知能が低い子へ効果的に物を伝える方法

 バカとかアホウという人種がこの世の中にはいる。私のような嘘好きの嘘バカみたいなやつではなく知能の低い輩のことである。彼らに正確にものを伝えるのは早々に諦めた方がいい、無駄だ。では、バカとアホウにものを教える時どうすればいいのか、知的障害者の子を持つ親御さんの例を出そう。
 米のとぎ方を例に出す、大体の人は白さが薄くなってきたら米とぎ完了だと教えるが、重度な知能障害を持つ子にそんなことを言うと完全に水が透き通っている状態までやってしまいかねない、どの程度まで白さが薄くなれば米とぎ完了なのかが分からないのだ。
 ある程度知能のある子ならこういうのは何度も試し、その度に親に聞いて三回目くらいで理想の白さはこの辺りかな?と分かるようになるがそれは「大体」であって全く同じ透き通り方をしているわけではない。この「大体」が分からないのが知的障害(ASPにもこういう症状が出る場合がある)なのである。
 さて、知的障害の子を持つ親御さんはどうしたか?「合ってはいないが間違いではない」という不正確であるけど正解のやり方を教えていた。具体的には「米の合数と同じだけ洗えばOK」というふうに教えていた。それでも白い場合は洗わなきゃならないだろうと思うかもしれないが大体の場合これで正解だ。細かいことを言えば原理ではなくすべき行動と大体合っている事を指示すれば知的障害の子にも指示を飛ばせるのである。正確性に欠けるがゆえに起こる個別のトラブルはもちろんあるだろうがそれでも何もさせられないよりは百倍ましだ。
 例えば「洗濯物を乾いているかどうか確認しながらハンガーから外して畳んでくれ」と言いたいなら「干して二日経ったものを外して畳んで」というと恐らく分かり易い。乾いているかどうかは曖昧な場合もあるからその曖昧さを潰す事が伝わりやすさを産む。
 ちなみに余談であるが不正確だが大体合っている言い方というのはコミュニケーションの円滑化に使える。例えば私が「一度就職してお金を貯めて学生になったけど途中でやめてバイトをしているんだよ」と言いたいとする。その場合は「前職から仕事変えたくてバイトになった」とか言うと長すぎず正確でないけど前職辞めてバイトになったことがわかる。正確性を求めると長くなる話は正確に話さなくていい時は前と後ろが繋がっていれば作り話でも許されるし、むしろ正確だと話に置いていかれかねない。

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