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2019年タピオカブームのまとめ ~今回もタピオカブームが景気後退のフラグとなるのか~ポストタピオカ予想も。 (2019/12/26更新)

2019年、日本中を席巻したともいえるタピオカ。
「タピる」「タピ活」などの造語もできましたが、これが若い女性を中心としたブームかと思いきや、かなり幅広い世代で誰もが一度は見聞きしたり、飲んだことがある、ドリンクとなったことで、社会現象的に扱われてきました。
2019年のヒット商品としても、数々のメディアでトップを飾っています。

タピオカブームは3度目と解釈されていることが多いようですが、今回のブームの特徴は、ドリンク。
プラカップに太いストローを刺したあの形状です。
そして、タピオカドリンクの「専門店」が火付け役になっている点が挙げられます。
街で歩きながら飲むことができる形状、店舗が人気のスポットととして認識されたり、商品のデザインから飲んでいる人まで、人の目につきやすい。
インスタ映え然り、SNSで盛り上がりやすい要素が多くありました。


タピオカ屋さんの多くは副業。

街に溢れだしたいわゆるタピオカ屋さん(=タピオカ専業及び関連事業を営む企業)。
東京商工リサーチの調べによると、このタピオカ屋さんは、2019年3月末時点の32社から同年9月末には60社になっています。
その60社中で、近年設立された会社は、2017年が3社、2018年が6社、世間で特にブームが騒がれるようになってからの2019年に設立したのは8社(構成比13.3%)に過ぎないのは以外なところ。
しかも、この「タピオカ屋さん」 60社の本業は、「パンケーキカフェ」、「肉バル」、「助成金コンサルティング」や「売電事業」など飲食店に限らず様々で、副業的な店舗展開でタピオカブームにあやかっている企業が多いことも分かります。

人気店とは? ブランドによる違いはあるの?

2019年末の時点で、非常に多くのブランドが乱立することになったタピオカ店。
それぞれが数多くのライバルと競争するため、味のバリエーションやインスタ映えなどの戦略で個性を打ち出す努力をしているようですが、実際のところ、「流行っているから飲んでみよう」という多くの客層にとっては、その個性で判断するというよりも、知名度や立地で選択することが多いでしょう。
タピオカに限らず、人気のスイーツ店、雑貨店も同様ですが、メイン客層と思われる若い女性(F1層)たちにとっては、「皆が知っている(知られている)ものを体験する」ことが重要であることが多く、ランキング情報やマスコミによるニュースが重要なPR資源です。

以下は女性ファッション誌ViViが発表したタピオカランキング(タピオカ総選挙2019)です。

1位 Bull Pulu  12,073票
2位 Tapista    8,580票
3位 春水堂    3,552票
4位 comma tea   2,990票
5位 茶咖匠    2,370票
6位 モッチャム  1,349票
7位 CoCo都可   1,175票



クオリティの低さが話題になったイベントも

また、2019年9月には「東京タピオカランド」なるイベントが原宿で開催されました。主催したのはイベントなどを中心としたPR会社(STARS株式会社)で、就活生向けイベント『東京リクルートフェスティバル』 、フォトジェニックアート展「東京アイスクリームランド」などの仕掛け役の会社です。
このイベントは、タピオカそのものよりも、インスタグラムをはじめとするSNSを意識したものだったようで、この時のネットニュースやSNSでの評価は散々なものでした。すでにタピオカは、食というよりファッションやエンタメの要素になっていると感じられ、飲食店として市場はピークアウトする予感を感じたものです。
しかしなんと2019年11月~2020年2月の期間、今度はオリジナルカフェ店として、大久保で「東京タピオカランドカフェ」として運営するそうです。さらに、地方展開も予定と告知されています。



タピオカミルクティーは“バブル”ティーなのか。

もう一つタピオカの話題としてよく語られているのが、「タピオカブームは景気後退のフラグ」、景気との連動があり、タピオカブームの終焉とともに景気が後退していくというものです。

実際タピオカブームは何度も繰り返されており、1次ブームは、バブル崩壊の1992年頃。第2次ブームは、リーマン・ショックの2008年頃、そして今回は第3次ブームで、米中の貿易摩擦、英国のEU離脱、国内では消費税増税と景気への影響が気になる状況と重なっています。
2019年は、世界的な景気が好調であったことから、実感はともかく、日本国内の株価は上昇してきました。
景気には基本的に周期性がありますから、確かに今後の景気後退はあり得ます。
さらに日本は2020年の東京オリンピック後の反動という誰もが気になるフラグはすでに経っているとも言えます。

また、タピオカは原材料の価格が安いことから、付加価値や話題性で利益が出やすく、「バブルティ」などとよばれることも。

尤も、それぞれ10~15年ほどの期間があいているので、タピオカのメインターゲットであるF1層が入れ替わることと(=タピオカブームがおこる)、景気は周期的な変動があること(=1、2年の幅があればプラスにもマイナスにも語ることができる)などで説明がつくかもしれません。
ただ、大きなブームこそ衰退はあるのでタピオカブームもそろそろ落ち着きを見せると思われますが、巷では、タピオカはブームを超えて定着するという意見も意外と多く観られます。
ティラミスなどのように、ブームの後に日本での一般的なスイーツとして、定着する例もありますが、果たして。

ポストタピオカは?

そして、そろそろポストタピオカの予想も語られてきています。
・チーズティ
・わらび餅ドリンク
・仙草ゼリー
などが目につきます。
タピオカに続き、「台湾スイーツ」への注目も感じられます。
そこで、あえて、我々の予想としては、
・バナナジュース
を挙げてみたいと思います。


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