【実体験記録】労働基準監督署に駆け込んだ結果どうなった!?

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私はkiggという個人事業主として独立する前は某化粧品会社にて、デザイナーとして勤務していました。
その化粧品会社がいわゆるブラック企業で、下記のようなことが起こっていました。

・社長による社員への暴言(人格否定)
・社長による、社員の家族や友人関係や生活環境などに対する暴言
・社長による社員や社内物品への暴力・破壊
・社長や一部役員による、女性社員へのセクハラ
・残業代未払い

などなど、こんなのはごく一部のことで、ブラックエピソードや項目は挙げだすときりがないのでやめておきます。
ですが、これだけでも多少ブラックさは伝わるかなと思います。

社員は入社しても平均1年ぐらいで退職するところ、私は頑張って4年勤務!
最終的にはデザインチームのリーダーにまでなりました。
しかしその一方で、上記のような異常事態が日常茶飯事的に起こる毎日に、心は鈍くなっていくばかりで、
リーダーには就任したものの、頑張ってスキルを磨けば搾取されて自分がより苦しくなってしまうだけなので、
スキルを磨くことをやめ、成長することを避け、休日にも晴れることのない曇り雲を心のなかに抱えていました。

勤務して2年ぐらいで退職しようとしましたが、うまいこと良心につけこまれ、妨害され、退職することもできないという状態でした。
今では退職代行サービスというものがありますが、当時もあったのかもしれませんが知らなかったので、
知っていればほぼ間違いなく利用していたと思います。

だけどもう、どうしようもない、というような諦めがどうしてもできなかったので、やめられないなら、会社をなんとか変えられないか?と思うようになり、労働基準監督署に駆け込めば、法律をもって会社が変わるんじゃないか、自分のいる環境が少しでもマシになるのではないか!
そういう淡い希望を持って、ブラック企業に白筆を持って立ち向かうことを決意したのです。

この記事が、ブラック企業に苦しめられている方にとって、少しでも戦う術の参考になることを祈ります。

労働基準監督署の重い腰を上げてもらうための事前準備

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何というかザックリとしたイメージのようなものだったのですが、労働基準監督署に行ったってそう簡単に動いてくれるわけないと思っていました。
事前にネットでリサーチしてみても、重い腰はなかなか上げてくれない、という記事が多かったのを覚えています。
そのリサーチで見た、労働基準法違反している企業に対して労働基準監督署が動かない理由のほとんどは簡単にいうと「経営者と労働者の間で何とかして解決(当事者間解決)してよ」というものでした。
いや、それができないからアンタらのところに駆け込んでいるんだろ、とは思いますが、
つまりは「労働基準監督署に動いてもらわなければダメな理由」が必要だということです。

私の場合、「暴力・暴言」をその理由に据えることができました。
つまり、自分たちが訴えても殴られるなど身の危険が及ぶから、自分たちではいけません、然るべき機関に対処してもらわないと、ということです。
ただしそうなるとその「暴力・暴言」の証拠が必要になりますが、私ではない被害者の方が、暴力を受けてできたアザの写真・暴言を受けた録音データを、何かの有事の際のためにということで撮っておいたらしいので、
その有事の際っていつなの、今でしょ、と説得し、それらのデータを預けてもらうことに成功しました。

ただ、それだけでは不安がありました。何せこちらは「初駆け込みのド素人」だったので、どんな難癖をつけられて「動かない理由」を作られるのかわからなかったので、引き出しは1つでも多く持っておくべきだろうと思い、各社員にいろいろヒアリングして、これは労働基準法違反だろうと思えるものをいくつかピックアップしました。

(1)暴力・暴言を含むパワハラ
(2)セクハラ
(3)残業代未払い
(4)36協定を労働者が見えるところに貼り出していない(周知義務違反)
(5)一部社員による経費の横領

(1)(2)は同僚から預かったデータ、(3)は自分や同僚の給与明細を証拠として携えました。
(4)は弱い(という感覚もおかしいんですが)けど、無いよりはマシだろうと思い付け加えました。
(5)は、ある社員からどうしても加えて欲しいと言われましたが、何を言っているのかよくわからず、しかしヒアリングした手前、入れといてもマイナスになることは無いか。。。と思い付け加えたものです。

何にせよ、上記5つの項目を抱え、取引先企業に商談に行った帰りに、単身(当然誰もご一緒してくれない)、担当の労働基準監督署に向かったのです。。。

パワハラやセクハラは「労働基準法」の管轄じゃないからダメ!

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前評判通り、労働基準監督署の腰はとても重たかったです。
ただし想定していた通りでした。やはり当事者間解決を持ち出してきました。
しかしそれは想定内だったので、暴言・暴力の件とその証拠を提示すると「これは、、、人間のすることじゃないな、酷いな。。。」
とめっちゃ引きながら理解してくれました。
労働組合なども提案されましたが、法的に保護されるからと言って危険が及ばないわけじゃない、と訴えると、わかってくれました。
加害者よりも上の役職の人に相談しなさい、という提案も労働基準監督署からされましたが、私の事案の場合は加害者が社長、つまり役職的に最上級の人だったので、あ、無理か、社長か。といってすぐ引っ込めてくれました。

想定外だったのは、先程ピックアップした(1)と(2)、パワハラとセクハラの件です。
労働基準監督署とは、労働基準法違反をしている会社に対して制裁を与えられるそうです。
逆に言うと「労働基準法」で裁けない違反に対しては何もできない。
セクハラやパワハラは「労働基準法」で裁くやつじゃありません。
それらに関しては警察に行ってね。とのことでした。

これに対しては、どう頭を巡らしても、反論が思い浮かびませんでした。
「労働基準法」違反じゃないから動かない、と言われたら、いや労働基準法違反に該当するだろ、という説を唱えるのが反論として有効っぽいですが、
セクハラやパワハラが労働基準法違反に該当するという説が自分の引き出しにはありませんでした。
社会的にパワハラ・セクハラを裁きたいのならば、警察に逮捕してもらって、起訴して、裁判で勝て!ということだそうです。
ただし、会社には専属の弁護士がいます。こちらには当然いません。期間も費用も恐ろしく費やします。とても現実的ではありません。。。

結局のところ、(3)と(4)に対して、労働基準監督署が対処することを約束してくれました。
ただし、いつ、どのように対処するか、またその進捗状況などは私には報告しない、とのことでしたが、
何せこれで会社が変わってくれれば何でもいいです、と了承し、決して長時間ではなかったように記憶していますが、
恐ろしくしんどい時間を乗り切ったのです。

会社までの帰り道では、パワハラ・セクハラの件に対して絶望していました。
今では当時より時代も変わり働き方改革などありますが、何か対応策はあるのでしょうか。掴める藁はあるのでしょうか。
当時の私には、現実的なそれが思いつかなかったのです。。。

人が変わらなければ会社は変わらない

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私が労働基準監督署に出向いて半年後、会社に立ち入ってくれました。
しかし「いついつ、こういう件で立ち入り調査するから、書類用意しておけ」といって1週間ほどの猶予を与えたそうです。
もちろん、ブラック企業なので、役員総出で我々タイムカードを書き換えたそうです。
タイムカードが書き換えられてしまったので、我々は一切残業していないことになってしまいました。
そこに関与した社員が後日話してくれましたが、その様子たるや「あれを見て人間不信にならない人はいないよ。。。」という光景だったそうです。
何で猶予を与えちゃったの。。。

そして、そんな改ざんをするような会社です。当然何も変わるはずがありません。
変わったことといえば、36協定の書類が貼り出されたことぐらい。

もちろん犯人探しも行われました。全員ではありませんが、私も確か2時間近く社長室に軟禁されて問い詰められました。
自分も自分自身の身を守るべく、匿名という形で通報していたし、身の危険を守るために否定したため、犯人はわからずということでフェードアウトした(と思う)のですが、
結局、労働基準監督署が動いたって、ブラックはブラック。
私が持った白筆はあっという間に黒く塗りつぶされ、絶望という闇に未来が覆われ、、、そうになったので、
「頑張って職務を全うしてきたのに、あらぬ疑いをかけられた(実際は“あらぬ”じゃないのだが)、もう無理」ということを理由に、退職することはできました。
しかし、当時はまだブラック企業が当然のように横行していた時代だったので、
「転職したってまた同じなんじゃないか。。。いやもっと酷い可能性だってある。。。」
と思うと転職できなくなり、結果kiggとして独立することになったのです。

独立してからはお仕事をたのしめているので、とても毎日がありがたいのですが、未だにそのブラック会社のことは恨んでいます。
「そういう会社で大変な思いをしたからこそ、今がある。だからそんな過去にも感謝しなさい。」なんて言われると腹が立ちます。無理です。
そういう会社で大変な思いをしていなくても、今はあります。
ブラック企業の加害者というのは、労働基準法違反、はたまたそれを超えた刑法違反の犯罪者です。ヤツらに正当性などありません。
つまり正当性もなく犯罪者に無駄に傷つけられていたということ。なぜそれを感謝しなければならないのか理解に苦しみます。
つまりアレか!?法律に反してまで私の心をボロボロに傷つけてありがとうって言えってか!?無理無理!無理無理無理無理!!
一生、恨ませていただきます。

まとめとしては「人が変わらなければ会社は変わらなかった。労働基準監督署が入ったとて。」ということになりますが、
どんどんホワイトが広がりつつある現場を見て、あえて未来に希望が垣間見える過去形にしました。
先述した退職代行サービスなどもそうですが、問題が大きくなりどんどん明るみに出てきたことにより、差し伸べられる手も増えてきたように思います。
これからもっともっと増えてくるかもしれません。
結果として、労働者が企業と戦うなんて構図もない、お仕事をたのしみながらしっかり全うできる、そんな社会になればいいなと思います。
そこへ向けて、私はできればkiggとして、何か自分の経験を活かし「戦いたい労働者をサポートする」ことができたらなぁと思っています。
具体的な案はまだ何もないのですが、とりあえず今できることとして、何かブラック企業に対して戦いたいけどわからないということがありましたら、ぜひご相談ください。
いろいろお力になれるアドバイスができるよう、尽力いたします。

kishi@kigg.jp

【実体験記録】労働基準監督署に駆け込んだ結果どうなった!?
→結果:36協定の書類が社内に貼り出された、以上!

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