「茶筅で抹茶を点てる」以外を発信する葛藤と今の答え
わたしが運営しているブランド「抹茶リビング」。
立ち上げから1年半ほどたち、この夏(春の終わり)から新しく始めたことがあります。
それは「”茶筅で抹茶を点てる”以外で抹茶を楽しむ方法を伝える」です。
今、1行でさらっと書きましたがここに至るまで多少の葛藤もありました。
抹茶リビングを立ち上げた理由は、「おうちで気軽に抹茶を点てる楽しさを伝えたい」と思ったから。
ここでいう「抹茶を点てる」は、いわゆる茶筅をしゃかしゃかと振って抹茶を点てることを意味しています。
だから、わたしが抹茶リビングを通して「抹茶スイーツや抹茶のアレンジドリンクを発信することはないだろうなあ」と思っていました。
ところが最近「茶筅を使わずに抹茶をつくる」「抹茶オレをつくる」このふたつの発信も始めました。そのワケはいくつかありまして。
そもそも茶筅のハードルが高いので
わたしはおうちで抹茶以外にも、コーヒーや紅茶や日本茶やハーブティーなどなどいろんな飲み物を楽しんでいるのですが、やっぱりどれも手軽なのが魅力です。
しいて言うならコーヒーは、豆で買って自分でミルで挽いてハンドドリップをしていますが、これは夫の影響。自分ひとりだったらミルどころかドリッパーすら買ってなかったかも。
で、ほかの紅茶や日本茶は基本的に急須(ポット)と茶こしで淹れられるんですよね。しかもティーバッグならほんとお湯だけでいい…
もちろん紅茶も日本茶もこだわりだしたら道具の幅が広がることも想像できますが、そこまでする予定は今のところありません。
「気軽に作れるから飲んでいる」これはわたしのなかで紅茶と日本茶においては紛れもない事実です。
お湯さえあればおいしいドリンクを気軽に飲めるこの時代に、「茶筅を買って抹茶を点てませんか!」と伝えてもなかなか魅力が広まらない気がしていました。
そこで、茶筅なしで抹茶を作れる方法を探し始めたのが昨年の秋ごろ。
たくさん悩んで、探して、試して…
今では「ミニシェイカー」を500円で販売しています。
シェイカーにお水と抹茶を入れて振るだけで、濃い抹茶ができあがります。
熱いお湯を足すとあたたかい抹茶に、冷たい水を足すと冷たい抹茶に、バニラアイスにかけると抹茶アフォガードに…アレンジ次第で抹茶を気軽に楽しむことができるんです。
このシェイカー、一見シンプルなただの容器ですが、抹茶がダマになりにくいように底が洗濯機構造になってて、細やかな気配りもあります。
茶筅よりはハードル低く抹茶を取り入れてもらえるアイテムで、今では50個近く旅立っていきました。
このシェイカーを初めて販売したのは5月末に参加した神戸阪急百貨店の催事でした。
すでに茶道の経験がある方、おうちで抹茶を点てる習慣のある方は、ミニシェイカーを手に取られることはほとんどなかったですが、もちろんそれは想定内。
抹茶をこれから楽しみたい人、茶筅を買うほどじゃないけど抹茶に興味があるよって人は、ミニシェイカーを求めてくださいました。
お値段の気軽さもあるとは思いますが、結果的に一番売れた商品となりました◎
そして、わたしがミニシェイカーを扱い始めたのは決して間違いじゃないなと思ったのがお客様のこのひとこと。
この言葉だけで、十分でした。
ミニシェイカーを販売することは、”茶筅で抹茶を点てる”ことにはならない。それでも必要としてくれている人に届けられたら、抹茶リビングのコンセプトに反することはない。
そう考えて、抹茶リビングはミニシェイカーの販売も始めています。
そういえば自分も抹茶オレを作ってる
そして、もうひとつ始めたのが「抹茶オレを作って楽しんでいることも発信する」です。
おうちで抹茶を点てるのは小学生のときからやっていたのですが、抹茶オレは実は5年ほど前から。
きっかけは、感染症流行で全国の学校が休校となり、「給食が中止で牛乳が余っています!牛乳を飲みましょう!」という報道を見たこと。
自分にできることを、と抹茶オレをおうちで飲むようになりました。
牛乳に点てた抹茶を足すだけのシンプルな抹茶オレ。これが甘くなくて飲みやすくておいしいのです。
給食が再開となった今も、ときどき抹茶オレを楽しんでいます。
ブランド運営を続けていくなかで、この「甘くない抹茶オレ」を求めている人が意外と多いことに気が付きまして。
ちょっとずつ、InstagramやYouTubeで抹茶オレをつくる様子を発信していきました。
アイスでもホットでも、シンプルな抹茶オレはおうちで簡単に作れます。もちろん、抹茶オレの抹茶部分を作るのは先述したミニシェイカーでも十分です。カフェで出される甘い抹茶オレが苦手な方は、ぜひおうちで作ってみてください。
抹茶オレのことを発信しはじめた理由は”わたしが楽しんでいるから”です。逆の理由で、抹茶スイーツは自分とあまり縁がないので発信していません。
(ユーザーさんの中には「抹茶リビングの抹茶を使ってお菓子作ったよ」って報告してくださる方もいて、もちろんそれはとっても嬉しいです!)
わたしは「自分がやっていないことをブランドのために発信する」のはできないので、今のところ抹茶スイーツに関する発信はほぼ0です。
(あ、抹茶をバニラアイスにかけるくらいならやってるので、そのうち発信するかも…?)
このあたりの線引きは、自分のなかで明確だなあと改めて気づきました。
でも茶筅で点てるのもいいよね
ここまで茶筅なしで抹茶を楽しむ発信を始めたと伝えてきましたが、根本は変わっていません。
「おうちで抹茶を点てて、飲んで、ほっこりあたたかなじかんを過ごしてほしい」
この想いは今もこれからもずっと抹茶リビングの真ん中にあります。
ただ、そのきっかけのハードルを下げるアイデアとして、
・茶筅を使わずシェイカーで抹茶を作る
・抹茶オレをおうちで作る
の2つの発信を始めました。
ブランド運営をひとりでしていると、あれもこれもやった方がいいのかな?でもこれはコンセプトに反してしまうのかな?と悩んでしまうことがあります。
その答えに正解はないのですが、ブランドと真剣に向き合って、これまで利用したり応援してくださってるユーザーさんのことも考えて、その都度選び取っていきたいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
抹茶リビングではおうちで抹茶を楽しむためのアイテムを販売しています。
よかったらチェックしてみてください◎
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