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20代女性と別れ話

1年と少し付き合った相手と昨日、別れた。
別れるに至った原因は、将来に対する価値観の相違。先のことを見据えた時、このまま付き合い続けることは、ただ別れを引き伸ばすだけだという現実と向かい合った結果だ。

好きな相手と別れなければならないというのは、辛い。
数日に渡って話し合った。その間、何度も泣いた。えんえん泣いた。泣いてすっきりしては、別れが辛くて泣く。でもその間にも、相手はやはり気の合う人だから笑い話もしたり。振り返ってみれば、なんだかんだ和気あいあいとした話し合いだった。

そして昨日、正式に別れた。
お互いに別れることを了承しているのだから「別れよう」とわざわざ口に出したくない、という相手を、振られる側としては「別れよう」の明確な言葉がないと、気持ちに区切りが付かないと説き伏せ、この言葉を受けた。

別れた、というとなんだかさっぱりというか、あっさりと聞こえるが、人と別れるのは本当に辛い。
そして20代後半で別れるというのは、将来を考えるにあたっても辛い。いわゆる、結婚の第一波に揉まれるわたしにとって、別れることは結婚への道のりがまた一歩遠くなるということだ。
結婚式に招待されることが増え、美しく着飾って、みんなに祝福されて幸せそうに微笑む友人に拍手を送ることは、幸せであると同時に、やっぱりうらやましい。

もちろん、結婚したから幸せとか、結婚しないから不幸せとか、
そんな考えがこの令和という時代にそぐわない、ということは頭では分かっている。
それでも、一定数の人々の通過点である「結婚」を自分は通過できないかもしれないと考えると、このまま誰かと結婚することなく人生を過ごしていくことになるのかもしれないと思うと、漠然とした不安と恐怖を感じる。これが今の等身大のわたしだ。

それでも、面と向かって別れ話をして、お互いに思っていることを全部さらけ出した今、心は不思議と晴れている。
正面からお互いに向き合って、腹を割って話し始めることは怖かった。話始めないとどうにもならないと腹を括って、ある意味勢いで話を切り出した。
でも、お互いに腹を割って話てみると、「相手は別れたいのかもしれないなあ…」と、もやもやしているよりもずっと心がすっきりした。
なるほど、そういう考えがあって、あんな風な態度をとっていたのか、とか。
勝手に私が思い詰めていたんだな、とか。
こんがらがってしまっていた感情が、話し合いを通じて少しずつほどけていった。

将来への不安はある相変わらずあるけれど、現在のふたりの問題に、ふたりで正面から向き合った。問題を先延ばしにしなかったから、今の穏やかで前向きな心があるのだと思う。

自分を曲げてしまえば相手と一緒にいられるけれど、そうしてしまったら自分を好きになれないだろう。そう思って、わたしたちは別れを選択した。
この選択を正しいものにするために、自分を好きになるために、前を向いて一生懸命日々を過ごしていきたい。

なんてね、ちょっとくさいですが、別れたてでセンシティブなんだろうと、大目に見ていただければ幸いです。

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