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おはなし

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創作した小説や、思いの丈の文章などなど。
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記事一覧

わたしのはなし:こんな夢を見た(5月30日)

岐阜の実家にいたわたしは、会社に電話しようとして間違い電話をしてしまった。 昔行った旅行…

ki ka
1か月前
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短編小説:睡蓮たち

おはよう おはよう これが彼と交わす唯一の言葉だ。 幼馴染のサトルは大学生で、私は専門学…

ki ka
3か月前
23

掌編:睡蓮は夢の中

コポコポと水から空気が出てくる音が、 耳の奥でしていた。 水槽の中の空気を運ぶ機械のような…

ki ka
5か月前
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わたしのはなし:靴下からクッション

with クッションの作り方 この前「ソデからぬいぐるみ」と題して捨てられないお気に入りセー…

ki ka
5か月前
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わたしのはなし:ソデからぬいぐるみ

with ぬいぐるみの作り方 寒い時期に5年ほど活躍していたお気に入りのセーターの、両脇に穴…

ki ka
5か月前
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わたしのはなし:わたしとnote

わたしのnoteが産声をあげたのは2023年5月のこと。記憶は曖昧だが、うららかな日々であったよ…

ki ka
6か月前
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わたしのはなし:柿と狂気から学ぶこと

わたしが住んでいる家は借家で、敷地に柿の木がなっている、柿付きの優良物件だ。 大家さん自慢の美味しい次郎柿が、毎年美しく実るので、私は玄関を出てもぎ取るのを楽しみにしていた。しかし、仕事を終えて夜帰宅すると、柿の実が全て切り取られていたのだ。 楽しみにしていたのに、ただの枝になってしまった柿の木を見て、わたしは少なからずショックを受けた。そろそろ食べれそう!と楽しみにしていたからだ。わたしは、なんで!と独り言を言い始めた、楽しみにしてたのに!と止まらなくなった。可哀想な事に

掌編:昨日の海辺

⚠︎少しですが、自傷行為や性的な事柄に触れる表現があります。 千夜は自分の手首の古い傷を…

ki ka
7か月前
23

わたしのはなし:耳鼻科のヤゴさん

夜の坂道を下り、見慣れた街を横目に見ながら私たちは疾走する。 父の自転車の後ろに乗って鵜…

ki ka
8か月前
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わたしのはなし:家庭料理と美味しい偏見

わたしが小学3年生の頃、近所の古いアパートに台湾人の家族が引っ越して来た。 かれらは3人家…

ki ka
8か月前
44

わたしのはなし:ちいさいころの言葉たち

母が思い出したように思い出を思い語る時、よく語られるわたしが居る。 昔お付き合いした人に…

ki ka
8か月前
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わたしのはなし:文字と癒しと虎と馬

Instagramの検索画面に不可抗力で映し出されるおすすめの羅列の中に、とても美しい筆運びで美…

ki ka
9か月前
13

わたしのはなし:捻挫と蕎麦屋とかつての同期

「美味しいお蕎麦屋さんが近くにあるんですけど、帰りにみんなで行きませんか」 と彼は声をか…

ki ka
9か月前
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現代アートの見方に開眼した日

2023年9月24日まで開催の、「森美術館開館20周年記念展ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」に行ってきました。 今回は、ひょんな事から2回目の鑑賞でした。 この美術展に行くきっかけは、陶芸をしている友人から教えてもらった梅津庸一さんの作品が展示されているから、でした。 そして、誰かの個展ではなく、テーマで集められた様々な作品が集結しているため、知らないアーティストや表現に会えるなら楽しそう!と思って興味を持ちました。 2回目も収穫があったので、備