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「レズビアンのクリエイター」であるということ。

「私はレズビアンです」
ということについて。
とりとめのない自己紹介と、創作について思うことです。

私はシスジェンダー女性で、レズビアンです。

リアルではわりと話したりしてるのですが、
ネット上に文字にして書くのは初めてです。

大々的なカミングアウト的なものをしたら少しは生きやすくなるんだろうか、
と思いながらも、それをどうやるか、中々しっくりくるものがありません。
だって、、、ねえ?
いつも「レズビアンです」って書いてるバッジとかを付けるとかでもしないと、「キリがない。」
カミングアウトって1回では終わらないもので、
なんかしんどいなあと思います。

「”マイノリティ”だからって、なんでこっちが言葉を尽くして傷ついてまで説明しなきゃいけないんだ」という苛立ちみたいのものもあるし、色んなことに対する拭い去れない恐怖心、もあります。

一方で、隠したいわけでも、積極的に隠してるわけでもなくて。

こんなにモヤモヤするなら名前なんてつけなくても良いじゃないか、と思うこともあります。
しかし、「レズビアン」という言葉に救われたこと、
そしてその言葉が持つ歴史について、考えるのです。

別に言わなくたってひっそり生きていけるじゃないか、と思うこともあります。
しかし、そうやって「いないもの」になって生きていくことは、少しずつ自分の大切なものが削り取られていくようで、
気づいたら色んなところから血が出ているような感じになるのです。

そんなもやもやの中でふと、noteに書いてみようと思いました。
ちゃんと言葉にして、外に出してみようと。
色んなSNSの中で、noteという媒体はそれに合っているように思いました。

レズビアンである、というアイデンティティは、自分の創作と深くかかわっています。
アイデンティティに向き合う作業は、非常に個人的なものでありながら、縦にも横にも思考が広がっていく気がします。

「言葉にしなければ、存在しないものになってしまう」
「言葉にしようにも、”声”を持たない」
「言葉にすることができないほどの抑圧がある」

こうしたことは、歴史や今の世界におけるマイノリティ・抑圧されてきた/されている人々への洞察の入口になれるんじゃないかと、思っています。

「世界の網目からこぼれ落ちていく、そうした言葉たちを、
たった一言でも、声にして発してみよう。」
そんなミニマムな、指先で確かめながら紡ぐような作業が、
私にとっての創作です。

「映画」「写真」という媒体が、私の表現の主軸なのですが、
そしてこうしたビジュアルアートには、言葉にならない言葉を表現したり、
「声」になったりできる力があると思っています。

「私たち」の存在証明のような、
ものすごく時間差のあるコミュニケーションのような、
そういう作品を創っていけたらなあと。

その「私たち」というのは誰であるのかということも、
問い続けたいと思います。

レズビアンを含む、
LGBTQIA+。
生まれた言葉たちには、歴史があります。
世界に居場所がないと感じた当事者たちが、自らのアイデンティティを表す言葉に出会うことで、自分の居場所を見つけることができます。
例えまわりに同じような人が見つからなくても、この世界のどこかに、そしてここまでの時代のどこかに、ずっといたのだ知ることができる。
そういう、大切なモノです。

なんだか、ビジネスの中でセクシャルマイノリティが語られる場に居合わせることが多くて、
根本を大切にしていきたいなと思うこの頃です。

多くの先人たちが、声をあげ、傷つきながら、それでも前を向いて、勝ち取ってきた権利の上に私たちは生きてる。

「レズビアン」という言葉と私の出会いは、実は、
差別的な言葉とセットでした。
自分が「レズビアン」であると自覚することは、
恐ろしく、自分が汚いものだと感じることすらありました。

一度抱いた恐怖は拭い去ることが今でも難しいですが、
そういう時は、長い歴史の中にずっといたレズビアンたちに、クィア・コミュニティの人々に、思いを馳せます。

この、差別的な言葉とセットでやってきたあたり、
アイデンティティが自分たちの手から奪われてるような感覚というか。

自分が創作を通してやりたいことは、それを自分たちの手に取り戻すということかもしれません。

とりとめのない文章ですが。
このnoteでは、こういうことを書いていきたいなと思います。
単純な言葉では説明できない感情や思いを映画という声にしてい創っていく、、とは言ってもそれは非常に時間のかかることで。
なので、例えば映画を観てくれた人が、何か気になることがあったりしたら立ち寄れる場所としてnoteを置いておこうかなと思います。
特定の作品の解説とかというより、全体に関する、特にクィア映画というものに関することが多くなるかと思いますが、
自分の思考を書き留めておこうと思います。


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