私が自分でKiKi_Jozu(聞き上手)と名乗る理由
フォロワーの皆様が100名を超えたので、遅ればせながら自己紹介を作成しました。プロフィール欄には簡単に書いておりますが、もう少し詳細に自分の経験を棚卸ししてみようと思い作成しました。
お時間あればぜひ、お読みください。
私の経歴
これまで私は一貫して学習塾に携わってきました。
・中学受験から大学受験までの進路指導や学習指導
・東京・神奈川・静岡といった地域での運営
・講師職・教室運営・FC教室のスーパーバイザーから研修部門、子どもキャンプのファシリテーター、さらにはセレブ対象の学習塾運営やマーケティング部門での広報戦略立案など5つ以上の塾ブランドで様々な役割を経験しながら仕事をしてきました。
結果として1000人以上のあらゆる年代の保護者との面談や生徒指導、
60名程度のFCオーナー対応と200名を超える新人研修、
各教材会社やICT事業者との折衝
などあらゆる背景を持つ人たちとのコミュニケーションを行ってきました。
その結果、「聞く」ということの重要性や相手への配慮・尊重ということをより具体的にふり返り、実践をするということを繰り返してきました。
経験を通じて気づき、獲得してきたことをまとめ私の自己紹介とさせていただきます。
私の経験①コミュニケーション術
小さい頃からおしゃべりで知識欲の強かった私は、学生時代を通してコミュニケーション力が高いと自負していました。
友達からも営業向きだねと言われていた私でしたが、社会人になって大きな壁にぶち当たりました。
ずばり、入塾契約がとれなかった。
塾というのは授業がうまければそれだけでいいわけではありません。
当然集客活動、入塾を獲得できるかという営業面も大事になります。
しかし、これがなかなか取れない。
同期の中ではプレゼンがうまい方だと思っていましたが、自分よりたどたどしいプレゼンをしていた同期のほうが入塾させていました。
そこで私は一番入塾がとれているAさんの面談に同席させていただくことになりました。
面談内容についてメモを取りながら同席しようとした私にAさんはこう言いました。
「俺が話している内容についてはメモを取らないでいいからね。メモを取るなら内容以外で気づいたことや気になったこと、あなたとは違うなあと思うことを書き留めておいてね。」
私自身はどんな内容を話しているのか、どんなふうにクロージングし、提案をしているのかということを記録しておきたいと思ったのですが、それを封じられてしまったのです。
私はすかさず、こう質問をしました。
「どんなことをメモしたらいいのでしょう?」
その時のAさんの回答がまさにその当時の私にとっては驚きだったのです。
「それがわからないことがあなたの課題なんだよ。内容以外のことはメモしていいからあとでどんなことをメモしたか、どんなことを感じたのか聞かせてね。」
その面談をいまだに私は覚えています。
Aさんの面談と私の行っていた面談は内容だけ切り取れば、知識の差はあれど大きい差があるわけではありませんでした。
提案できる商材は限られていますので、収束する先に特に変わりはないのです。
ただ、面談の運び方はまったく違いました。
正確に言えば、相手の話をどう受けるか、どう聞くかという点において圧倒的に優れていたのです。
当時の私は良くも悪くも先生のまま面談をしていました。
まだ20代前半の人間が、小学生や中学生の保護者の方に正論で提案する
それは塾の先生という立場から、時に偉そうに見えたり、時に評論家のように見えたりしていたのだと思います。
「それが正しいのは分かるんだけれど、そんな言い方をしなくてもいい。」
「お前みたいな若造に言われたくない。」
教えたい、解決したいという気持ちが空回りし、相手に不快な気持ちをさせたり、相手の本音を引き出すことができなかったりしていたのだとAさんの面談を見て気づいたのです。
テクニカルなことを言えばAさんは【バックトラック(オウム返し)】と
【ペーシング(相手の声のトーンやスピードに合わせる)】を適切に使っていました。
そして自分の見せ方、見られ方だったり、相手の話に対しての【共感】や、そういうことありますよねというような【一般化】を自然に面談時に醸し出していたのです。
分析をすれば上記のようになりますが、何よりAさんはそれをテクニックではなく自然に行っていました。それが何よりAさんの強みでした。
私は正論で論破し説得しようとしていたのだと思います。
しかしAさんは相手の話を全面的に受け止め、上手く言葉にできない相手の想いを言葉にして言い換え、決めつけず否定せず相手の背景を理解したい、この人にとっての最善の解決策を一緒に考えたいという利他的な考えのもとで面談に臨んでいました。
Aさんは相手が話をしていく中で出した結論にそっと背中を押すくらいの提案をしていました。
押し付けず相手の中にある答えが出てくるまで丁寧に受け止め、相手の中に答えがない時にだけ、選択肢を提示する。
選ぶために必要な情報は伝えるけれど、最終的に選ぶのはあなただよと。
そうすると相手は穏やかな顔で入塾し、晴れ晴れとして帰っていく。
私は自らのコミュニケーションをふりかえり、自分がいかに自分本位なコミュニケーションでいい気になっていたかを反省したのでした。
私はコミュニケーション術を再構築し、まずは相手が安心して話せる雰囲気作りに努めるようになりました。
相手の想い、その想いに至った背景を知ろうとすることを厭わずに
何を言ったかではなく誰が言ったかを大事にしよう。
すぐにできるようになったわけでもなければ今でもできないことばかりですが、そんな人になりたいという願いや自戒をこめてKiki_Jozuという名前をつけております。
私の経験②ファシリテーション術
ファシリテーターという言葉は様々な会社で定着しました。
一方でファシリテーターと言いながら単にミーティングを仕切る人、リーダーの意味で使われていることも多く、まだまだ日本におけるファシリテーター育成は進んでいないといえます。
ファシリテーターとは促進・加速させる人のこと。
そのための技術がファシリテーションです。
例えば
・議論が膠着している時、
・一部の人間だけが声を上げている時
・話が脱線している時
そんな時に、ファシリテーターは偏りなくその場にいる人全員が議論に正しくコミットできるようにしないといけません。
議論が膠着している時には整理をするように促したり、一部の人間だけが声を上げている時にはその意見の矛先は誰にあるいはどの方向に向いているかを観察し、事実をそのまま主観なく伝えたり、話が脱線している時には、今何の話をする時間かなどと、議題の確認をさせたりなど、ファシリテーターはその場で起きていることについて客観的にとらえる必要があります。
このファシリテーション術は話し合いにおいて非常に重要であるばかりでなく、個においてもメタ認知を進めるうえで大事な技術です。
私は、ミーティングにおいて活用するだけでなく、個におけるメタ認知を促すために用いています。
メタ認知を促すことで客観的に正しい方法を主体的に行うということができているかどうかに気づきをもたらすことができます。
勉強でも仕事でも人間関係においてもそうかもしれませんが、その場において客観的に正しい方法というものがあります。
しかしそれだけでは単に正論にすぎません。
この正論を受け入れ採用し、主体的にやる気をもって行うためには、それが自分にとってどんな価値があるのか、そもそも自分とは他者から見たときにどんな人間に見えていて、自分は他人に対してどんな人間に見せたいかに気づき、そうなるために客観的に正しい方法を主体的に行うことが大事であると認識してはじめて課題解決に向けての行動をし続けることができます。
ファシリテーション術に必要なのは、他者から授けられることよりも自分で気づいたことの方が大事であり、その気づきは必ず成長を促すということを心から信じることです。
自分のアドバイスのほうが正しい、こうした方が絶対にうまくいく
そんなことを思ってもそれを決して押し付けないというスタンスを取り続けられるかがファシリテーターマインドにおいては必要です。
このファシリテーション術を身に着けることによって、やはり相手にとっては安心して聞いてもらえるという印象を持ってもらえるようになります。
私自身、社内外でファシリテーター研修に参加し、実際にファシリテーター研修を実施するといったことも行ってきました。
ファシリテーターとしての経験は、当たり前や普通という自分の価値観をおしつけることで他者の気づきを阻害したり成長機会を損なわせることの罪深さと、気づきに勝る学びなしということを私自身に気づかせてくれています。
私の経験③総合教育コンサルタントとして
私は経歴でも説明をした通り、日本にあるあらゆる塾のブランドや授業形態、各種受験指導、学校情報や模試作成や分析などを行ってきたことで、
総合教育コンサルタントとして各種助言を保護者・生徒のみならず、FCオーナーや私学の先生などにもお話をしてきました。
コミュニケーション術やファシリテーション術では特定の相手のいることなので、私の考える正論は聞かれなければ伝えないようにしてきました。
もちろん、私個人の考える正解や想いはあります。
総合教育コンサルタントとして、育児や教育に悩む保護者や塾運営に悩む教室長・オーナーがいて、私の意見を聞きたいということであれば極力お役に立てるようにしたいと考えております。
最後に
仕事についての相談や恋愛、結婚生活についての相談などこれまで受けた多くの相談で一般化できそうなこと、いろんな人にとって役に立ちそうなことも今後記事の中で紹介し、私の考えを述べていきたいと思っています。
またすごくいい出会いと違和感を感じる出来事についても忌憚なくお伝えすることで、私の話すことに共感していただけたらぜひ他の記事もお読みいただけたら嬉しいです。
今後も硬軟織り交ぜて、記事を作っていきます。
ここまで長文にお付き合いいただきありがとうございました。
Kiki_Jozu
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