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そもそもニューラルネットワークとは

この記事では、ニューラルネットワークをより一般的にニューロンや活性化関数といった概念を通して理解することを目的とした解説をします。

基本的なニューラルネットワークとして線形回帰やロジスティック回帰がありますが、両方とも共通の枠組みを通して理解することができます。

この記事では扱いませんが、畳み込みニューラルネットワーク回帰型ニューラルネットワークトランスフォーマーなどを理解するための土台となる仕組みがニューラルネットワークとその学習手法にあります。

さらに、この記事を読むことによって、次のことが理解できるようになります。

  • ニューラルネットワークとは何か

  • なぜ活性化関数が必要なのか

  • ディープニューラルネットワークとは何か

では、さっそく始めましょう。

生物学的神経回路

生物学的神経回路(生物学的ニューラルネットワーク、Biological Neural Network)とは、生物の脳内に存在する神経細胞(ニューロン)が形成する複雑なネットワークを指します。これらのニューロンは電気的な信号などを受け取り、処理し、伝達することにより、我々が感じ、思考し、行動する能力をもたらします。

生物学的神経回路のイメージ

イメージとしては、外部からの刺激などから入力を受けてニューロンが信号を増幅したり低減させたりして次のニューロンへと伝えていきます。これが計算の役割を果たしており、複雑に接続されたニューロン達が全体で意味のある計算をしていると考えられています。

ただし、実際には脳内ニューロンの仕組みや働きは完全に解明されているわけではありません。それでも、生物学的ニューロンはその接続の強さを調節することで複雑な計算を行えるという認識が発端となり人工的神経回路の考えを生間れました。

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