【小説】2人目は海に入りたかった【白砂での暮らしシリーズ】
「汝、人と魚を混ぜ合わせた罪により、永遠の流刑に処す。」
告げられた男は、口をとがらせてつぶやく。
「自由に海を泳げたらいいのにって、1回くらい誰でも思うだろ。」
男が目を開ける。少し考え、自らの思考をまとめるようにつぶやく。
「この地で、魂がすり減って消えるまで、孤独に生きるっていう罰なんだよな。」
「あぁ!私は、かなり前に流されてきたんだ。まさか、魂が消える前に次の人に会えるなんて、思わなかったよ!」
目の前にいたのは、男よりもかなり年下の青年になりきれていない少年だっ