VRマンガって広がったら面白そうじゃない?と思った話
小江華あきさんの「VRマンガ"Apple Bunny"」と言うワールドに遊びに行ったのですが、
ワールドを見てVRマンガってジャンルとして確立したら面白そうじゃない?と思ったので色々語っていきたいと思います。
◆VRマンガ"Apple Bunny"とは?
とりあえず「VRマンガ"Apple Bunny"」の基本情報から。
「VRマンガ"Apple Bunny"」はSNS系メタバースプラットフォーム「cluster」内に作られたワールドです。
無料で公開されているので、clusterのアカウントさえ持っていれば誰でも体験することが出来ます。
このワールドの特徴は、タイトル通りワールド自体が”マンガ”になっていることです。
◆今まで出ていた他のVRマンガ
「VRマンガ"Apple Bunny"」の紹介をする前に、まず今まで存在していた他のVRマンガサービスについて紹介しようと思います。
VRの中で漫画を読むサービスと言うのは数年前に大手からも何個か出ていたように思うのですが、VR空間の中で漫画の”本”を読むことになっているような形式のものが多く、あまり流行りませんでした。
(この形だと電子書籍を読むのとあまり変わらないので、そりゃ電子書籍読んだ方が早いし目も疲れないよな…と思うのですが)
大手だとスクエニが頑張ってた印象があります。
結婚指輪物語のVRはコマごとに漫画を立体的に表現していて、見る角度を変えるとちゃんと漫画のコマの中をその角度から見ることが出来るようになっていました。
360度コマの中を見渡せるということだったので、結婚指輪物語今回紹介するVRマンガと同じか、それ以上にVRマンガの未来を感じさせるものだったのかもしれないとは思うのですが、ただこれもコストがペイしなかったのか、時代に早すぎたのか。他の漫画にどんどん広がってはいかず、VR漫画というジャンル自体が現状下火になっています。
◆VRマンガ"Apple Bunny”の面白さ
では、ここからが本題なのですが。
自分は「VRマンガ”Apple Bunny"」で初めてVRマンガを体験させてもらったのですが、面白かったです。
個人で作っているワールドだと思うのでですが、「VRマンガ”Apple Bunny"」はかなり作り込んであって、ワールド上に絵として漫画のコマを配置しているのではなく、各コマを立体的に作りこんでいました。
つまりどういうことかというと、漫画のコマの中に入れます。
マンガのコマの中を自由に歩き回れるので、こんな感じでコマの裏側を見ることも可能でした。
マンガのコマの中を自由に動き回れるというだけでも十分面白かったのですが、この漫画で特徴的だったのが、主人公のウサギの行動と次に向かう先が連動していることです。
リンゴを見つけた主人公。
次は主人公と同じように奥の「ド」と書いてあるコマの集中線部分に飛び込むと、次のコマが読めるようになっています。
色々あって落ちてしまったウサギの主人公。
見ている自分も主人公と一緒に飛び降りることで漫画進んでいきます。
飛び上がったり、下に落ちたり。
主人公の動きや、視線と連動するように次のコマが配置されてるところが、VRならでは表現で面白いと感じました。
紙の本だろうと電子だろうと2次元の中に表現するのが当たり前だったマンガに3次元的な表現を入れ込めることが出来るようになるので。
これが流行ると今までできなかったような体験が出来る漫画が沢山出てくるのでは……?とすごくワクワクしましたし。未来が楽しみになりました!
またまだVR自体がサービスが出始めたばかりのYouTubeみたいな存在で、これからどうなるのかもわからないのですが、流行ってくれたらいいなぁ…。
マンガを書いているクリエーターの人。
他の人との大きな差別化になると思うので、いかがでしょうか!
◆VRマンガって難しいなぁと感じた所
ただ、実際に体験してみてVR漫画にも色々とデメリットを感じる所もありました。
1つは当たり前ですが、普通に漫画を描くより作る手間が大きい。
マンガ書きながらワールド作ららないといけないので、普通に漫画書くより手間は何倍にもなると思います。
作者の人よくこのワールド作ったなぁ。愛だな。。と思いました。
大手が一度手を出して結局普及しなかったのもここが一番の原因なんじゃないかと思います。
次にコマの中に飛び込んでいく表現が一番面白いと思ったのは事実なのですが……。
その演出をやるために次にどこに行けばいいのかわかりにくいというデメリットもありました。
一応矢印は書いてくれてるのですが、矢印の方に行ってもどうすればいいのか割らない所や、そもそも矢印が見つけられない所もあり、初見はかなり迷いました。
マンガが初めて出た時、コマに番号や矢印が降ってあったという話があったと思うのですが、まだVRマンガはこれと同じように、ユーザーがどう読めばいいのかよくわかっていない存在です。
どうやったらユーザが迷わず進めるのかを考えるのは、なかなか難しい問題だと感じました。
最後に先のコマが見えないように壁で囲まれた通路の中を進んでいくので、油断するとすぐに視界がコマの外に行っちゃうことがありました。
これだと何の画像かさっぱりわからないと思うのですが、
白いのが壁で、アバターも漫画のコマも壁向こうにある状態です。
三人称視点で視点を遠くに置いておくと、アバターはちゃんと本来の通路にいるけど、視点が壁の外に行ってしまって何も見えない状態になってしまったということです。
ただこれは視点を三人称からアバターを中心にした一人称視点に変更することで解決しました。
基本的にApple Bunnyは3人称ではなく、1人称で見て行った方が見やすいと思います。
◆まとめ
未来を感じる一方、まだまだ課題もあると感じたVRマンガでしたが、デメリット部分は作る人が増えて作り方のテンプレートみたいなものが出来れば解決していくんじゃないかとも感じました。
VRで活動しているマンガ家や、イラストレーターの人はまだまだ少ないように感じているのですが。
自分の作品の美術館のようなワールドを作ったり、今回紹介したVRマンガのような作品を公開してみたりとVRだからこそできることも色々あるので、今後いろんなクリエーターの人が入って来てくれることを期待して今回の記事を終えようと思います。
読んで頂いてありがとうございました!
※以下、おまけでApple Bunnyで次にどこに進めばいいかわかりにくかった所の解説を載せています。
ネタバレっぽくなってしまったので見たくないの人は気を付けてください。
◆おまけ:Apple Bunnyで次にどこに進めばいいかわかりにくかった所の進み方について
個人的に詰まってしまった所の次の進み先について、備忘録として残しておきます。
もし同じところで詰まっている人がいたら参考にしてください。
①最初の3コマ目の集中線に飛び込んだ後
自分的に最初の積みポイントだったのがこのコマの後の進み先です。
ここのコマで奥の集中線のコマに飛び込むと次のような画面になるのですが、、
こんな感じの場所に出たらとりあえず黄色の床に沿って前に進み左を向いてください。
やや見えにくいのですが、奥に灰色の矢印と透明の床が見えてくると思います。
先に進んで透明な床に乗ってください。
透明な床に乗ったらぐるっと周囲を見渡してください。
上のように同じような透明な床と矢印が見えるのでそっちにジャンプしてください。(次の透明な床が見つからなくても、最初の透明な床に乗った状態でジャンプしてたら次のに乗れるような気がします)
更に次ぐの透明な床と矢印が見えてくるので、透明な床を足場にして上に上にジャンプして行ってください。
これで先に進めます。
②落ちる演出の後
このコマで下に落ちて行った後も地味に次の場所に困ったので進め方を残しておこうと思います。
一番下まで落ちきるとこんなコマまでたどり着くので、まずはこの「!?」のコマに向かって飛び込みます。
するとこんな場所にたどり着くので、赤枠の部分の方向に歩いて行くと次の展開に進むことが出来ます。
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