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社内格差に遭遇。

高校を卒業してから、
学士4年、修士2年、博士3年以上。

研究員を職業にするための必須学歴だ。

所属する企業や機関で違いがあるらしいが、
大学や、ここの会社では、
博士号取得は絶対であるらしい。

高卒の私とは、えらい違いである。

社内格差とか、銘打ってるけど、
この私の場合、
似て非なるものがある。
学歴格差か雇用格差か、、よく分からない。

まっ、どれでもいいか。大差ない。

彼らと話すと、
学究的なことは、もちろんだが
日常的な些細なことにも詳しい。

さすがですね、頭いいっすね。
ところで、中学、高校時代の成績って
どうだったんですか?

「ん、まあ、ねぇ、学年で1番でしたね」

こんな下世話な質問に対して、
どの研究員も、答えは同じだった。

そうか〜〜
学年でいちばんね。
正直に言って
私は、学年で1番ではなかった。
2番でも3番でもなかった。

アハ、ハ、ハ、、、いったい何番やねん。
(言えない)

みんな、1番だったのね。

私と彼らは、
学歴はもちろんだが、
年齢も離れ過ぎていて、
お互いに異星人接近遭遇のような具合である。


スティーブン•スピルバーグ監督作品の
映画「未知との遭遇」を思い出した。
人と宇宙人のコンタクトを描いているが、

ふ、ふ、、、なんだか、、似て、、ふっ。

あまりにも、経歴、環境の違う者同士、
却って良い関係が築けるのかもしれない。

私と面接した男性は、
この人となら案外うまく仕事が
できるかもしれない、、、、と思ったそうだ。

社長には、
「みんなの母親になってやって下さいね」
と言われた。

私には、娘がひとりいる。

彼女の母親であることに間違いないが、
他の人の母親役など、なりたくないし、
なれない性格だ。

私は、「昭和的みんなのお母さん」とは
ほど遠い人だと自分で思っている。
頭がいい割には人を見る目はないのね。

私は、気難しいエイリアンよ。


私の社内での立ち位置は、
普通に見下されることが多い。

敢えて、見下してくれてるのだから、
黙って下を向いているのが懸命である。


下を向いて働きながら、時間給だけでない
何かを得たいと思っている自分がいる。

物理的なことではない。

なにしろ、周りには、
頭脳明晰の研究員がたくさんいる。
小生意気な若造であるが、優秀な教師でもある。

教え方も上手い。

この際、せっかくなので、
彼らの頭の中にある豊富な知識を少しばかり
頂こうと思っている。

ありがたい。

多少は、
格差を縮めることが出来るかもしれない。
(出来ないわ)


時々、
海外に住んでいる40代の取締役が来る。
口癖は、
「仕事は楽しんでやらなければいけない」

だそうである。

彼はとてもにこやかに、スタッフ一人づつに、

「どう?元気?仕事はうまくいってる?」
と声かけて回っている。

私がひとりで、仕事をしていると、

その彼が近くに現れた、、、と思ったら、、
彼は私の姿をチラッと見るなり、サッと
その場を去った様子が、、、私の視界に入った。

凄く傷ついた。
白髪が5本は増えたと思う。

この会社の学歴&雇用格差を
思い知った瞬間だった。

私は、今でも彼の不遜なニコニコ顔を
忘れることが出来ない。

彼は、現れてから帰るまで、
ずっと笑顔のままだが、
表情筋が固まってしまわないか?
もしくは、ほうれい線予防のためか?

どーでもいいけどね。

仕事を楽しめないのは、あんたのせいだよっ。

It's your fault!     by Alien  (笑)

いつ真顔に戻るの?

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