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アイデア出しに困った時に使える世界的な発想法

企画づくりに慣れていない方が、新規事業プレゼンや、新企画のコンペ・提案などで、企画に関わることになった時。
まず最初のアイデアが出しが負担になることがあると思います。

今回は、アイデア出しに困ったときに役立つ、基本的なアイデア発想法をご紹介します。
それぞれに、メリット・デメリットや活用の注意点などがありますので、適した方法を使うことが大切ですが、この基本的な発想法を
知っておいて損はないので、知らなった方は是非この機会に試してみてください。

世界的に有名な発想法

■マインドマップ

トニー・ブザンが提唱した思考・発想法で、頭の中で起こっていることを目に見えるようにした思考ツールです。

・課題のキーワードからスタートして、そこから放射状に思いつくキーワードやイメージを線で繋ぐように書き出していく。

マップ化(図解)することで全体を見渡せて、不足してる要素を発見できたり、漏れなども少なくすることができるメリットがあります。
思考を整理できることはもちろん、書き出すことで記憶力を高めることにも繫がり、結果的に物事が非常に早く理解できるとされています。

【活用する際のデメリット・注意点】
その場でわりと自由に書きだしていくので、最終的に論理的、体系的にまとめるには、別な表記方法や編集が必要になります。
企画の初期段階に活用するのなら、ブレストなどで、次々にでるアイデアを書留めでいくのに向いています。

■マンダラート

9つのマス目を書いた用紙を準備し、課題となるテーマから関連する要素を3×3の9マスに書き込んでいく方法です。
1987年にデザイナーの今泉浩晃さんが考案されました。

・中心のマスにテーマを記入。
・その周りの8つのマスに関連する要素(アイデア)を記入していく。
・今度は、その8つの要素の中からの1つを中心に配置して、同じく9マスを埋めていく。

メジャーリーガの大谷翔平選手が高校時代やっていたというエピソードで注目されましたね。
先に書いたマインドマップと考え方は同じで、関連するワード、連想するワードを書いていくのですが、用紙をマス目にすることで、アイデアの数が指定され、よりアイデアを出しやすくなる場合もあります。

【活用する際のデメリット・注意点】
たくさんのキーワードを出していくことになるのですが、マスを埋めるように「数」に執着すると、
個々のキーワードやアイデアの質が下がっていく場合があります。
つまりあまり関係のない要素も登場してくることがあります。
これは発想力を拡げることが目的なので、最初は深く考えすぎず直感で良いのですが、結果的には、発想のセンスの差が大きく出ます。

■シックスハット法

6人がそれぞれ決められた役割、視点を演じ、異なる考え方が集結することで、アイデアを生み出す手法です。
6人を帽子の色で表現しているのでシックスハット法と言われます。

白い帽子:客観的思考(客観的な情報から何が事実かということを考える)
赤い帽子:感情的思考(直感、勘など感覚的に思いつくアイデアを発言)
黒い帽子:否定的思考(アイデアの欠点を見つけあえてリスク面を語る)
黄色い帽子:肯定的思考(アイデアを肯定的に捉え、得られるメリットなどを多く語る)
緑の帽子:創造的思考(クリエイティブ的視点で、創造的なアイデアを語る)
青い帽子:思考的思考(会議の進行役。アイデアを俯瞰的にとらえ、体系的な意見を出す)

参加者が自由に発言するのではなく、各人が役割を持って全員が違う視点から、アイデアを出すのが特徴です。
この6人の役割を一人で行うことでも、活用できます。

【活用する際のデメリット・注意点】
全方向からの意見になるので、いわゆる「何でもアリ」状態になり、狙うべき課題がぼやけてしまう可能性があります。
1つのテーマについて、あらゆる方面から考えられる可能性を理解した上で、最終的に決断を下せる状態で用いましょう。

■オズボーンのチェックリスト

ブレーンストーミングの発案者である、A・F・オズボーン氏が生み出した発想法。
9つの項目に合わせてアイデアを考える手法です。

項目は、
①転用:他に使い道を探す
②応用:類似物を探す
③変更:変えてみる
④拡大:拡大してみる
⑤縮小:縮小してみる
⑥代用:置き換えてみる
⑦再利用:配置や並びを換えてみる
⑧逆転:逆にしてみる
⑨結合:組み合わせてみる

1つにテーマに対して、この9つのリストに合わせて、テーマを深堀りしていきます。

【活用する際のデメリット・注意点】
アイデアの方向性が9つの項目によって大きく変わっていくので、目的が明確な課題の場合はあまり向いていません。

■スキャンパー法

ボブ・エバールによって開発された発想法で、オズボーンのチェックリストを覚えやすいように改良したもの。
7つの質問の頭文字から「SCAMPER」と呼ばれています。

S:置き換える(Substitute)
C:組み合わせる(Combine)
A:当てはめる(Adapt)
M:修正する(Modify)
P:別の使い道を考える(Put other purposes)
E:余計なものを削る(Eliminate)
R:並び替える、逆にする(Rearrange/Reverse)


【活用する際のデメリット・注意点】
上記のオズボーンのチェックリストと同様、アイデアの方向性が拡がりすぎる場合があります。
新規商品やサービスの発案など、0から1を生み出す時には適した発想法ですが、ゴールを定まった課題の場合は、そもそもの条件をしっかりと確認しておくことが大切です。

フレームワークだけではジャストアイデアの羅列

ここでご紹介した手法は、いわゆるツールやフレームワークと言われるもので、全方向的に関連するキーワードを掘り起こすものです。
ひとりでアイデアを出さなければならない時は、このようなツールやフレームワークに頼るのもよいでしょう。擬似ブレストにもなります。

しかしさらに企画として重要なのは、その対象となるテーマやアイテムについて、理解を深めることです。
そこで、以下のような方法も用いて、数多く捻出したアイデアをうまく編集および取捨選択していきましょう。

■現状分析する

現状の問題点を収集・分析することが基本。
まずは「問題点は何か」、そしてさらにはそれを利用する人が「何に困っているのか」について考えると、より核心をついた問題を見つけることができます。
それらの問題点を具体的に検討することで、よりよいアイデアにつながります。

■成功事例を参考にする

アイデアには確かに「創造力」が求められますが、「思いつき」ばかりを重視するのは実は得策ではありません。
いい思いつきのように感じても、実現には意外なハードルがあることもあります。
すでに世にでている成功事例を分析すると、成功するにはそれなりの理由があることがわかります。
「なぜ成功しているのか」を知ることは、斬新さよりも大切です。

■他の業界のアイデアを転用する

「アイデアの作り方」の著者ジェームズ・W・ヤングはアイデアのことを「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」と定義しています。
つまり、アイデアというのはある事象とある事象の掛け算なのです。
自分の業界だけでなく、他の業界の情報や事例を応用・転用する事も有効です。

アイデアで困った時は、これらの基本作業を通して考えてみると、光が見えるかもしれません。


私たち「企画の種」でも、発信している情報は、企画のヒントとして、様々な業界や商品に転用して活用していただけることを想定しています。

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