「きづく。転職相談」トップコーチインタビュー（星山芳実）：「人生をより良い方向に変化させる最高の活動になるように」

経歴要約

日本航空、リクルートを経てキャリアデザインスクールのコーチ就任。 これまでに1,500人以上のコーチングセッションを行い、伴走する。 2019年にフリーランスコーチとなり、経営者から育休中の方まで幅広い層がクライアントとなる。 コーチ職以外にもエージェントのキャリアアドバイザーや企業内におけるメンターも経験。転職、起業、副業、やりたいこと探し、目標達成、モヤモヤとの対峙など様々なテーマでセッションを実施中。

ーキャリアコーチになるまで

コーチになるまで、けっこう紆余曲折があります。
学生時代に「人に関わる、喜ばれる仕事」がしたいと思ったことから、
大手航空会社のキャビンアテンダントや、(株)リクルートでのウェディング企業向けの提案営業を経験しました。
営業時代は、頭のキレで勝負する同僚も多い中、私の強みはクライアント企業の経営者や従業員の方と、何でも話してもらえる関係を構築できることでした。
はたから見れば泥臭くて非効率だったかもしれません。
このような方法で深い関係をクライアント企業と築く中で、ウエディングプランナーの離職率の高さを悩む声を聞き、モチベーション向上や人間関係改善を目指す研修をパッケージ化して売る取り組みをしたことがありました。現場の皆さんから「仕事が楽しくなった」「人間関係が良くなった」という声をいただき、嬉しかったことを覚えています。
その後、妊娠して仕事と育児の両立について悩むようになった時、初めて自分でキャリアコーチングを受けました。
その時、疲れて自信をなくしかけていた私に、コーチが「できていること」「得意なこと」を、私の言葉から拾って沢山思い出させてくれたんです。すると自分の強みややり甲斐が「人の内側にある魅力や強みを引き出すこと」にあることが見えてきた。この時に「コーチングって、人の人生にかなり深く入り込める仕事だな」と感銘を受けました。

その後ご縁が重なって、転職・就職を支援するキャリアデザインスクールにコーチとして転職することができました。
当時は資格もコーチ経験もなかったのですが、その企業で人を募集していると聞いて「やりたい」と手を挙げられたのは、あのときコーチングを受けたことで、自分のやり甲斐とコーチという職業の親和性に気付けたからだと思います。

キャリアデザインスクールでは年間1,500人以上の方の就職、転職をサポートさせていただきました。
サポートさせていただく中で、「どんな時にやりがいや充実感を感じるのか知ること」、「業界・企業が求めていることを知ること」の大切さを特に強く感じました。
転職活動の軸を考えていただく際に、「他者からどう見られるか」を何よりも優先されている方は結構いらっしゃいました。
その度に、「あ、私もそうだったかもな」と思っていました。私自身も自分に自信がなくて、その劣等感を埋める為に「他人から見てかっこわるくない自分」であるために志望企業を選択したことがあるからです。
でも、それは「本質的な選択なのか？」常に受講生さん達に問うようにしていました。結局、充実感を持てないと楽しくないですし、楽しめていないと
継続できないし、活躍も難しいからです。ですから今も昔も、クライアント様に対し、どんな時に充実感を感じるか？はしつこく深堀りしていきます。

また、多くの方が情報不足のまま転職活動をされているように感じました。なんとなく営業？なんとなくIT企業？というようにイメージで志望されている感じです。
業界の動向や、企業の理念、ビジョンなどをリサーチし、「何が求められているのか？」、「自分は役に立てそうか？」、「どんな情報が更に必要か？」などセッションで繰り返し壁打ちしながら、志望理由を研ぎすませていきました。

多くの方のキャリア構築をサポートさせていただいて3年、本当に充実した日々でした。「本質的な選択」をすると、こんなにもやりがいを感じられるのだと実感したものでした。

2018年に、第二子を出産したことを機に、2019年にフリーのコーチとして独立をしました。
コーチ業以外の経験もしてみたいと考え、フリーランス、副業希望者向け案件を紹介するエージェントでキャリアアドバイザーにも就任しました。
ご登録者は、フリーでご活躍されている方がほとんどなので、「その道のプロになるにはどのようなキャリアを積めば良いのか」、色々な方のキャリア構築方法を見て、学ばせていただきました。
現在はプロコーチとして、企業様の若手社員の方のメンター業や、経営者から大学生まで幅広い層に向けてコーチングをさせて頂いています。
クライアント様の半数が転職活動を目的にコーチングを受けて下さっていますが、今回の転職活動が、「人生をより良い方向に変化させる最高の活動になるように」そんな思いを持ちながら伴走しています。
私にとっても転職活動は、自分の人生を見つめる良い機会になりました。過去を振り返り、現在地を確認し、未来を描く、仕事だけでなく人生そのものを考える機会になります。