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開き直って良かった! 仕事探し

安定した会社員になることを断念し、開き直って起業した私は、まず、最初に、“何ができるか” を真剣に探りました。
起業アドバイスによくある「自分の棚卸」とは違います。
具体的には、下記「仕事探しの条件」にある3項目で、インターネット上に掲載されている募集求人を検索しながら“できること”を探したからです。


仕事探しの条件を決める!

仕事探しの条件は、簡単に決まりました。起業した理由が “会社員になれない” ことでしたので、1.の業務委託。だからといって “単発で少額の案件を受託しても生活は不安定” ですから、2.の継続性と単価の高い業務。“特に実績もなかったため”、3.の未経験で45歳でも合格できそうな業務です。

  1. 正社員でも契約社員でもない業務委託

  2. 継続性があって単価(時給換算)が、できるだけ高い職種・業務

  3. 未経験で45歳でも合格できそうな業務

最初に「業務委託 求人」で検索

仕事の探し方は単純で、Google検索にヒットする求人を、くまなく閲覧して絞り込んでいくこと。最初に検索したキーワードは「業務委託 求人」です。
運転代行から清掃スタッフまで幅広く出てきますので、ざっと時給と未経験可の条件で絞り込みました。
そして、45歳でも応募が可能かどうかを確認し、NGの職種を外すと、残った求人が3件だったことを今でも覚えています。

「講師募集」で候補を増やす

あまりにも応募できる件数が少なかったため、高単価で合格しそうな「講師募集」をキーワードに、再度、検索しました。
大学から専門学校や各種学校、カルチャースクールの講師まで、全国、様々な講師案件がヒット。できそうな科目を探して閲覧すると、自動的に40歳を超えると正社員ではなく業務委託になる募集でした。そのため、大卒が条件ではないものを探して10件の候補を選んで応募したのです。

45歳だったから合格した業務委託

結果として、最初に合格したのは「企業研修の講師」でした。委託契約の講師募集は、英会話や予備校・塾、そろばんやパソコン教室など多数ヒットします。私は語学力もなく、大卒でもなく、そろばん、もできませんので、残った「企業研修の講師」に応募したのです。

企業研修の講師デビューまでの流れ

応募から合格、企業研修講師デビューまでの流れは下記のようなものでした。

  1. 求人に応募
    ・履歴書と職務経歴書の送付とアンケートへの回答

  2. 書類選考

  3. 一次面接
    ・人事担当者との面接で志望動機や社会経験を質問されました。
    ※採用基準は社会人としてのマナーと委託でも継続性が見込めるかが重視されたそうです。

  4. 二次面接と研修案内
    ・二次面接は研修部門の現場担当者との質疑応答
    ・どのような研修があるかなどの解説と適正判断
    ※事前に研修内容を熟読しておいたことが合格の決定打になっていました。
    ※対象となる受講者が、18歳から35歳までと幅広い年齢層になるため、45歳という年齢も合格した条件になりました。

  5. 講師研修
    ・研修内容のテキストや映像教材があるため、具体的な進行や講義方法を数日にわたって研修してもらいます。
    ※研修時間は無報酬です。

  6. 企業研修案件の実施スケジュールにエントリー
    ・既に、その会社が受託している企業研修案件の年間スケジュールがあるため、希望の日程にエントリーしました。

  7. 企業研修講師デビュー
    ・2日間連続の研修施設での16時間科目にて講師に

2日で160,000円の高額報酬

企業研修の講師業務に合格して、一番良かったと思ったことは、2日の研修で160,000円の報酬が得られたことです。
時給1,000円のアルバイト20日分の報酬が、肉体的な負担も少なく2日間で得られるのは、その頃の私には大変ありがたいことでした。
時間に余裕もできますので、他の業務も受託できます。

Photoshopの講師は不合格……。でも

同時に応募したのが「Photoshopの講師」募集です。
求人を出していた会社は、ECのコンサルティングをしていました。ECオーナーやスタッフ向けにAdbe Photoshopの操作方法を教える仕事です。
書類選考に通過し、担当者と面接までしましたが、残念ながら不合格でした。

バナー制作の受託開始

しかし、後日、別の業務を相談されました。
それは、コンサルティング先のECオーナーやスタッフから依頼される、画像加工の受託です。
研修で学んでも、自分でPhotoshopを操作したがらず、低価格で画像加工を代行して欲しい、という要望があったことから相談されました。
報酬の基準がPhotoshopの講師料でしたので、当時、クラウドソーシングで募集されるバナー制作の案件より高額。さらに、コンサルティング会社が、ECオーナーやスタッフに、デザインや訴求内容をアドバイスしてから受注をまとめ、素材提供と同時に加工内容を指示してくれる、というスムーズに進む案件でした。

年齢なりの“聞く姿勢”と“初心者”が決め手

バナー制作を受託できた決め手は、“聞く姿勢” でした。
特別なことをしたわけではありません。相談がはじまってから、流れに沿ってホワイトボードに書かれるフローをノートに写し、必要な箇所に解説メモを書き込んだだけです。
若手のデザイナーやデザイナーを目指すPhotoshopのオペレーターは、説明の間ホワイトボードを眺め、区切りごとにスマホのカメラで撮影。コンサルタントが指示したとおりに作業するだけの案件と判ると、露骨に嫌がったそうです。
アナログ時代を生きた私は、スマホで撮影することは考えませんでした。また、バナー制作の実績がなかった私には、ピッタリの業務だったため、嫌がるどころか喜んでお引き受けし、さらに、ECの販促に効果的なバナー作りを学ぶことができました。

絶望より“切望”

45歳で仕事探しをはじめると、最初にやってくるのは “絶望” でしょう。検索結果は、清掃やマンションの管理人、配送ドライバーや警備のお仕事。会社員として、それなりの管理職に従事していた方にとっては、在職中と同じような条件の募集は、残念ながら出てきません。
だからといって諦めて済むことではありませんね。

開き直りが良かった

私は仕事探しの前に、“正社員にはなれない” という “絶望” を乗り越えていました。というより、開き直って起業しています。
何の準備も実績もなしに起業して、例えば、リアルに制作会社などに営業しても、相手にされないのは言うまでもありません。ましてや45歳の未経験者では、話にならないですね。
そのとき、可能だった方法が、Google検索で業務委託の求人を探すことだったんです。

今、見つからなくても

決して、逼迫した状態に、ならなかったわけではありません。ただ、ひたすら、見つかるまで検索しました。今、見つからなくても1時間後に見つかるかも。今日、見つからなくても明日には募集があるかも。希望というよりは“切望”して探した結果です。

会社員時代の月給の7割程度を確保

何とか、「企業研修の講師」と「バナー制作」の仕事を受託できました。その後は、Webライティングなど、低単価の案件を引き受けて実績を積み、高単価の案件受注につなげていきました。
結果として、会社員時代の月給の7割程度を確保できるようになったのです。
一番、良かったのは、開き直って起業したことでした。

副業にする方法は?

ここで綴った「企業研修の講師」や「バナー制作」を副業としてはじめる場合は、案件の精査と付加価値づくりが大切です。

「企業研修の講師」になるには

「企業研修の講師」は、基本的なビジネスマナーから管理者研修、専門部署の研修まで、多種多様な研修コースが用意されています。
主に平日に研修が行われるため、副業にするには厳しいかもしれませんが、週末の案件がゼロではありません。
もし、在職中に会社の入社時研修や所属部門の新人育成といった実績づくりをすれば、書類審査に通過しやすいでしょう。
また、ファイナンシャルプランナーやビジネスソフトの検定資格があると、有利になります。

「バナー制作」を受託するには

「バナー制作」の受託は、あまりおすすめできません。クラウドソーシングのマッチング案件などは、単価が安く手間がかかるものが大部分を占めるからです。こうしたマッチングでは、高単価の案件は滅多に受託できません。
高単価案件を探す方法は、ECコンサル系企業の外部スタッフとして登録、副業専門のマッチングプラットフォームに登録する、といった単価が高めの案件が集まる場所に登録することです。

時代が大きく変化する今をチャンスに

日本の生成Ai元年・2023年以来、副業の定番職種・Webライターの案件は、大きく変化を続けています。Webライターが100円ライターと呼ばれた14年前のように、生成Aiが書き出した原稿のチェックとリライトを1本100円で依頼する案件も出てきているほど、価格が下がっているケースも見られます。
動画編集の単価が下がり続けていた状態で、生成Aiが登場した2023年は、低単価の案件を生成Aiで効率よく制作する、ことも可能でしたが、2024年現在では、生成Aiの活用を前提とした、さらに低単価の案件も増えています。
時代が大きく変化するときは、淘汰される職種と新たに生まれる職種があり、需要に供給が追いつかない案件が多数発生します。
チャンスを見極めて、拡大する見込みの需要に、適切に対応できるスキルを獲得するのも、副業、そして、起業を成功させる近道かもしれません。
ちなみに、私はアイキャッチ画像をSeaArt Aiで生成しPhotoshopでさらに修正、生成加工しています。

今回ご紹介させていただきました私の体験、「企業研修の講師」や「バナー制作」につきましては、改めまして、最新の業界情報や攻略方法をまとめます。
今後とも宜しくお願い致します。

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