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問題発生です/ドミコにみる2ピースバンドの新境地

先日書いた、2ピースバンドThe white stripsの記事に続き、今回は邦楽で注目の2ピースバンド「ドミコ」について紹介したい。

ドミコ(domico)

埼玉発、2011年結成のドミコ。
ギターボーカルのさかしたひかるとドラムの長谷川啓太の2人からなる2ピースロックバンドだ。
2014年に初の全国流通盤ミニアルバム「深層快感ですか?」をリリースし、2016年リリースの初フルアルバム「soo coo?」にてメジャーデビュー。
その後はFUJI ROCK FES’17、’19、ROCK IN JAPAN'19 などをはじめとする大型ロックフェスへの出演を果たしている。

2021年8月放送のMステにて、あいみょんが「いま聴きまくっている鬼リピ曲」としてドミコの「びりびりしびれる」を取り上るなど、今日本でもっともアツい2ピースバンドと言っても過言ではない。

そんなドミコの特長は、何といってもそのサイケなサウンドと耳心地抜群の日本語詞
ギターとドラムからなる2ピースバンドでは通常、ホワイトストライプスのようなシンプルかつ無骨なルーツ的ロックサウンドに偏りがちだ。
しかしドミコの場合は、音源はもちろんライブシーンにおいてもループ機器を駆使し多重に音が積み重ねられ、2ピースらしからぬサウンドとなっている。
シューゲイザー的要素(エフェクターによって極端に歪ませたギターサウンドにポップなメロディをのせた音楽)を土台にしつつも、聞く人を置いてきぼりにしない"独善さとキャッチ―さの塩梅が丁度良いギターリフ”は、ドミコ中毒者を量産。

また、中毒性を生み出すもう1つの側面には、韻の踏まれた心地よい歌詞とユニークなワードセンス、ルーズな歌い方が挙げられる。
一聴しただけでは聞き取れない歌詞だが、妙に耳触りのいい音だ。
個人的な話を持ち出すと、英語の分からない私は洋楽を聞く際、どれだけ耳触り良い歌メロであるかどうかがその歌のヘビーローテーション具合を大きく左右する(洋楽ファンには伝わってくれ…笑)。
ドミコの歌には洋楽的歌メロ感があり、ルーズな歌い方も相まって独自の世界観が醸成されているのだ。
また、先にユニークなワードセンスと記したが、これに関しては個人的にお気に入りの曲タイトルを紹介することでお伝えしたい。

「united pancake(ユナイテッドパンケーキ)」
「ペーパーロールスター」
「ロースト・ビーチ・ベイベー」
「ラブリーカーステレオミュージック」
「バニラクリームベリーサワー」

非常に感覚的な部分の共有なので、同じ感覚を持った「分かる人には分かってほしい」という、ライターにはあるまじき暴論を吐きつつ、上記5タイトルを厳選してみた。
個人的にこの5曲は、「ジャケ買い」ならぬ「曲名買い」するレベルで好みのタイトルだ。

ドミコのサウンドは、大衆受けを外さない安パイな曲構成に嫌気が差している少しひねくれたリスナーから一般的な邦ロックファン、楽器隊にオリジナル性を見出したいコアなリスナーに至るまで、あらゆる音楽好きを虜にすること間違いなしだ。

最後にドミコのおすすめソングを紹介して終わりたい。
といっても、リンクを貼るだけなのだが。。
ここまで説明してきて言うのもあれだが、音楽に言語的説明は野暮だ。
個人的おすすめソングは「問題発生です」という曲。
あなたにとって、「びりびりしびれる」音楽を紹介出来ていたら幸いです。


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