アツマール回顧録
アツマール・チラバール
『ゲームアツマール』というブラウザゲーム投稿サイトが在る。
界隈中で大ヒットした覇権サイトだ。
だが、彼は7年でサ終して消えた。
ニコニコインフォに「昨今のネイティブゲーム市場拡大におけるブラウザゲーム市場の縮小を受け、今後ユーザーの皆さまにご満足いただけるサービスを提供し続けることが難しい」と残して。
"彼"は"ユーザー"に何を与えたのだろうか。
やはり何も与えなかったのか。
それとも逆に何かを奪って行ったというのか。
まあ要するに、
私が言いたいのはこういう事だ。
ハッピーエンドは失われた。
悲しい物語だぜ……
ゲームアツマール(旧RPGアツマール)にはとてもお世話になっていました。投稿者としても、遊ぶ側としても。
しかし、サービス終了の一報を受けたとき、胸中によぎった気持ちは、
悲しさ・寂しさとともに、ある種の納得感でした。
ここ一年くらいの、公式のやる気(動き)の無さ。
減少する投稿ゲーム数。
『キミガシネ』クラスの話題作の不在。
個人的には「ブラウザゲーム市場の縮小」は感じていないのですが、まあアツマールの影響力が縮小しているのは確かだったと思います。
それでもまだまだ十分に強い、定番中の定番サイトだったんですけど、それでビジネスとして成り立つかはまた別のお話なんでしょう。
大人の世界は大変だ。
自分の活動
自分が初めてアツマールに投稿したゲームは、『Gの追憶』というワンアイデアのADVゲームでした。
その後、オーソドックスなスタイルのRPG『勇者の烙印』、
コメディADV『バキッ！ 脳筋だらけの脱出ホラーゲーム』、
少しパズルじみた掌編RPG『麗捨山』、
2分で終わるホラー風ミニゲーム『三つ目がみえる』
……と続けていき。
この辺りで、アツマール公式から「ホラーゲームトリビュート」という
企画へのお誘いを受け、ワクワクしながら受諾しました。
結果的に出力されたのは、不条理選択ADV『かぜひきせかい』。
ホラー……というテーマを扱うのには大失敗したと今は捉えていますが、まあ自分としてはいい経験になりました。公式的には知りませんが。
また、続けて「ゲームクリエイターズキャンプ」という公式企画にも参加し、ここではクイズADV『架空の歴史ゲーム ～帝国司書編～』を作成しました。
……当初はハクスラRPGを作るはずだったんですが、締切にまるで間に合いそうになかったので、急遽別のタイトルをでっち上げました。ごめんね公式。
といった次第で、公式からの期待に応え切れたとは個人的に思えない結果がニ連続してしまったわけですが、慈悲深い公式様は三度、自分への企画参加打診を行いました。正気か。
企画名は「VTuber×RPGアツマールゲームコラボ」。当時目新しい存在として一躍脚光を浴びたVTuber、そんな彼らを主人公にしたゲームを作れという企画です。
それで自分が制作したのは、コメディADV『Cat Escape! 文野環＆鈴谷アキ』でした。
……えーと、これってどこまで喋っていいのかな。まあ制作中の具体的なこととか言わなきゃええか。
ともかく頑張って締切に間に合わせました。我ながらよくやったと思います。
しかし痛恨の極み。お二人の出番の差がかなり露骨に出てしまい、プレイヤーのコメントでそれをチクチク言われました。そりゃ怒るのも無理ないですが。許してヒヤシンス。
とまあ、公式からのお誘いはここまで。あとはこれまで通りの、個人的な制作を続けて行きました。
和風のゲームを作ったことがないなあと思ったから、お嫁さん探し和風掌編RPG『好色尚武』。
立ち絵だけの会話ならイベント制作が楽そうだなあと思ったから、ノンフィールド悪魔RPG『コール・タナトス』。
「新」という一字をテーマに制作しようという企画に参加して、
新海誠(※小惑星)をテーマにしたコメディミニゲーム『THE新海誠』。
姉に憧れがあるので、非業の死を遂げた姉を作り直す錬金術RPG『テンセイのヒジュツ』。
……改めて振り返ると、結構作ってきましたね。
呼び覚ませ、鮮やかに
死んでしまうものは仕方ないので、今後のことを考えましょう。
まず、サービスが死ぬ前に、投稿したゲームを退避させること。
アツマール以外にももちろんゲーム投稿サイトはあります。ブラウザゲームに限らなければ選択肢はもっと広がります。
最大手としては、やはりふりーむでしょう。
でもここは最近、投稿者的にはめちゃくちゃ使いづらくなっているので、
自分は選択肢から完全に除外しています。
次点では夢現でしょうか。
これらはDL版とブラウザ版の両方を投稿できます。ただブラウザ版は、プレイヤー的には困ったもので。ブラウザのキャッシュにセーブデータを保管するとかで、キャッシュクリアしたら消えちゃうはずなんですよね。これがアツマールなら、アカウントに紐づいてサーバーにセーブ保管してくれるのに……。
アツマールの代わりということなら、最有力なのがPLiCyですね。
これはアツマール同様に、アカウントにセーブを保管してくれます。お手軽なコメント機能も搭載。至れり尽くせり……と言いたいところですが、サーバーが弱いんでしょうか、わりと動作不安定な気がします。時期や環境にもよるかも。
古参ゲーマーには馴染み深い、Vectorもありますが……今となっては色々と古すぎるので、正直おすすめしかねます。スクショの一枚すら貼れないんじゃなかったでしょうか。
もし制作ツールがティラノビルダー・ティラノスクリプトなら、ノベルゲームコレクションがド安定じゃないでしょうか。まあ自分はこの制作ツール使ってないので、テキトーに言ってます。
海外まで目を向ければ、itch.ioというブラウザゲーム対応のサイトもあるようですが、英語読めないのでわかりません。
あとSteamも可能らしいですが、たしか1タイトルごとに100ドルとか取られるんでしたっけ？
とまあこんなところでしょうか。
悲しみを乗り越え、創作魂を燃やしていきましょう。
常にゲーム業界にとって最良の未来を想い、自由に選択していけ。
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