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2020年のリオのカーニバル〜観戦が終わってから

前回からの続きです。

最後まで堪能

観戦をし始めるとこのカーニバルの世界に魅了され、ずっとこの場にいとどまりたいという気持ちが強くなっていました。当初はその日参加する6グループのうち、最初の1、2グループだけ観戦し、深夜0時前後くらいに帰って睡眠を取る予定でした。各グループが終了するごとに帰りのバスが出ており、どのバスに乗るかは自分が決めることができました。しかし結局最後のグループまで見届け、明け方5時過ぎごろ、高揚した気分と疲労感に包まれながら大満足で会場を後にしました。

終了後の会場はカオス

終わり頃にはお酒を飲み過ぎて倒れる人、トイレで嘔吐している人たちがいて、観客側はカオス状態になっていました。また常時タバコの煙が漂い、爆音が流れ続けるのでカーニバルが5歳未満を数年前から入場禁止にしたことは納得ですし、息子を連れてこなくて正解だった、と終了した時に心から思いました。

バスに乗る際のトラブル

バスに乗る際、少しトラブルに見舞われました。先に書いた通り、私は当初の予定の席ではなく、安い別のブロックの席を利用した為、バスへ誘導するスタッフを見つけられず、しばらくの間会場の外でウロチョロすることになりました。たくさんのバス、観客で混み合う中、別のバス会社のスタッフに私が契約していたバス会社のことを聞いてもみなわからないという返答しかなく、会場の周りをかなり広範囲で動き回りました。
この会場があるサンボドロモは貧困街で治安が悪く、あまり外を歩くべきところではありませんでした。しばらく時間が経つと観客だけではなく参加者たちも自分たちの小道具などを携えて帰路につき始めていました。
少し焦りを感じながらも探し回った末、ようやく同じバス会社の人を見つけて帰宅することができました。

大満足で帰路へ

私たちの滞在したホテルは会場から程遠い、空港近くにありました。その為バスに長い時間乗っていて、思わずウトウトとしてしまいました。本来であればブラジルではバスの中で居眠りなど危険でやってはいけないことではありますが、この時の少しの居眠りとそれを優しく起こしてくれて、「楽しめた?」「ホテルでゆっくり寝て残りのカーニバル休暇も楽しんでね」と声をかけてくれたスタッフの気遣いも幸せな思い出になっています。

あくる日水族館へ

その日、私は少し仮眠を取った後、子どもたちがリオで楽しめる場所に行こうと水族館に行きました。しかし水族館までの道はカーニバルのために通行止めになっているところが多く、移動に苦労しました。カーニバル時期はシンプルにカーニバルだけを楽しむのが良かったかもしれません。結果的には移動に時間を食いましたが子どもたちも水族館で楽しく過ごしたようで、良かったです。

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リオのカーニバルは大人向け

このようにして私たちは2020年のリオのカーニバルを楽しみました。最初「子連れ夫婦がカーニバルへ」というタイトルでこの観戦記を書き始めましたが、観戦をした今はリオのカーニバルは小さな子どもは参加せず大人だけで楽しむべきという思いに至りました。
他にも住んでいた街でのカーニバルにも参加しました。数日間にわたり赤ちゃんや幼児向けのお祭り、LGBT向けのお祭りなどテーマが細分化されていて、あらゆる人が楽しめるものでした。この街のイベントでは息子たちも屋台でおやつを買ったり音楽に乗せて周りの子どもたちと踊ったりと楽しめていました。

終わりに

この数週間後コロナがブラジル全土で広がり、2ヶ月後夫の会社が帰国指示を出した為私たちは帰らざるをえませんでした。ブラジルが大好きだったため、とても残念ではありますが、帰国直前にこのカーニバルに行き、カーニバル特有の高揚感や一体感、ひとことで言えば幸福感を味わえたことは本当にありがたい経験でした。2021年はブラジル全土でカーニバルは中止となってしまいましたが、次回のカーニバルは無事行われ、ブラジル人がみな楽しく過ごせたらと願いますし、私もまたいつかぜひ参加したいです。

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