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面倒な相手には、承認欲求を満たしてあげるのも、一つの手です

承認欲求の強い人とは

今回は、ちょっと鬱陶しいタイプの人と、上手く付き合うための方法を考えます。
あなたの周りにいませんか?
やたらと他人に文句を言ったり、ささいなことに注意をしてくる人。
大抵が、どうでもいいことで、そんなに気になるなら、自分ですればいいだけなのに、「ここのファイルを最後に使った人は誰?」と、大げさに言い立てて、「○○さんです」と誰かが言おうものなら、「○○さんにも困ったものね、ちゃんと元の場所に戻しておくように、言っておかなくちゃ」と大威張りで、鬼征伐に出て行く桃太郎のような勢いです。いや、むしろ、桃太郎よりは、征伐される側の種族の方に似ているのですが…。

本人は、自分が正しいことをしているつもりなので、周りから迷惑に思われているなんて、露ほども思っていません。
「細かいことにルーズだと、それが大きな案件になった時に、響いてきて、いつか大失敗をするのよ。目配りを欠かさない私がいなくなったら、この部署はどうなるのかしら」と、将来の心配までしています。

こういうタイプの方は、実は、承認欲求の強い方である場合が多いものです。
承認欲求が強い、とは、人から認められたい、評価されたい、という願望の強い人のことです。
他人に注意をする、という行動をとることで、「私はこの人たちよりも、上に立つ人間なのよ、そうよ、そうなのよ、誰かそうだと言って!」と、叫んでいるようなものなのです。

気位の高いひとは、通常、こういうタイプの方たちのお相手はしません。
お気の毒とも、痛々しいとも思いますが、巻き込まれて馬鹿を見るような危険には、近付かないのです。
ただし、このタイプの方が、やたらとあなたに絡んで来るようなら、毎回さりげなく流してスルーするよりも、承認欲求を満たしてあげた方が、手っ取り早く処理ができます。

まず、相手が承認欲求の強い人かどうか、テストをしてみましょう。
この相手が、あなたに文句を言ってきた時に、「教えて下さって、ありがとうございました。これからは気を付けます。先輩が教えて下さったこと、忘れません」とか、「先輩って、何でも出来て、本当にすごいですね。尊敬します」とか言ってみて、相手が嬉しそうにしたのなら、その人は、承認欲求の強い人です。

その人の行動をさりげなく観察して、ここは良いな、と思える点を探し出し、折に触れて、褒めてあげましょう。
口先だけの人、と思われないように、その人の良い点は、自分でも取り入れます。

どんな人にも、良いところはあるものです。
お辞儀の仕方がきれい、とか、字がきれい、とか、趣味のいいハンカチを持っている、とか、何でもいいのです。
あなたも、彼女の持っている、書き味抜群のボールペンをロフトで買ってきて、「先輩のお持ちのものを、真似して買って来ました!本当に書きやすいですね」と言っておけばいいのです。
ただし、やり過ぎると、あなたにくっついて、離れなくなるので、ほどほどにしましょうね。

あるおばあさん達の知恵

ここで、昔、母から聞いた、あるおばあさん達の知恵について、皆さんにお話ししたいと思います。
母が、ある病院に通っていた時の話です。
そこの患者仲間の内に、何でも自分の意見を周りに押し付けるおばあさんがいました。
声も大きく、ボス然とした彼女に逆らう人は、誰もいません。

ある日、診察の終わった母は、待合室での会話に、耳を澄ませてみました。すると…。
おばあさん「猫ほどつまらんもんはない。ちり紙ひとすじ持って来ん」
患者仲間A「○○さん(おばあさんの名)のいやーす通り。猫はかわいいなあ」
患者仲間B「ほんとほんと。猫はかわいいなあ」

「いやーす通り」とは、「おっしゃる通り」という意味です。
猫は役に立たない、つまらないものだ、というおばあさんの意見に、患者仲間の人々は、「その通り」と賛同しておいて、実は、「猫はかわいい」と、堂々と主張していた、というのです。
それなのに、おばあさんは、周りの人々が、自分の意見に従った、とご満悦。
「猫はかわいい」の部分は、おばあさんには、聞こえていないか、聞こえても意味のないものに思えていたのですね。

このように、面倒な相手には、とにかくその人の言い分を聞いて、いったんは認めてあげることです。そうすれば、その人は満足して黙ります。その後で、自分の意見を言えばいいのです。

まとめます。
通常、気位の高いひとは、面倒な相手には、関わらないようにします。
ですが、口うるさい相手が、承認欲求の強いタイプの場合には、それを満たしてあげるのも、対処法の一つです。
上手に持ち上げて、ほめてあげると、承認欲求が満たされた相手は、満足しておとなしくなります
ただし、やり過ぎないようにしましょう。

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