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メンバー入りするためにしたこと全て

こんにちは。ご無沙汰しております。
更新がかなり久々になってしまいました。

この4ヶ月。11月、12月、1月、2月。
まさにプレミアシップが開幕しての4ヶ月です。
ここまでチームは13試合を戦いました。

ラグビー以外では、
11月:早すぎるクリスマス準備に戸惑う
12月:本気のイングリッシュクリスマスで家族愛に感動する(ホームシック)
1月:餃子レッスン講師を2回行い、本職を忘れる
2月:生牡蠣にあたる


こんな毎月を送っておりました。
奇想天外なことが毎日のように起こるイギリス生活を、全て笑いに変えて楽しむ余裕も出てきました。

ラグビー以外の話の方が無限に話せそう(話したい)ですが、まずは本職ラグビー選手としてのこの4ヶ月について書こうと思います。


ここまでのラグビー13試合ですが、
こんな感じの出場頻度です。
1、スタメン 70分プレー
2、ベンチ 25分プレー
3、ベンチ 25分プレー
4、ベンチ 15分プレー
5、ベンチ 5分プレー(日本人観客70人泣)
6、ベンチ 10分プレー
7、メンバー外
8、メンバー外
9、メンバー外
10、ベンチ 5分プレー
11 、メンバー外
12、メンバー外
13 、ベンチ 25分プレー

一言で言うと、
「めちゃくちゃ苦しい」
です。

見たことないくらい右肩下がりです。
…ってグラフにすると落ち込みそうなので羅列したけど、これでもきつい。苦笑


とにかくメンタルが掻き乱される4ヶ月でした。
泣きながら夜道を散歩したし、
「まじで逃げたい」と思ったし、
練習に行きたくないって思ったり、
寝られない日もありました。
とにかく爆食いした日もありました。笑


手羽先1キロ爆食い


でもそれと同時に、ラグビー選手として一番短期間で成長できた4ヶ月間でもありました。


いや、成長している途中か。
まだまだ階段登ってる途中ですね…

今回はこの4ヶ月に取り組んだことを整理したいと思います。
さすがに爆食いしてもその後2時間くらいハッピーなだけだったので。苦笑

取り組んだことは大きくこの4つです


◾️ヘッドコーチに「私に必要なこと」を事細かに聞く


ヘッドコーチに1 on 1ミーティングを申し込みました。

「私がメンバーに入れない理由はなんですか?」


この質問って、一昔前はタブーだったと聞きました。自分で考えろ!てことかな。

ただ、もちろんこの質問だけを片手に握りしめて
ヘッドコーチのもとへ行ったのではないです。

準備したメモには、


・自分で今自分のプレーをどう思っているか
・具体的に今取り組んでいることは何か
・前HCに言われたことで疑問に思うこと
・チームの勝利に貢献したい激アツな気持ち(冷静すぎると言われたので)
・メンバー入りするために必要な要素は?


これを英語で伝えられるようにしていきました。
(結局必死すぎてメモ一切見なかったけど)



ヘッドコーチはじっくりと私の話を聞いてくれて、
核心に触れるところまで色んな会話をしました。


そして、今私に足りないことをとにかく具体的に教えてもらいました。最後にコーチが
「今日の練習からそこ、見てるからね」と。
↑これってすごい大切だと思って。
ラグビーじゃよくSame Pageと言うのですが、ヘッドコーチと自分が同じ視点で練習、試合に取り組むって。

メンバーに入れないことを直接聞くのがタブーな理由が、「聞く前に考えなさい!」だとしたら、



そんな時間はないんです。



闇雲にがむしゃらに、あってるかわからないけどやる時間も、疑問を持ちながら、迷いながらやる時間もない。
毎週試合はやってくるし、最短距離、で集中的に取り組まないと使ってもらえないだけ。とにかく成果を早く出す必要がある。


今回ヘッドコーチと色んな会話をしてSame Pageで
課題を明確にできたことはすごく大きかったです。


課題を聞くことを含めて
(ヘッド)コーチと話すことはそういった点でも
大切なのではないかと思いました。


◾️各コーチ陣に動画を送りつけてフィードバックをもらう


ヘッドコーチ以外のコーチ陣にも試合や練習の映像を切り取って送り、可能であればミーティングして話しました。


単刀直入にいうとこれは、
「練習中そこ、見てるからね」の目を増やす作戦です。


そう書くとやらしいですよね。
でも、それは雑誌の付録的な狙いです。



もちろんメインは雑誌。
コーチ陣からより具体的なフィードバックをもらうこと。自身のスキルアップのために改善点や改善方法、自主練習でできるメニューをもらうことです。

でも付録として付いてくるのが、
これから練習中でより注目してもらえることです。
「この前行ったこと意識できてるかな?」と
ここでも各コーチとSame Pageでいられます。
練習後には声を掛け合って、「どうだった?」と
すぐにフィードバックをもらえたりもします。

これが付録。たまに付録目当てで雑誌買うこともありますよね?
それです。(うまいことゆーたみたいに言うな)

今のチームはヘッドコーチ以外に
▪️アスタントコーチ4人
▪️ラインアウトコーチ1人
▪️スクラムコーチ1人
▪️S&Cコーチ2人


と練習にはたくさんのコーチがいます。
一回の練習でもよりたくさんのコーチから見てもらえるように、コーチと繋がる行動を取りました。

◾️「私の苦手なこと」が得意な選手に弟子入りする


チームメイトは最強の味方。

心からみんなに出会えてよかったと思います。


ちなみに私の課題は
「力強くて激しくて、とにかく目立つプレーをすること」です。


この前道端の木を見て思ったんです。(急に)
プレースタイルを表現しているとすると、

今の私はこれ↓

イングランドの選手はこう↓

私は細かい仕事を丁寧にずっと同じクオリティで続けるのが得意です。
目立たないけど平均的に何でも比較的に器用にこなす。

イングランドの選手は太くて力強い。
少々不器用でも一つのことに長けてる。
はっきりくっきりと目立つ感じです。

私もそうならないといけないんです。


急な芸術的観点話を戻すと(すぐ戻してくれ)
チームメイトに、「自分が苦手なこと」が得意な選手がたくさんいて。


その選手をコーヒーに誘ったり、練習に少し早くきてもらって話したりして、その選手が意識していることやコツを教えてもらいました。経験豊富な選手が多いので、かなり視点が的確で、それに付随した練習方法も教えてくれました。


ポジションによってはライバルともなるのがチームメイトですが、切磋琢磨する方が大切だと、みんな快く教えてくれます

自分がレベルアップするための方法はたくさん周りにあります。全てを駆使して貪欲に前に進みました。


◾️弱みをさらけ出すこと

これもチームメイトに対してです。

もうこの4ヶ月で何回色んな選手に聞かれたことか。

Are you okay?
Are you sure?
大丈夫?ほんまに?

もう!泣きそうなるからやめて!
と思うくらいに。笑

初めは「大丈夫やで!」って跳ね返したりしてました。
練習中やチーム活動の中で
表情や態度に出すのは絶対に嫌だったので。
前向きに笑ってました。

でも、なかなか厳しくなってきて、
何回かメンバー外が続いた時なんかは
何人かの選手に正直に悔しい気持ちやもどかしい気持ちを話したりもしました。(練習後やオフ日に)

みんな同情するだけでなく、自身の体験談を話してくれたり、それこそスキルを教えてくれたり。

もはやその話の後にメンバーに選ばれたことを知って、私よりも喜んでくれたりしました。泣

弱みを見せられることは強みである
そう、以前のコーチに言われたことがあります。

ラグビーという競技自体が、
「仲間の弱みを自分の強みでカバーし合う」スポーツです。

それはフィールド内だけでなく
フィールドの外でも言えることだとです。
「私はこれ困ってる!」と弱みをさらけ出すと
周りが助けてくれます。


これは時に勇気がいることですが、
辛い時はこれも一つの方法だと思っています。



頼れる人を頼りながら、また選手として前向きに花咲せるためにオープンにチームメイトと関わることも取り組みました。


…とこの4ヶ月色んな殻を破りながら進んできました。


どれも書いているほど簡単ではなく、
ドキドキしながら。

たくさん試合に出て、毎回選ばれて…と、
きっと全てがうまく進んでいる場合よりも
選手としてのスキルも心構えも、
そしてチームメイトやコーチ陣との関係作りという面でも大きく変わってきたように感じています。

まだまだ道半ばですが。


プロ選手なので求められるのは結果だし、メンバーに入ったか、プレーして勝利に貢献できたか。そこが一番大切であることも理解しています。


こんなこと言い訳みたいに書くな!
という意見もあるかもしれませんが、
スポーツ選手や仕事をする人でも
苦しい状況から前を向いて進む行動の一例として、
紹介したいと思って書きました。


しっかりまた結果を出して報告できるように頑張ります!
今回もここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。




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