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「5レーン理論」を知っているとサッカーの戦術がおもしろくなる。

こんにちは。
横山です。

小学校からサッカーをしてきた、いわゆるサッカーバカな私です。
学校はサッカーをするために行っていたといっても過言ではありません。笑

ですが、当時はフィジカルや個々の技術メインで、戦術についてはほとんど触れてきませんでした。
「サイド攻撃」「中央突破」などのフレーズを知っているだけで、それが理由で勝てたというよりも、あくまで選手個々の技術や能力によるものが大きかったです。

ですが、サッカーにも戦略や戦術といった監督の目線の大切さが取り扱われるようになりました。
きっかけはやはり「中村憲剛」さんです。
中村さんの解説により、今までの「よかったですね~」から「なぜ得点につながったのか?」という論理的な分析が視聴している僕たちにわかりやすく伝わるようになりました。

そんな中村憲剛さんが語っている「5レーン理論」について、書いていきたいと思います。

5レーン理論とは?

5レーン理論とは、いったいどんな理論でしょうか?

5レーンとはその名の通り、ピッチを縦に5分割し、そのレーンごとに各選手がポジションを取るというものだ。

サッカーの最も古典的でオーソドックスなフォーメーションは4-4-2と呼ばれる形です。

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4-4-2は、DF4枚、MD4枚、FW2枚を並べるシステムで、上の図を見ていただければわかる通り、左右と前後のバランスが均等に分かれていますよね。
4-4-2の場合、それぞれ担当するエリアも明確に分かれるので、責任の所在がはっきりとしています。

ただし、デメリットが真っ向勝負になるので、相手の方が強ければ負ける可能性が高くなります。
個々の勝負で負けるところが多いと敗戦につながるので、個々の技術や能力が重要視されるようになったのもあるかと思います。

5レーン理論は、4人相手が並んでいる常に間に人が配置されるので、マークにつきづらくなります。

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赤が4-4-2で並んでいる相手チームに対し、青が5レーン理論を意識したポジションを取っている状態です。
それぞれがマークをつきに行こうとすると、誰か余ってしまいますよね?
仮に赤のうち1人が戻ったとしても、今度はそこが開いてしまうという、パズルのようにスペースができていきます。

5レーン理論を活用する名将

5レーン理論を活用しているチームで、一番に思いつくのはマンチェスターシティです。
イギリスのマンチェスターにあるチームで、10年ほど前まではマンチェスターユナイテッドの方が圧倒的に知名度が高いです。

マンチェスターシティには、ペップ・グアルディオラという名将が監督で、オーナーがアラブ系のお金持ちになり、たくさん選手を取って強くなったチームです。
もちろん選手個人もすごいんですが、監督の采配や、戦術にいつもスポットライトが当たります。

サッカーのスペース(人がいないところ)の取り合いと言われているぐらい、ボールと人がどこにいるかが重要です。
5レーン理論を駆使し、人をどのように配置すれば、スペースができるかを戦術に落とし込めば、攻め方がわかります。

もちろん、相手の基本フォーメーションや個人の強度にも影響がでるので、一概に5レーン理論だけを活用してもうまくいくわけではありません。
ですが、今までの個人に頼った戦術から、人をどう配置していけば試合に勝つ確率が高くなるか?監督としての手腕がより一層試されるようになってきました。

初期配置→二次配置

ここまでが、最初のフォーメーション。
いわゆる初期配置についてです。

ですが、あくまで初期配置で、試合は動きがあるので配置が変わることが多々あります。
それが二次配置の考え方です。

二次配置は、選手がそれぞれフォーメーションについた後に、どんな動き方をさせるかです。
例えば、選手個人の利き足、特徴や、相手の状況、ボールの位置など、さまざまな状況で自分がどこにいれば適切なのかを理解することです。

二次配置までデザインされている監督は、選手同士の連動がスムーズだったり、そこからの守備のことまで考えられています。
戦術の重要度がより一層増したことによって、選手個人のミスとして扱われていたものが、機能的に循環が悪かったのか、選手同士の動き方はよかったのか?など、原因の分析がより高精度にできるようになります。

試合に勝つために、どうやったら勝てるか?を考えつくして出たのが5レーン理論です。
戦術の裏には、結果のためにどうやったらできるかを考えてきた努力があります。

今でこそ整理されて理解しやすい状態にかみ砕かれていることがありがたいですし、最初の一歩はできることを考え尽くすところから始まるので、頭を動かして仕事も趣味も没頭していきたいと思いました。

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