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自分と仕事、暮らしの垣根をこえて、快い日々を過ごす仲間に。KiKiのスタッフを募集します。

募集は終了しました。
ご検討、ご応募ありがとうございました!

2024/10/6追記

日本茶喫茶の店「KiKi北千住」、そして12月に学芸大学にオープンする新店舗「日常」で共に働いてくれるスタッフを募集します。

募集にあたり、私たちがこれから挑戦していくことや、どんな人とこれからのKiKiをつくっていきたいかを、ライターの原田恵さんにインタビューしていただきました。

現在(2023年1月時点)のKiKiのおもいが詰まった記事になっているので、採用に関わらず興味のある方に見ていただけると嬉しいです。

以降は「KiKi北千住」メインの記事となっております。「日常」の様子はこちらの記事をご参考ください!


北千住駅から歩くこと約7分。古い家が立ち並ぶ路地を歩いていくと、白い看板が掲げられた平屋が見えてきます。

「KiKi北千住」は築90年の家をKiKiのふたりがセルフリノベーションして作った小さなお店。お茶やパフェなどの喫茶を味わい、ふたりが選んだ日用品を買うことができます。

KiKiは高木正太郎さん、きさらちさとさんの夫婦ユニット。ふたりの活動は、この場所のセルフリノベーションからスタートしました。

高木正太郎さん(以下高木):元々自分たちが住む家を探していたんです。でもただ住むのではなくて、イベントをしたり”開く”ことができる家にしたいなと思っていました。自分たちが好きなものを紹介したり、好きな人と関われる場所を持ちたかったんです。
でもなかなか気に入る物件が見つからず、1年くらい探し回ってようやく出会ったのがこの家でした。

ふたりは築90年の平屋を、約7ヶ月かけてたくさんの人とともにセルフリノベーション。改装後は色々なイベントやワークショップを開催しました。

2020年冬に開催した【アカネさんの 季節の発酵しごと~手前味噌~】の様子
2019年夏に開催した【鳥野みるめ写真展「ゆきのき」】の様子

この場所をつくっていく上で、ふたりの中には「日本のものや暮らし、文化を身近に感じてもらいたい」という思いがあったといいます。

高木:日本や自分のアイデンティティへの興味が元々強かったんです。僕の実家が旅館ということも大きいと思うんですが、大学時代はそれを確認するためにイタリアに1年留学して。イタリアには自分たちの歴史の延長線上に今も生きているという感じがあって、日本人ももう少し文化や歴史を大事にできたらいいんじゃないかなと思ったんですね。
その根っこには自分たちの暮らしがあると考えていて。会社員だった頃、仕事が第一優先で余った少しの時間を”余暇”として楽しむという考え方に違和感を持ち始めたんです。仕事も暮らしの一部にしたいし、暮らしをもっと楽しくしたい。文化といっても堅苦しいものではなく、生活のそばにあるものにしたいと思っていました。

一方のきさらさんには、KiKiとして活動し始める前から、”暮らし”への明確なイメージがありました。

きさらちさとさん(以下きさら):私は将来の夢として「古民家の縁側で、猫を愛でながらゆっくり過ごす」っていうことをずっと言い続けていて。仕事でどうこうとかじゃなく、暮らしの姿が夢だったんですよね。正太郎さんと出会って色々な話をしたり活動する中で、「”将来”じゃなく、今からでも実現できるのかも」と思うようになりました。

暮らしをともにする”もの”への興味が強かったきさらさんは、大学時代はプロダクトデザインを学び、その後もプロダクトに関わる仕事をしていました。その中で、徐々にプロダクトそのもの以外にも興味を持つようになったと言います。

きさら:いくら良いものを作っても、空間によって良さが生かされないこともあります。それで環境や空間にも興味を持ち始めました。
DIYの経験や知識も少しずつ溜まってきた頃、ちょうどこの家を見つけて。セルフリノベーションを通じて、自分たちの手で理想的な空間を目指していきました。

心をととのえるためのお店

様々な企画を行いながら、仕事としての可能性や場を継続していく方法を模索したふたりは、ここを改めてお店としてオープンすることを決めます。

そうして開いたお店の名前は「KiKi北千住」。現在は日用品と喫茶が楽しめるお店として営業しています。

看板メニューはKiKiオリジナルのお茶。静岡の老舗茶園「富士山まる茂茶園」と共同で、暮らしのシーンに合わせた6種類のお茶を開発しました。

パフェなどの甘いもの、ホットサンドなどのフードメニューも。季節に合わせて楽しめるかき氷などの限定メニューもお客さんに人気です。

きさら:コンセプトは「心をととのえる時間に寄り添う」メニューであること。お茶のおいしさがひきたつことや、「シンプルでありながらおいしい」ということを大事にしています。主張しすぎることなく、だけど美しさやしっかりとした味わいがあって、ひとりの時間や大切な人と過ごす時間の側にそっといる。そんなメニューを目指しています。

高木:最初は、本当にお茶しか出してなかったんですよね。ただ、お茶だけを楽しみたいというほどお茶に距離が近い人があまり多くなくて。
いい意味で「みんなが求めるもの、楽しんでもらえるもの」を提供したかったので、試行錯誤してこの形になりました。今はお茶や食べ物と一緒に、この場所で過ごす時間も楽しんでもらえるようになってきたかなと感じています。

そしてKiKi北千住のもう一つの楽しみが、様々な日用品たち。食器やアクセサリー、雑貨などが店内の至るところに並び、ポップアップでの販売会も実施されています。(2024年現在は販売スペースは縮小し、喫茶スペースがメインになっています。)

2020年冬に開催した【NAOT 受注販売会】の様子

きさら:日用品は、ものがつくられる背景やストーリーを知って納得したものや、自分が昔から愛用していてその良さを知っているものをお裾分けする感覚で選んでいて、お客さんにもそれを伝えるようにしています。背景を知ると、結果的に少しでも長く使いたいという気持ちになれると思うんです。

そうすると、日本で作られていて、使い勝手が良いものが自然と多くなりますね。暮らしに馴染みやすいからだと感じています。

暮らしや自分、周りを思う気持ちを大切に

日用品と喫茶のお店として定着してきたKiKi北千住。古民家活用やまちづくり、お店のプロデュースなどにも関わってきたふたりは、最近KiKiを法人化するなど、さらに自分たちの活動を広げていこうとしています。

そこでKiKi北千住を続けながら新しいチャレンジをしていくために、今回新しいスタッフを募集することになりました。

スタッフとして入ったら、どんな仕事をするのでしょうか。

高木:KiKi北千住の日々の営業をお任せできるようになってもらいたいと思っています。朝準備してオープンして、片付けて帰るところまで。買い出しやパッケージにシールを貼ったりとか、そういう細かいところも含めてですね。今は主にきさらさんがお店に立っていることが多いので、最初は彼女からお店のことを教えてもらう時間が多いと思います。

一通り仕事ができるようになったら、基本的には1人でお店のことをやってもらいます。もちろん僕たちも土日や忙しい時期に一緒に入ることもありますが、1人での営業が中心になるかなと。KiKiは本当に小さいお店なので、慣れてくると1人の方がやりやすかったりするんですよね。

KiKi北千住の日々の営業を担う人。でもそれだけにしたくない気持ちがあると高木さんは話します。

高木:覚えたことをただ日々こなすだけ、という感じにはしたくないんです。もちろんちゃんと営業することが大前提で、その上でその人のやりたいことも一緒に考えられたらいいなと思っていて。例えばお菓子作りが好きだったら、KiKiの新しいメニューを開発してもらったりとか。

自分たちも、今回をきっかけに刺激をもらいたいという気持ちもあります。だから将来自分でカフェをやってみたいとか、別の仕事もやりつつお店の運営に関わってみたいとか、そういう人が良いのかなと思いますね。やりたいことを全部実現できるほどの余裕はないけれど、その方が働いていて楽しいんじゃないかなと。

どんな人だったら、KiKiで活躍できそうでしょう。

きさら:やっぱり自分の暮らしを大切にしている人かな。暮らしをないがしろにせず、仕事も暮らしの一部だと感じている人だったらきっと合うんじゃないかなと。

あとは、人に対して丁寧に接することができる人。お客さんと商品のことを色々話したり、ちょっと悩んでいるようだったら「少しお茶しませんか」って言ってみたり。ものを売るというよりは「こういうのはどうでしょう」って自分たちが好きなものをおすすめして、気に入ってくれたら少し背中を押してあげるっていう感覚なんです。だから、「自分も大切にされたいし、周りを大切にしてあげたい」っていう人かなと思いますね。

暮らしや自分、周りを大事に思う気持ちがある人。

きさら:そうですね。でも、暮らしを大切にするといっても100均のものを使っちゃいけないとかではなくて。色々なものを賢く使いつつ、「暮らしを良くしたい」という気持ちがあることが一番大事だなと思っているんです。

だからまずはシンプルにKiKi北千住で働いてみたいと思ったら、応募してもらえたらなと。あまり気負いすぎず、「なんだかいいかも」と感じたら、その気持ちを大事にして欲しいと思います。

日々の変化を楽しんで

自分たちの道を、一歩一歩歩み続けるKiKiのふたり。これからこのKiKi北千住、そしてKiKiとしてどんなことをしていきたいと思っているのでしょうか。

高木さん:お店としてはある程度定着してきたと思うので、立ち上げ当初に考えていたことに改めて取り組んでいきたいと思っています。「お茶のある時間」や、空間全体を楽しんでもらえるような場所にしたい。

それを通じて、”心をととのえる”というテーマをより表現していきたいんです。今は情報過多で余裕がなくなってしまう人も多いので、そんな日常の中でも心が落ち着けるような場所にできたらと思っています。

個人的には、空き家を暮らしの場として使っていくということをもっと広めたい。千住だけでなく東京の他のエリアや長野などでも話が出てきているので、それらを実現していきたいですね。

きさら:私はものづくりの現場を見ることが多い仕事をしていたので、販売以外でのモノの伝え方として、写真とライティングの仕事を増やしていきたいと思っています。それをしながら、お店のポップやSNSを充実させたり、商品のバリエーションを増やしたり、お店をより良くすることにも取り組みたい。
新しい人に入ってもらって実務的な部分を任せられるようになることで、KiKi北千住自体をアップデートしたいですね。

高木:自分たちが届けたいものを届けられるような場所にするために、今も日々変化し続けているんです。そういう変化を楽しめる人に来てもらえたら嬉しいですね。


暮らしを自分ごととして楽しむ場をつくり続けているKiKiのお二人。
試行錯誤しながら日々を歩む傍らには、いつも気持ちの良い風が吹いているように感じます。

それは自分たちの気持ちや感覚にしたがって、仕事もプライベートも関係なく”自分”でいることを大切にしようとしているからなのではないでしょうか。

自分と仕事、暮らしの垣根をこえて、風通しの良い、快い日々を過ごしていきたい。

そんな思いを持っている方に、ぜひ応募してもらえたら嬉しいなと思います。

文:原田恵
写真:
きさらちさと(1,2,4,5,7,9,11)
原田恵(3,6,8.10.13,14)
鳥野みるめ(12)
Li Li(Title)


KiKi北千住 WEBサイト:https://ki-ki.jp/kikikitasenju
インスタグラム:@kikikitasenju
運営:株式会社KiKi

「日常」の記事はこちらより。

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KiKiのこれまでを綴った『そもそもの話』をnote上で連載しています。
これまでのより詳しい歩みや、高木&きさらがどんな人間なのか気になった方はどうぞ。


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