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想像することは

雨粒をふくんだ空模様。
汗がじわり。
意味がないのに繰り返してしまう。
心地よい電子音。
待ちながら進める。
時間ぎりぎりのGO。
躊躇しながら飛び込む。
線の右側も左側ももう同じかもしれない。


「想像するから怖いんだ。」

本文のままではないかもしれないけど、いろいろなことがこわいこわいと思っていた時期に読んだ村上龍さんの小説に出てきて、ずっと残っている一文。

その一文を読んで「あー、そっかぁ、あれこれ想像しちゃうからこわいんだ」とすとんと納得した。

こわいなぁと思う時、確かにあれこれ想像している。こうしたらどうなるだろう、こうなったらどうしよう、今から起こる場面を想像したりすると、緊張してドキドキこわくなったり。

想像出来る材料がないと、何も考えずに飛び込めたのに、想像出来る材料がそろった途端、あれこれ具体的に想像出来てしまって、むくむくとこわいなぁという気持ちが出てきてしまって、最初の一文をひさしぶりに思い出した。

息子も学校に行く前に時々「こわいこわい」と言っている。気持ちがよく分かるけど、そのことに対してどうすることも出来ないでいる。
声をかければそんなに深刻ではない返事が返ってくるし、そう言いながらも出かけて行くのだけど。
無理はしなくていいことは伝えているつもりだし、こわいと思いながらもどうするかは自分で決めて行くものだと思うけど、こわいと思うよりは、楽しいと思えてる方がうれしいなとは思う。

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