忘れていたが相手方と自分とその仲間の人数比率は極端に違うと疑いがかかったりするので多くて自分3相手1の3:1の比率ぐらいにとどめておくといいだろう

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